見出し画像

合唱を通して成長した自分と新たな出会い。

この話は、私が高校進学をし、部活に入って周りの影響を受けながら自分に変化が起きた話です。

私はサークルや部活動の中で、女子に人気が高いダンス部か音楽好きが集う合唱部に入るか迷っていました。

小学生の頃は謎の自信に溢れ、自分を表したい欲がありましたが、そのときの輝きは失われ、できる限り存在感を消す方法を模索していました。悪目立ちをしたくなかったのです。

学校の方針で1年生は必ずどこかに属する必要があったので、数学の先生に相談をしました。
先生は「合唱部はダンス部よりも女子生徒が少なくて、難しい人間関係もない。性格的にも合っていると思う。」と話したので、難しいことは考えずに合唱部に入ることを決めました。


音楽が好きで選択した授業は、他教科よりも楽しく学ぼうとする姿勢はあるけれどなかなか結果がついてきませんでした。特に苦戦したのは音楽の授業で課せられたのは、歌の実技でした。1日受ける講義が終われば、今度は部活としての合唱。
わたしは、人がいる場に出て自分を出すことがとても怖かったです。集団の中の1人として出るグループ発表系も同様です。

進級するためには必要な課題だったので、1人で練習して本番に挑む直前になっては、窓から脱出を試みようかと思うくらい極度の緊張のあまり失敗に終わりました。


そんな自分をとにかく変えたくて、初手で会話を拒否しなさそうな子たちに声をかけて一緒にお昼ご飯を食べることから始めました。
そこから同じ音楽の授業を受けている吹奏楽部の子に、歌の練習に付き合ってもらって、アドバイスをもらいながら少しずつ自信と自分を持ち始めました。
その後は、音楽の先生に直接お願いをして、歌うための知識と技術を少しづつ学びました。

部活では3部合唱の曲を歌っていたので、自分とほかのパートの音色や雰囲気、表現を1つにまとめる練習をしました。
多方面からの応援を受けながら、地域住民の方に向けた発表でソロパートを経験したり、授業中の合唱練習で自分の考えを相手に伝える経験を経て、3年生になりました。

入学したての1年生だった頃に比べたら「やればできる」マインドを持ちましたが、肝心の緊張は軽減することができませんでした。


わたしが中学生だったときに接点を持った友達に、「高校生最後の合唱コンクールで初めて最初にソロを担当するから見に来ないか」と9割冗談で尋ねました。しかし、彼は「行ってみたかった。」と目を輝かせていたので、わたしは音楽の才能の塊を招待したことを後悔しました。
その理由は、彼は本気で音楽を学ぶために中学生にして海外で音楽留学しに行くような人だったからです。

そんなこともあって、顧問の先生に特訓してもらって、本番に挑みました。

合唱コンクール当日は相変わらず緊張で喉は乾燥気味、帰りたい気持ちは変わりませんでした。

しかし、その日の演奏は3年間の中で1番輝いたと思います。
楽譜は大脳皮質から旅立ってしまいましたが、自分の世界観を10メートル先に届けられたと実感できたほどです。
そのときに歌った曲は『Open thou mine eyes』(RUTTER, John作曲)でした。その後からは今までよりも楽しかったです。今までの成果を存分に発揮できました。


そして、わたしはこの日、初めて告白をされました。


一緒にご飯を食べようと誘う1つの行動からここまでになるとは想像していなかったので驚きを隠せませんでした。


狙って入部したわけではないですが、上手い・下手よりも継続すること自体に意味を成す、人間としての魅力の1つなのかなと思います。

#想像していなかった未来


いいなと思ったら応援しよう!