Emmi Kaneko

知は力なり!  アスリート学生さんに知って欲しい心理学に関する情報をカウンセラーとしての経験をもとに書いていきます。 目の調子がかなり悪いので、他のSNSもやっていませんし、発信に限定しているので他の方のフォローしたりもほとんどできません。🙇 週一回のペースで書く予定です

Emmi Kaneko

知は力なり!  アスリート学生さんに知って欲しい心理学に関する情報をカウンセラーとしての経験をもとに書いていきます。 目の調子がかなり悪いので、他のSNSもやっていませんし、発信に限定しているので他の方のフォローしたりもほとんどできません。🙇 週一回のペースで書く予定です

マガジン

  • アスリートもセルフケアしましょう!

    現役アスリート(大学生)を対象にしたストレスマネジメントの記事を集めました。アスリートはストレスなんてないと思っていませんか?ストレスについて知って,いろいろな事態に対処できるようになりましょう。心をケアして整える事は、安定したパフォーマンスにつながりますよ。

  • 結構役に立つ認知療法の知識

    これまでに書いた認知療法の知識についての記事をまとめてみました。記事はバラバラに並んでいてわかりにくかもしれないので。

最近の記事

アスリートとトラウマ②脳だけ別の身体に移し替えたりできないけど,“からだ”と“こころ”のつながりを取り戻すことで回復できます。

先日,NHKの番組フロンティアを見ました。 タイトルは「世界は錯覚で出来ている」 ハート型に見えているものが鏡の中では ダイヤやスペードの形に映っているなど, 文字通り「自分の目を疑う」映像でした。 目の前の現実を知覚してとらえていると 思っていたけど, 実はすごくあいまいに知覚したものを 脳が(これまでの情報を元に)補っている ということでした。 面白い!と思ってみていたのですが, さらに, 脳だけを取り出して別の身体に移すことができるようになるかもしれないと聞いた時, え

    • 編み物で集中する選手!自分に合った方法を見つけるのが一番です

      試合の時実力発揮できるように集中する方法は 皆さん色々試行錯誤されていると思います。 以前,メンタルトレーニングは人それぞれで 教科書通りにやっても難しいということを 書きました。 今回,編み物が心を落ち着かせる「スイッチ」になっていたという 元飛び込み選手トム・デイリーさんの記事を 読みました。 コロナ禍で編み物を始めて, 東京オリンピックの時もプールサイドで 編み物をしていたのが話題になっていたようです。 本当に色々な方法があるんだなぁと思いました。私の場合,昔編み物をし

      • 「何をやっても続かない」のには理由があるかもしれません

        「何をやっても続かない」 相談室の外でも耳にしたり目にする話ですが それってスポーツ活動に関するトラウマ由来 なんじゃないかなと思うことがよくあります。 最近読んだ新聞の悩み相談コーナーが その一つです。 以下記事を読んだ時の私の思考を順に書きます。 太字は記事の内容です。 タイトル「何をやっても続かない長男」 このタイトルを見た時点で思ってます。 なんかあったんじゃない? 薬学部に進学したのに, 授業についていけず中退。 集中できない, 記憶力低下, 脳の実行機能が

        • 「やればできるのに、、、」では叱咤激励にはならない

          相談室でアスリート学生さんの話を聞いていると 「『やればできる』って周りの人には 言われるんです」とよく聞きます。 もちろんうれしそうに言っているわけではなく。 なぜなら,「やればできるのに」の後に続くのは 「やっていない,あなたは努力が足りない」 もっとひどい場合は 「やらないあなたが悪い/ダメな奴」と 本人を責める言葉だからです。 そうはっきり言わなくても, 本人にはそう伝わるわけです。 もちろん文脈がありますから, そう言われて奮起する人もいるかもしれません。 また,何

        • アスリートとトラウマ②脳だけ別の身体に移し替えたりできないけど,“からだ”と“こころ”のつながりを取り戻すことで回復できます。

        • 編み物で集中する選手!自分に合った方法を見つけるのが一番です

        • 「何をやっても続かない」のには理由があるかもしれません

        • 「やればできるのに、、、」では叱咤激励にはならない

        マガジン

        • アスリートもセルフケアしましょう!
          40本
        • 結構役に立つ認知療法の知識
          13本

        記事

          【再び注意喚起】アスリート学生も狙われています。自分は大丈夫と思わないで!

