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マッチングアプリ体験談14

●第14話「笑顔キラキラ男」

この男とは、都内の駅で待ち合わせた。待ち合わせ時間直前になり、LINEで着いたというメッセージを送ると、電話が掛かってきた。なんかこういう時にパッと電話を掛けてくるのって仕事ができそうなイメージがあり、好印象だ。私の服装を伝えると、スマホを片手に持ち、笑顔で手を振っている男が小走りで近付いてきた。思っていたより少し背が低い。

約束通り喫茶店に行き、仕事の話、将来の話に花を咲かせた。私より少し年下ではあったが、飲食店の店長をしているということで、忙しいが充実していると話していた。座っていると身長など気にならないぐらい、話しているのが楽しかったし、何より笑った顔が素敵だった。なんの話題だったかは忘れたが、「気が合いますね!」なんて言って私からハイタッチしてみた。ちょっと攻めすぎたか。というか、テンションの高い女と思われたか。

昼前集合だったのに気付いたら数時間経っていた。私は休日はギリギリまで寝ているので、朝から何も食べておらず、お腹ぺこぺこだった。男はこの後予定があるということで、2人で駅まで行ってそこで解散した。初めて会うんだから当然と言えば当然か。でも、確実に盛り上がっていたし、好感触だった。私が改札に入るまで見届けてくれて深々とお辞儀をしてくれた。

帰りの電車でお礼のメッセージをLINEで送り、丁寧なメッセージが返ってきた。やはりとても礼儀正しい人なのだろう。身長がややネックにはなるが、次もまた会いたいと思い、次回のお誘いのメッセージを送った。その後、何日経っても既読は付かなかった。ああ、きっとブロックされたのだ。振り返ってみれば、私が他の男たちをブロックしてきたタイミングは、自分がお礼のメッセージを送った直後だ。

あの数時間で、もしくはその前からなのか後なのか、何かが合わなかったらしい。いいなと思った人からブロックされるってこんな感じなのか。私にブロックされてきた数多の男たちの気持ちを少しだけ想像してみた。理由など分からなかった。はっきり言ってもらった方がすっきりするが、そんなことを言う義理もないということだろう。

確かに私だって理由を告げてブロックしたことなどない。それほどまでにオンラインでの出会いはドライなのだ。それぐらい弁えて出会いを探しに行く覚悟が必要だということを学んだ。

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