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認知のゆがみ

目を閉じてください。

それでは、質問です。

歩行者用信号の上は赤ですか?緑ですか?

ちっ、ちっ、ちっ、ちー!

タイムアウト!


答えは、自分で確認してください。

正解しましたか?

歩行者用信号はほぼ毎日見ているものです。

最近はコロナで外出の機会も減ったかもしれませんが、それでも、今まで何度も見てきたはずです。

でも、一瞬、あれ?どっちだったかな?と思った方が多かったのではないでしょうか?

このように、毎日見ているものでさえ、記憶って、あやふやなんですよね。

人間の記憶は、自分の都合のいいように、日々書きかえられているんです。

よくありませんか?友達と話をしていて、自分が覚えていた内容と違うことって。

「言った、言わない問題」も、そうですよね。

だから、本当に正しい記憶を覚えておくには、録画したり、メモをしたりと記録をしておかなければならないわけです。

谷川流さん作の「涼宮ハルヒの憂鬱」というアニメを知っていますか?

そのアニメで「世界5分前仮設」というのが出てきたのですが、「この世界が5分前に作られた」という仮説なんですね。

でも、私たちの頭の中には、1年前のこと、10年前のこと、1000年前には平安時代だった、1億年前には恐竜がいた、などの記憶がありますよね。そうすると、5分前に世界が創られたとしたら、その記憶は噓の記憶ということになりますが、世界5分前仮設では、「その記憶自体が5分前に作られた」とされます。

「世界5分前仮設」はあくまでも仮設ですが、わたしたちの記憶が日々、無意識に書きかえられているのは事実です。

そして、記憶の積み重ねが、その人の「思考の癖」を作っているのです。

みんな、その自分の「思考の癖」という眼鏡をかけて、世界を見ているのです。

もし、今なにかを悩んでいるとしたら、その悩みを紙に書きだしてください。

そうして、「思考の癖」という眼鏡をはずして、その悩みが違う角度から捉えられないかを考えてみてください。もし、自分で考えられないようならば、他の人にどのような解釈があるのかを聞いてみてもよいと思います。

たとえば、友達に連絡したけれど、返事が返ってこないとき、友達に嫌われたかもしれない、なにかしたのかな?と悩んでいる場合

「友達に連絡したけれど、返事が返ってこない」という事実のみを紙に書きます。

それに対し、いくつかの解釈を考えます。

友達になにかしたかもしれない
友達は私のことを怒っているかもしれない
友達は忙しいかもしれない
友達は返事を返すのが面倒なのかもしれない
友達は返事の内容を考えてから返信しようと思っているのかもしれな
友達の携帯電話が壊れたのかもしれない

などなど、解釈の方法はいくつでもあるのです。その解釈の中から、自分が一番安心するものを選択して、信じるようにします。

事実は、その友達にしかわからないのです。だから、あなたが、どんなにその友達の心の中を考えても、あなたには決してわかりようがないのです。

人間は、わからないことがあると、ネガティブな方向に解釈してしまう傾向があります。それが、さらに不安を倍増させるのです。

まずは、そのことを知って、違う解釈を考え、それを信じてみることを癖づけるようにしてみてください。

そうすると、「思考の癖」が変わってきます。

ぜひ、試してみてくださいね。




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