
屈中K(屈中)からの連携について【モダンラシード】
ストリートファイターシリーズは基本システムとして地上の移動は「歩き」「前ステップ」の作品が殆どであり、「地上戦」を重視した作りになっている。
そのため、前後移動による間合い調整が頻繁に行われることとなり、下段攻撃かつ発生速度とリーチのバランスがよい「屈中K」(モダンラシードでは「屈中」)が戦いの主軸となるキャラが非常に多い。
ラシードもその例に漏れず、屈中Kは主力技の一つでありスト6においてはここからの行動が試合の流れを決めると言っても良いため、自分用として込みで記事にしたいと思います。
あくまで、「トッププレイヤーでもレジェンド勢でもない人間が書いている」ため、それを理解して頂ける方のみ閲覧ください。
文章内には各種略称が含まれますので、不明な場合は以下のページをご参照ください。
🔴 ラシードの屈中K 基本性能
通称「中足」
ダメージ:500
発生:7F
持続:3F
硬直:18F
硬直差:ヒット-1F / ガード-5F
リーチ:下から3~4番目
その他:下段判定、必殺技キャンセル可能、始動補正20%
🟦 【強み】
・発生7Fのキャンセル可能な下段攻撃である
他発生7F組と比較すると劣る点はあるが、これだけでも使うに値する性能。
7Fであるおかげで弱攻撃から続けても割り込まれにくかったり、有利Fから振りやすくなっている。
・同種技内では硬直や全体Fが短い
全体27Fはキャンセル可能組で一番短い。※ジェイミーと同じ
他キャラとたった1~2Fの微差なものの、そのおかげでキャンセルしなければ最速以外のDリバが確定せず、特定の連係や噛み合った飛びもガードが間に合う時があるといった事が起こるので馬鹿に出来ない。
なお、キャンセル可能屈中K内で最速以外のDリバが確定しないのは、硬直が18であるジェイミー、キャミィ、ブランカ、ラシード4キャラだけの要素。
🟦 【弱み】
・短い上に、判定も小さい
リリーやダルシム(1中K)ほどではないが、長そうに見えないジェイミーよりも短い。(ブランカと大体同じ)
また、他の7F中足組と比較しても縦の判定が薄いようで、ちょっとした足元側のやられ判定引っ込みにも当たりにくい。
・発生前のやられ判定も前方に大きい
ゲーム性としてキャンセル可能屈中K組は概ねそういう傾向にありますが、同じ7F発生組と比較しても特に大きいため画面上ではとんでもない空間を殴られる事が多々あります。
横だけではなく、縦にも大きいので打点の高い技にも平気で空間を殴られます。
🔴 屈中の当て方
有用度順ではなく、実践しやすい順にしています。
🟦 置きで撃つ
リーチや判定・持続に優れているわけではない(というよりは劣りめ)上に、技が短いラシード相手にわざわざ間合い内まで無策で来る事は少ないので強さとしてはイマイチ。というかぶっちゃけ弱め。
とはいえ、こちらも(技を当てに行くのが難しいことも含め)待ち姿勢を見せることで相手が踏み込んでくることはあるので、無しではない。
置きで使える他の技と比較すると、「リーチや判定は勝るがキャンセルがかからずリターンへ繋げにくい立中」「判定は強くリターンもあるが振りが重いA強」と一長一短なので使い分け。
🟦 連係で撃つ
良く用いられるのは、立弱をガードさせた後に連打キャンセル弱攻撃での暴れ潰しと投げの択を意識させ、両対応気味の後ろ歩きを誘い「(ラッシュ)弱攻撃→屈中」と続けたり、+1F有利を得られるため暴れ潰しが意識され動かれにくい「A中から屈中」と続けるもの。
発生6~7Fまでの通常技であっさり割り込まれてしまう連係ではあるが、暴れ潰しを見せたり、相手が近距離でよく立ガードしている(後ろ下がりを選択している可能性が高い)事を確認して使う事できちんと通る選択肢。
明確な対処が存在し相手の腕前次第ではすぐに対応してくる可能性もあるので、あくまで「選択肢の一部」であることを理解して用いる必要がある。
🟦 相手のシミー読みで撃つ
仕掛けられている起き攻め内容である程度有用度の差はあるが、「シミー」自体は結局のところ「近距離からの後ろ歩き」であるため、早い下段攻撃には対応できない事が多い事を突いた当て方。
いわゆる「中足暴れ」と呼ばれるもので、もちろん起き上がりから発生7Fの技を押すので「打撃or投げ埋め」に勝てる要素はなくリスク自体は高め。
しかし、ラシードは優秀な無敵技を所持している上にSA1がヒット時に位置を入れ替えることからシミーを選択する相手が比較的多い傾向にあり、駆け引きとしてきちんと成立している。
🟦 打ち返しで当てる
