結構役に立つ認知療法の知識⑥現実的に考える
認知の歪みに気づくだけでは
気分を変える事はできません。
気分を変えるためには
それを引き起こした考え方を
変えていく必要があります。
認知のゆがみが問題になるのは
その考え方(捉え方)が
現実とかけ離れすぎて極端な時です。
極端な考えは極端な感情や行動に結びつきます。
現実的な考え方をもとに悲しくなったり
腹を立てたりという感情を持つのは自然なことです。
認知療法ではこうした自然な感情を
否定しているわけではありません。
気持ちの動揺が問題となる時
まず自分の自動思考の中に
認知のゆがみがあるかどうかを探してみて
あったときにはそれをどう考えたら
現実に近い考え方になるか検討します。
例えば
大会で優勝できなくて誰も声をかけてくれなかったとします。
「やっぱり結果がすべて。(全か無か思考)
おれはもう終わった。(一般化のしすぎ、先読みの誤り)
人間失格だ (レッテル貼り)」
⇩
結果はとても重要だけど全てではない。
引退するわけではないので、まだ終わっていない。
1度の大会で優勝できる人は一人なんだから、
それ以外の人は“全員人間失格”なわけない。
競技で失敗しても人間として失格したわけではない。
自分の考え方に対して
現実的な修正が思いつかない場合は
友達が同じ発言をしていたら
なんと言ってアドバイスするか考えてみましょう。