こころの水平線
真っ白な雪道を
ガタゴトと音を立てながら車を走らせる。
そこには、二つの世界があった。
広がる青と映る青。
浮かぶ白と映る白。
そして、
しゃがんでみると、
もう一人の自分が見えた。
ここにいる私と、そこに映る私。
何一つ汚れていない、
澄んだ水。澄んだ空気。そして静けさ。
私のこころは、無になった。
無になるほど美しかった。
そしてまた、二つの世界をみた。
目の前に広がる水平線と
私のこころの水平線。
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人はよく、「旅は非日常」と言う。
たしかに、日常では、
こころの水平線はなかなか見れないかもしれない。
無であることは、虚しさではない。
無だからこそ、こころに響くものがある。
そんな美しさに気づかせてくれた場所。
田沢湖。
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