ラシードの屈中が発生7Fであるとと、スト6のゲーム性として有利Fが取れる技が少ないことを活かした戦術。
相手側が明確に不利Fとなる技をガードしたら最速で撃つ。
本作の打撃最速発生は4Fなので、間合い内の相手側が(キャンセル不可状況が理想)-3Fを背負った際に最速で出せば悪くて弱攻撃(連打キャンセル時は例外)と相打ち。
-4Fなら間合い外や無敵技などを出されない限りは、最低でもガードさせられる。
仮にそれよりも少ない不利Fであっても弱攻撃の間合い外やキャンセルの出来ない技後であれば、相手側視点ではターンが入れ替わっているのでガードや後ろ歩き、ファジー何某などをするのがセオリーなことから通しやすい。
相手キャラの技知識がないとそもそも狙う箇所がわかりにくいのが難点。
対戦経験で覚えられる人もいるが、基本的には座学や暗記が必要になる。
🟦 前進して撃つ
狙いは相手の歩き。
ゲーム性上、前だろうとガード操作である後ろだろうと歩き入力中は下段ガードができないのでこれを狙う。
ラシードは歩き速度が速くなく、全体的なリーチも短いため比較的相手優位な間合い調整をされやすい。
そこへこちらがあえて間合い内に入り差し込むという使い方がまず挙げられる。
しかし後ろ歩きへはリーチの関係で踏み込まなければいけない時間が長く置き技に弱いのは勿論、「脊髄反応してしまった」差し返し狙い技にも負けやすい。
これを当てるためには「相手がその間合い内で下がりたくなる」意識を持たせる必要があるため、タイトルは簡単な内容ながら最も難しいテクニック。
他行動のプレッシャーがかかっていれば、総計25Fになる「前ステップ→屈中」すら通る展開もあるので腕前の出やすい手段。
🟦 差し返しで当てる
相手の技が空振りするところへ後出しで当てられるためリスク自体は低めの行動。
とはいえラシードの屈中はリーチが短いので、差し返せる技を把握しておかないと「間合い内のはずなのに届かない」という事はおきがち。
特に各キャラの「立中K」「立強K」系の技は片足を前にだすモーションが多く、キャラ前方足元側のやられ判定があまり広がっていない傾向にある。
その他、ジュリ立強Pやリリー4強Pなど見た目通りのものも。
差し返し自体が難しめの戦術なのもあり、狙う優先度は低め。
🔴 屈中ラッシュ (中足ラッシュ)
屈中から行える「一番強い連係」。
下記どの選択肢も択になり、ガードの相手に攻め込むメインの行動となる。
デメリットは「Dゲージを全体の半分である3メモリ消費する」この1点。
ヒット時に補正も乗るのでとにかくDゲージ効率としてみれば悪い。
ヒット時のリターンが補正によって下がるという要素も、その後含めて期待値があるので些末な問題であり、屈中ラッシュを使うためにDゲージ管理をすると言っても過言ではないので、上手く戦術に取り入れていきたいところ。
🟦 【ラッシュ→立弱】
屈中から連続ガード&連続ヒット。
ヒット時は+8Fのため立中やA中へ繋がりコンボ移行が可能、ガード時は投げ間合いで+3Fかつ早め投げ抜けにもシミーが可能なので崩し択が仕掛けられる、とラシード最強の選択肢。
入れ込みでも十分強いため、Dゲージに余裕があるなら常に狙いたい。
敢えて欠点を挙げるなら、屈中がヒットしているときはその後のコンボダメージが補正によりかなり低くなること。
ヒット時は確認して立中へ移行したい。慣れれば案外可能なので練習。
🟦 【ラッシュ→屈弱】
ラッシュ立弱とほぼ同じ内容で用いれるが、違いは連続ガードにならない「下段」であること。
立弱による連続ガードはOD無敵技を持つキャラ相手へ価値が高いのであって、持たないキャラであれば必要性が低い。
そのため、隙間があったり下段にするほうが「うっかり当たる可能性が高くなる」ので価値がある。
🟦 【ラッシュ→投げ】
ラッシュ打撃からの択を受ける意識準備をしている相手への強力な裏切り。
屈中>ラッシュから最速で入力すれば丁度掴めるので、これを避けるには投げに無敵となる行動しかなく、ジャンプやバクステでは上記ラッシュ屈弱が刺さるという仕組み。
Dゲージ消費から見ると画面中央での使用はやや効率が悪いものの、結果画面端へ追い込めたり、嫌がってラッシュ屈弱が刺されば儲けものなので仕掛ける価値は高い。
🟦 【ラッシュ→立中】
本来は屈中>ラッシュまででヒットが確認できた際に、より良いコンボへ移行するための選択肢。
とはいえ、もし確認をミスしたとしても無敵行動以外には負けず、ガードされても+1Fなので立弱と投げで択は仕掛けられると、ヒット確認ミスを恐れず使って行けるのが非常に便利。
