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罪悪から逃亡した羊どろぼうの話が私に教えてくれたこと

昔、ある国で、羊どろぼうを働いた兄弟の、それぞれの対応の違いによって、その後の人生が決まってしまったというお話です。インドの説話です。

ある土地では、羊どろぼうは 深い恨みを買う罪でした。

兄と弟が、その罪を犯してしまいます。

その罪を犯すものは、その土地では額に「ST」(Sheep Thief=羊どろぼうの略)の焼き印を押されます。

焼き印を押されたあと、自由の身になったのですが、
兄弟は、人々に「羊どろぼう」の罪で蔑まれ、子どもたちはからかい、たいへんな苦痛を負ったといいます。

兄は、堪えられず、この地を離れます。

そして、どこの土地へ行ってもその目立つ焼き印のため、質問攻めに遭い、落ち着かず、場所を転々とします。

ついに、兄は 苦しみと落胆のため死んでしまい、家の温もりから離れた地で、ひとり寂しく埋葬されます。

弟は、全く違いました。

侮辱に耐え、過去を忘れ、正直に誠実にその土地で 生活しました。
そして、弟の周りも 過去を忘れていき、弟が ついに老人になったとき、村人のその「ST」という焼き印への認識は、「羊どろぼう」は、全く忘れられ、「SAINT=聖人」の略だ、と認識されるに至ったのです。

私は、この話を読んだとき、なにかトラブルがあって自責でも他責でも自分が汚名を負ってしまったとき、
悪い噂に苦しめられても、
自分が逃げずに こらえて「善」に生ければ、やがて周りも「善き人」と認めてくれ、報われるときが来るのだな、と思いました。

だから、私は 実生活では いびつな絶壁頭のため、何もしないうちから「悪い性格の人」と、思われることが多いのですが、

善行を積んで、善き人になるよう努力し続けよう、と、こころに決めました。

特に、最近引っ越してから、閉鎖的にならずに、近くの寺に写経会があるので それに出たり、町内会に参加したりしながら、徳行を積んで、これからの人生を進んでいこうと思いました。

わかってもらえずに、「悪い人扱い」は、辛いですから。

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