たかがゲームかスポーツか「eスポーツ」の市場未来。
私が中学生のとき、帰宅すると弟の友人たちがテレビ前を陣取っていました。同じゲームソフトを持ち寄り、ご丁寧に30分交代でゲームをしていて、なぜわざわざ集まる必要があるのか、ずっと疑問でした。
その答えを「eスポーツ」という競技が教えてくれた気がします。
エレクトロニック・スポーツの略である「eスポーツ」は、簡単にいうと、競い合う「ゲーム」のことです。
”たかがゲーム“ と思われがちですが、なかなかの市場規模です。
2018年発表された世界の市場規模は約1000億円、日本国内では約48億円、今後、企業のスポンサード活動が増えるといわれ、2019年には約60億円と予測されています。
自動車やITの市場規模にくらべれば小さいかもしれませんが、伸び率から推測される今後に期待せずにはいられません。
政府の報告書面白いのでご一読おすすめです。
e スポーツ産業に関する調査研究 報告書(平成30年3月)
スポーツの語源は、ラテン語の deportare(デポルターレ)からきており「日々の生活から離れること」「遊ぶ」という意味があります。運動の意味はどこにも入っていなく、体を動かさないスポーツはスポーツじゃないとか言ってたら無知な人だと笑われそうです。
「eスポーツ」で使用されるゲームは勝ち負けがはっきりするもので様々ですが、世界で行われている主なジャンルは7つあります。
1.FPS(ファースト・パーソン・シューター)
例:バトルフィールド、コールオブデューティー
2.バトルロイヤル
例:フォートナイト、荒野行動
3.MOBA(マルチ・オンライン・バトル・アリーナ)
例:リーグ・オブ・レジェンド
4.デジタルカードゲーム
例:遊戯王、シャドウバース、ハースストーン
5.スポーツゲーム
例:FIFA、NBA 2K
6.RTS(リアル・タイム・ストラテジー)
例:StarCraft、Age of Empires
7.格闘ゲーム
最後の「格闘ゲーム」では、鉄拳、ストリートファイター、大乱闘スマッシュブラザーズなど、ほぼ日本製作のゲームが使用されています。
そして格闘ゲームといえば、日本を代表するプロゲーマー、梅原大吾(@daigothebeastJP)さん~! ときど(@tokidoki77)さん~!
梅原さんはRed Bull、HyperX、Cygames、NSURGOの4社から、ときどさんは、ロート製薬とソニーミュージックからスポンサーを受けており、日本でプロゲーマーという職業を確立させたお二人です。
そして最近では、ゲーム実況者という新たな職業も登場しています。主にYouTube上で活動し広告収入を得ます。有名どころといえばこちらの3人です。
・兄者弟者( 登録者数 2,555,663人)5月7日現在
・HIKAKIN Games( 登録者数 4,222,821人)同上
・ポッキー(登録者数 2,542,462人)同上
人がプレイしているゲームの何が楽しいの?という意見については、野球観戦やサッカー観戦の楽しさと同じ感覚という答えがピッタリです。
美しいコンボ、ドライビングテクニック、仕込みテクニック……、自分のできないことを目の前でやって見せられる高揚感、このプレイだったら私も真似できるかも!という期待感、臨場感、ワクワク感。
もはやバーチャルかリアルかなんて関係ありません。こんなにも非日常的な感覚を味わえるなら、「eスポーツ」は歴としたスポーツです。
2024年のパリオリンピックに「eスポーツ」は不採用でしたが、2022年のアジア競技大会では正式種目として採用されました。
オリンピックは「平和の祭典」とされているので、FPSの採用は難しいかもですが、デジタルカードゲームやスポーツゲームであれば、今後のオリンピックの種目として認められる可能性もあるのではないかと思います。
そしてこの「eスポーツ」は、しばしば「地方創生」のキーワードとして注目されています。次回は、eスポーツと地方創生について書きます。
ブログ筆者:森下 えみ
編集者:高橋 大希ち
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