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22.ひめ神カード講座ベーシック ~あめのうずめ~
アメノウズメは、踊ることが、ただ好きだったのだと思う。
天岩戸を開くという大プロジェクトの成功より!
男神の歓心を引き、笑いを誘うことより!
誰のだめでもなく、自分のためですらなく!
踊ることが好きだったのだと思う。
人のために何かをしようと思わなくても、大好きなことを、夢中でやることが、日本や、世界や、地球や、宇宙の幸せにつながる!
天岩戸が開くように。
神様が降りてくるように。
世界が変わる。
それは、なんて、すてきな啓示なのだろう。
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アメノウズメは、12ひめ神の、4番目のひめ神だ。
1番~5番までのひめ神が表しているのは、一人の女性の中にある基本的な魅力のうち、自分の中から引き出していくもの。
神話では、「天岩戸」と「天孫降臨」のシーンに登場するひめ神だ。
「天岩戸」のシーンでは、オモイカネという知恵の神様の発案で、アマテラスがひきこもってしまった岩戸の前で、セクシャルな踊りを披露し、八百万の神々に歓声をあげさせ、アマテラスの興味を引くという、重要な役割をこなし、暗闇の世界に光をとりもどす功績を残す。
「天孫降臨」のシーンでは、天岩戸プロジェクトで功績をあげた、よりすぐりの神々たちとともに、アマテラスの孫であるニニギノミコトが、地上へ降り立つ旅のお供に加わるのだが、行く手が、怪しげな光に包まれている。
光の主を探すよう命ぜられたアメノウズメは、ものおじすることなく、異形のサルタヒコに話しかけ、道案内の神であることを知る。
のちに、アメノウズメは、サルタヒコと結婚し、サルメと名のる。
***
アメノウズメの神話は、聴くたびに、喚起される感情がちがう。
最初に話を聴いたときは、私自身が、理性を失うことに恐怖があり、本能や直感よりも、理屈やデータを優先し、他から見える自分の姿や行動を、とても意識してしまうので、
〈本能のまま踊る〉
〈他人の目を気にしない〉
という、神がかり的な状態に魂をゆだね、パッションのままに踊る姿に、羨望を覚えた。
次に、
〈役割を素直に受け取る〉
ことに感銘を受けた。
裸で踊りなさいと言われ、はいと言えるだろうか。
怪しい光の主に話しかけてきなさいと言われ、はいと言えるだろうか。
しかし、いつでも、アメノウズメは、にこにこと笑顔で役割をこなすのだ。
次は、
〈暗闇の中に登場して、世界を変える〉
アメノウズメは、真っ暗な世界に光を取り戻す働きをしたヒメ。
開けない夜はないと、つたえてくれるヒメ。
***
そして、カードを引いた今日、湧きおこってきたのは、これまでとは違う感情だった。
アメノウズメは、踊ることが、ただ好きだったのだと思う。
天岩戸を開くという大プロジェクトの成功より!
男神の歓心を引き、笑いを誘うことより!
誰のだめでもなく、自分のためですらなく!
踊ることが好きだったのだと思う。
自分の好きなことを、一心不乱にやることが、〈世界〉や〈地球〉をすくう!
そのことにつながっている!
今、そういう時代なのだと、とつぜん、感じた。
人のために何かをしようと思わなくても、大好きなことを、夢中でやることが、日本や、世界や、地球や、宇宙の幸せにつながる!
天岩戸が開くように。
神様が降りてくるように。
世界が変わる。
それは、なんて、すてきな啓示なのだろう。
浜田えみな(初出 FB 2020.9.5)