[イタリアで活躍する日本人 No,4] 手縫い革鞄職人

2022年2月6日 06:21

久しぶりの更新となります。
フォトグラファーのエミオータです。昨年の春の話になりますが、また素敵な職人さんの工房に行ってまいりました！

イタリア人職人さんがたくさんいる町、フィレンツェで
"IL MERLO"というご自身の工房を構えて手縫いの鞄を作られている日本人の職人さんがいます。
彼女の名前は森田京子さん。
イタリアという外国の地でレザーの学校で、革の手縫い鞄を学んだ後、
マエストロの元でさらに修行を重ね、工房兼ショップを数年前にオープンされました。
元々日本でプロダクトデザインなどの経歴もある京子さんの作品は、使う人たちの事を想像しながら作られた丈夫で優しいシンプルで使いやすいデザインばかり。

手縫い鞄の魅力ってなんだと思いますか?
実は私は失礼な話、手縫い革鞄に出会うまでは縫い方の違いくらいしかわかりませんでした。
もちろんミシンにはミシンの良さもありますが、手縫いには手縫いの全く違う良さ、魅力があることを知りました。
手縫いは、縫い目糸の太さやステッチを変え、縫い目までもが美しいデザインの一つとなり、そして丈夫なものとなります。
また高度な技術力、集中力が必要な為、職人さんとしてもかなりの修行とセンスが必要なのがわかります。
ミシンとは違い、一箇所ほつれてもそこだけ直せばまた使えるそうで、一生物の愛用鞄として使いたくなりますよね。
何よりも、職人さんが一つ一つを想いをこめて縫っているのを想像してみてください。大切にしようという買い手側の想いもまた一段と違ってくると思います。