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旅人の嫁を名乗ることにした
「○○の嫁」って、なんだか「個」がない気がして嫌だった。
何か自分らしい仕事を、とずっと探していた。
海外で子育てをしていた時は、それこそいっぱいいっぱいだったのに、その頃もずっと考えていた、自分らしさ。
日本に帰国して5年が経ち、子供達も小学生になって、自分の時間の確保ができるようになったのに、今だに自分らしい仕事を探している自分。
焦燥感がただただ膨れ上がる。
セラピストは返上したし、今の私が社会に還元できることって何かないのか。そうは思いつつも、目先のことで日々を費やしてしまう。
そんな中、皆既日食ハンターの仲間達と久しぶりに会った。
みんなのネタになるのは、当時の私と相方のしょうもない痴話喧嘩。
そうして、笑いのネタにしながらみんなが言ってくれる。
「絵美ちゃんはよくやってるよ。絵美ちゃんだからできる。」って。
今までも、 個々には言ってもらってた。
だけど、今回はみんなが口を揃えて労ってくれた。
各々、家族を持ったり、部下を持ったりと当時と視野が随分と変わった。
そんな仲間が言ってくれる言葉がじんわり沁みた。
うん、旅人の嫁って実際、相当な労力がいる。
しかも、旅中は相方は写真家として過ごすことが多いから、家族までは気が回らない。
バックパック背負ってイースター島でキャンプ生活とか、乳児連れてキャンピングカー生活とか、平気な顔してついていっていたけど、正直全然平気じゃなかったよね。
日本に帰ってきて5年経ったけど、2回も大きな引っ越しをして、その度に子供達を環境に馴染ませる努力をするのも、地域に入っていくのも私の仕事だった。
今だって、長野に引っ越して来たところから、ニュージーランドへ戻る準備に移行中だ。
改めて少し離れて観測すれば、私が「落ち着いて自分自身と向き合う」なんてできていなくても無理はない。
バックパックでの旅も、引っ越しも「私が好きなこと」ではない。
だけど、みんなが言うように、あの相方についていくのは間違いなく「私だからできること」ではある。
私、ちゃんと仕事してたわ。
そんな訳で、自己肯定感付きで「旅人の嫁」って仕事をしているって公言していこうと思う。
自分がワクワクしてやりたいことも見つけたいけど、まずは自分がちゃんと働いていることも認めたいと思います。