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いやはや、プロの庭師さんはすごい!

今日、庭師さんが、我が家の庭木の剪定に来て下さった。

うちの母屋には、猫の額ほどの小さな庭があり、何本かの木が植えられてあるのだが、その木々の中でも、庭の中央にある「松」が一番大きくて背が高い。

この松は、夫がまだ幼かった頃に、義父がどこからか苗木をもらってきて、庭に植えたものだ。

それから半世紀が経ち、松はすっかり大きくなってしまった。

◇◇◇

松という木は、手入れが面倒な木だ。

庭に大きな松が一本でも在ると、維持管理にけっこうなお金がかかる。大きなお庭がある家は、松の剪定を庭師に頼めば、軽くウン十万はかかるという。

だから、昔から「お金がある家でないと、松は植えてはいけない」と言われてきた。

かといって、剪定せずに放置していると、芽が伸び松葉がモジャモジャ繁って、「見た目」が非常にカッコ悪い。
だから、どこのお宅でも、梅雨入り前に松を剪定してサッパリさせる。松以外の庭木も定期的にカットして形良く整えなくてはいけない。
(これは、床屋でボーボーに伸びた髪の毛をカットするのと同じで、一種の「身だしなみ」みたいなものだ。松はロン毛系より短髪系がカッコいいのだ。)

うちの松は、それほど立派な物ではないけど、一応「松」なので、毎年、定期的にカットするのが必要である。

そこで、義父が元気だった頃は、義父が毎年、梅雨入り前に庭木の剪定をしていた。

しかし、その義父が老齢や病で庭に立てなくなると、今度は代わりに、義父の知人にお願いするようになった。この義父の知人Sさんは、義父より少し年齢は下だったけど、義父と親しくしていて、いつも温厚で優しい笑顔のおじさんだった。

義父が亡くなった年も、またその次の年も、Sさんはうちの庭木の剪定に来て下さった。休憩のお茶を出したとき、義父の思い出話をSさんとしんみり語ったこともあった。

しかし、そのSさんも、高齢で仕事ができなくなった。

そのため、今年から、他に庭木を切ってくれる人を探さなくてはいけなくなり、電話帳を使って庭師をいろいろ探すけど、この時期はどこも繁忙期らしく、体裁良く断られてばかり。

弱ったなぁ・・・。松のボサボサぶりが、ものすごいことになってきて、義母も、庭の前を通る度に「松が・・・松が・・・」と松をものすごく気にしている。

もうこうなったら、素人だけど家の誰かが剪定するしかないか・・・と思っていたら、夫がどこからか縁故(つて)を辿って、庭師のTさんに話を付けてきた。

Tさんは、やはり今の時期は予約がいっぱいでかなり忙しかったようだけど、「最後になるけど良いか?」と問うてくれて、夫が「お願いします」と言い、なんとか剪定してくれる人を見つけ出すことが出来た。

◇◇◇

そして今日、Tさんが我が家の庭に来て下さった。

また雨が降るかもしれない・・・という不安定なお天気の下、Tさんはテキパキと松をカットしていった。

ついでに、他の木も剪定をお願いしてみる。

Tさんは、プロの目で「カットした方が良い」と感じた木々をチョッキンチョッキン切っていき、形良く整えて下さった。

こうして、あっという間に、我が家の剪定は完了。

休憩や昼食時間を除くと、わずか4時間ほどで、全ての仕事を終わらせてしまった。

Tさんは専用の箒で切った枝葉をササッとかき集め、乗ってきた軽トラの荷台に大量の松葉を積み込み、「終わりました~」と言って颯爽と帰って行かれた。

◇◇◇

Tさんが去った後、彼の仕事の速さと的確さに、私も義母もビックリだった。いやはや・・・衝撃を受けた。

今までは、義父もSさんも、朝から夕方までじっくり時間をかけて剪定をし、全ての作業が終わるのに、だいたい2~3日くらいは必要だった。二人とも高齢だったこともあるけど、丁寧にコツコツやっていくタイプだ。

ところが、庭師のTさんはわずか4時間でやっつけてしまったのである。年齢は当時の義父たちと同じくらいだと思うけど、長年、庭師を仕事にしてきた人は、やはり違う。

カットした枝葉は全てきれいに回収されて、庭は見事にサッパリきれいになった。

これが「プロの仕事」ってヤツ?

すごーーーーーい!

さすがプロ!

「プロの仕事」というものを初めて見た!

義母も「やっぱりプロは違うわ~。さすが料金が高いだけある。」とTさんに感心しきりだった。

私も、剪定なんて、プロもアマも関係ない・・・と思っていたけど、自分の今までの未熟な思いを反省して改めた。

◇◇◇

さらに、Tさんが帰った後、ぽつりぽつり・・・と雨が降り出した。やがてザーザー降りに・・・。

この去り際のタイミングも、さすがプローーーーーっ!

全てにおいて完璧なプロの仕事ぶりに、ただただ感動の一日だった。

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Emiko(シモハタエミコ)
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