先項目のラッシュ弱攻撃と投げの択は強力だが、ラッシュを見て遅らせ投げ抜けで同時対処できるという欠点がある。
連続ガードのラッシュ立弱からはきちんと崩せる択ができるので十分なのだが、完全に読めているならそれを狩りやすく比較的リスクリターンの価値が合っているラッシュ立中を仕掛けるのもアリ。
これもガードしてくるようなら少しラッシュを伸ばしてから撃つと当たりやすい。
🔴 屈中キャンセル必殺技
🟦 【弱ミキサー】
概ねどの間合いでも連続ヒットor連続ガード。
ヒット時は+2F有利なのでさらに攻められ、ガードされても確定反撃は無いので最もキャンセル入れ込み先として使いやすいスペック。
代わりに、ガードされた後は「相手の投げ間合い内で-3F」という割と良くない環境になりがちなのが困りもの。
逆択が出来なくはないが、ダメージ効率的には悪い。
🟦 【弱サイクロン】
概ねどの間合いでも連続ヒットor連続ガード。
弱ミキサーとの違いは、連続ヒットすること以外のリターンは薄くガードされた後も-6Fとより不利であること。
かわりに、間合いをあまり詰めないので先端気味ならガードされても直接のリスクは比較的低い点。
近い間合いではもちろん、発生5~6Fでリーチの長い技を持っているキャラへは入れ込みのリスクが高いので使いにくい。
🟦 【中サイクロン】
直ダメージとDゲージ削り量は多めだがch以上でないと連続ヒットせず、連続ガードにもならず4F技やインパクトで割り込まれてしまう隙間のあるキャンセル先。
一見使う必要がなさそうだが、逆に言えば「最速4F暴れでなければ負けはしない」のでファジー暴れを入れている相手にはヒットしたり、上記技後に択を掛けようと意識しているとガードさせられることになり、その後も-4Fなので確定反撃を受けにくい。
メインにするのではなく「他キャンセル意識させることで通る選択肢」。
🟦 【強サイクロン】
強攻撃レベルでも割り込まれる隙間がある代わりに、ヒット時はコンボ移行、ガード時はロールへ派生することでDゲージを大きく削りつつ+1F有利からの攻め継続が可能。3ヒット技のためインパクト割り込みにも強い。
総じて「当てさえすれば強力」な選択肢。
連係の本命と言えるが、意識されていると案外簡単に対処されるため強いからと多用するのはイマイチ。
また、屈中の先端だと強サイクロンがしっかり届かず機能しないので、それなりに近い間合いで撃つ必要がある。
他の選択肢はこれを通すための布石とまで言える技。
🟦 【N撃ちワール】
暴れ潰しとして成立する。連続ヒットするかは間合い次第。
前ジャンプで飛び越えられてしまう間合いがあるので、他の選択肢を混ぜてジャンプをしづらくさせておきたい。
奥や手前ワールはうっかり他ワンボタン技に化けると終わりなのでN撃ちを推奨。
ヒット時でも有利Fを得にくく、ガード時は間合い次第で不利Fなものの弱サイクロンよりも確定反撃シチュエーションは少ないので、インパクトや無敵技さえ打たれなければ比較的気軽に撃っていける。
飛び道具なのでSA1は通さない他、屈中の先端気味なら一部無敵技※を空振りさせることが可能。
地味な選択肢ではあるが、これを見せておくと中や強のサイクロンはもとより、やろうと思えば溜めワールすら通せたりもするので、意外と使い出がある。
🟦 【ODワール】
こちらも暴れ潰しになり、硬直差も良く間合い次第でヒット時は追撃が可能。
特に「A中→屈中」から撃つとちょうど良い間合いになり、ジャンプさせずガードされても+3F、ヒット時は追撃でラッシュ立中→6中[1]>弱イーグルまで入る。
かなり万能な選択肢に見えるが、ガードさせた後は6中すら届かないので+3Fをあまり活かせず、補正が強いため追撃のダメージもまるで出ない。
さらには、ヒット時の追撃まで考慮するとDゲージを3メモリ程消費するので「ラッシュにしておけばよいのでは」となりがちな選択肢。
実際はこちらの方がDゲージ効率は良く、上記ワールの項目にもある様に特定の無敵技を釣れたりもするので、必ずしも無用な連携ではない。
🟦 【キャンセルしない】
相手も屈中Kは何かしらのキャンセルをしてくる、と考えやすい箇所のため無敵技を仕込んだり、連続ガード連係も返せるようDリバを用意していたりする。
それらを逆手に取れるのが「何もしない」であり、上級者程キャンセルへの対処をサボらないので機能しやすい傾向にある。
逆に、そこの駆け引きをしていない相手には何も起きないので、相手の行動をいち早く察することも大事な選択肢。
それでは良き中足ライフを