          以前も「詐欺に気を付けよう!」と 記事に書いたのですが, 最近,ますます若い人を巻き込んだ事件を 耳にするようになったので もう一度書くことにしました。 まず,“闇バイト”はバイトではありません。 犯罪です。 新聞やテレビでも使っている言葉ですが いますぐ止めてほしいです。 バイトと表現することで, まるで普通のバイトの延長線上にある 高額の”ちょっと(!)やばい”バイト のように思わせて 犯罪に手を染めるハードルを グーっと低くしていると思うのです。 「強盗の見張り役で高

          【再び注意喚起】アスリート学生も狙われています。自分は大丈夫と思わないで!

          期待が重圧になる時,ならない時の違いは何でしょう?

          ずっと周囲の期待が 重圧となる選手とならない選手の違いは何だろうと考えていました。 一つには期待される結果と 選手がそれを達成できるという自己効力感の間にギャップがある場合だろうとは思っていました。 コロナ禍で練習も思ったようにできない状況で,東京オリンピックに出てメダルを期待される というのが良い例ですね。 もちろん選手の責任感の強さなど様々な要因が関係していると思います。 最近メジャーリーグのポストシーズンに入り, ふと大谷選手の記事を読んでいて気づいたのは,重圧になら

          期待が重圧になる時,ならない時の違いは何でしょう?

          学生相談室についての誤解(番外編):アスリート学生のカウンセラーは競技経験が必要か?

          結論からいうと, 競技経験は必要ないと思います。 自分が競技経験なしにやってきたから そう結論付けたわけではありません。 経験したことがなければ カウンセリングできないとなれば どう考えても,ものすごーく限られた人しか対応できなくないですか? まず,女性カウンセラーは 男性の相談は受けられない。逆も同じです。 教員をやったことがなければ 教員の相談は受けられない? 不登校になったことがなければ 不登校の子どもさんの相談はできない? DVにあったことがなければ DV被害者の相

          学生相談室についての誤解(番外編):アスリート学生のカウンセラーは競技経験が必要か?

          家事としての掃除とスポーツの共通点

          以前の記事で料理と練習の共通点について書きました。 今回は掃除との共通点です。 料理だけでなく,掃除も得意ではありません。 どちらかというとズボラな方です。 まず失敗談から。 以前住んでいたマンションを引っ越すときに 当然大掃除をしたのですが, どうにもならなかったのが,ふろ場の鏡でした。水垢がウロコ状になっていました。 ずっと気にはなっていたのですが, 強力な洗剤を使えば取れるだろうと 高をくくっていました。 “鏡がピカピカ”という洗剤やタワシを買って、 ごしごしやりま

          家事としての掃除とスポーツの共通点

          良い姿勢は一生の宝物:動作法ワークショップを開催しました!

          10月5日に臨床動作法入門講座を開催しました。 思いつくのが遅すぎてnoteには直前の2日間しか 案内を載せられませんでした。🙇 次回からもっと早く告知します! 午前中は「臨床動作法の歴史と理論」について 私が講義をしました。 午後はスクールカウンセラーで臨床動作士の方を お迎えして実習を行いました。 小,中学校で個人のカウンセリング以外に 学級単位のグループ動作法を 「からだとこころの授業」として 行っておられます。 子供を対象にしかも集団で動作法を行うには かなり工夫が

          良い姿勢は一生の宝物:動作法ワークショップを開催しました!

          子どものスポーツ指導:「心」と「体」どちらも傷つけないで!(前編)

          スポーツの指導で何が一番重要かは いろいろな意見があると思います。 これはあくまでも学生相談室の 一(いち)カウンセラーとしての経験に基づく 考えであることをご理解ください。 競技スポーツの経験が全くない私は アスリート学生さんとお会いするようになって 驚いたことはいろいろあるのですが, その一つは怪我人が多いということです。 『アスリートに怪我は付き物』と 前から聞いていましたが,それでも 大学に入る前からの古傷を抱えた人が多いのには 驚きました。 しかも,手術をするよ

          子どものスポーツ指導:「心」と「体」どちらも傷つけないで!(前編)

          スポーツは選手がいないとできません。監督はいなくてもできますが。

          子供のスポーツも、プロのスポーツでも プレイする選手がいなければ成り立ちません。 当たり前のことですが。 アスリートファーストと言いながら 子供のスポーツの場合は特に 監督中心になっていて このことを忘れているように思えます。 野球やサッカーのように 監督やコーチが選手と一緒にベンチにいる 競技も多いですが、 ラグビーや硬式テニスのように 観客席に座っている競技もあるぐらいです。 (テニスは最近まで観客席からコーチが アドバイスすることも禁止されていました。) たとえ一緒

          スポーツは選手がいないとできません。監督はいなくてもできますが。

          やっぱり湧泉(ユウセン)にお灸で身体が動きます: お灸体験⑤

          お灸を自分でするようになって もうすぐ1年になります。 (時が経つのが速すぎる~) ほぼ毎日セルフケアのためにするのですが, 効き目を一番実感するのが ”湧泉”(ユウセン)です。 以前も,朝,湧泉にお灸をすると 冷たい足が暖かくなって 朝に弱い私でも すっきりして動けると書きました。 最近は稲の花粉症がひどくて 朝はいつも以上にだるく, 起きるのがつらいのですが, ”湧泉にお灸”で動けるようになります。 不思議です。 時間がない時など, どこか1か所だけ選ぶとしたら ”足

          やっぱり湧泉(ユウセン)にお灸で身体が動きます: お灸体験⑤

          ケガしたアスリート学生さんへ:学生相談室利用のすすめ③

          今,明らかにつらい思いや症状を抱えている人は もちろん相談室をのぞいてほしいのですが, そうでないアスリート学生さんで 利用したらいいのにと思うのは 大きなケガをして 長期で練習に参加できない人です。 身体的なケガなのに なぜ心理?と思うかもしれません。 でも, 受傷したアスリートは精神的な問題も 抱えるリスクが高いと言われています。 競技スポーツをしていたら ケガの1つや2つ,常にあって当たり前と 言われるかもしれません。だから, 当然,我慢するものと思っている かもし

          ケガしたアスリート学生さんへ:学生相談室利用のすすめ③

          学生相談室利用のすすめ②

          以前も書いていますが, 競技スポーツを大学で続けるのは とんでもなくストレスが高いのです。 「そんなこと当たり前。仕方がない」と 思ってみんな我慢していることが ほとんどでしょう,おそらく。 それだけでなく,部活内や家族, 友人との関係が上手くいかないなど いろんなことが起こってくるものです。 高ストレス状態が続くと 知らないうちに過緊張になって (つまり身体が固まるということ) 眠れなくなったり, 怪我をくり返したり, 痛みが慢性的に出たり、、、 病院に行くほどではな

          学生相談室利用のすすめ②

          学生相談室利用のすすめ①

          学生相談室についての誤解として 4つほど記事を書いてきました。 今回は番外編です。 なぜ学生相談室の利用を勧めようと思ったのか, オリンピックの新聞報道を読んでいて 幾人かの選手たちが心のケアが必要だったのに 受けていなかったように思えたからです。 近年、国際オリンピック委員会が メンタルヘルスにも注意を向けるようになり、 調査や勉強会の開催,情報を発信しています。 パリオリンピックでは相談室が 会場に設けられたりと トップアスリートにはかなり手厚く 心のケアがなされるよ

          学生相談室利用のすすめ①

          子どものスポーツ指導:もっと他にやれることがあるはず(後編)

          暴力的な指導は許されないということが 日本社会でも広まりつつあります。 にもかかわらず、 問題のある指導をやめられないのは なぜでしょう? もちろんケースバイケースで 原因はいろいろあるでしょう。 でも、ここで一つ指摘したいのは ”変化抵抗”です。 どんなに不適切な行動でも 人が続けている以上は 何かメリットがあるということです。 過去にその指導で上手くいった成功体験は “自信”となるので一番のメリットでしょう。 だから、ただ止めろと言われても 手放すことが難しいので

          子どものスポーツ指導:もっと他にやれることがあるはず(後編)