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【11】願い 「表現することを通じて共振が起こること」
いま私が見たい世界は、「『こんなに自由でいいんだ』と周囲が驚くような、絶対的な自分の感覚が表現され、それが共振する世界」だ。それは、細田守監督の映画「竜とそばかすの姫」のラストシーンのよう。主人公が自分の歌声をあるがままの姿で歌う、その響きや振動に呼応して、聴衆全員の心や個性が響き合い光となって浮かび上がる。
これまで自分は居場所を失う不安に突き動かされていろんなスキルや知識を身につけてきた
【10】コーチングとの出会い 「人の可能性を信じてともに歩む」
そんな体験が融合していく喜びを感じつつも、一方で「自分をほんとうに生かせる貢献は何だろう」という問いはいつも頭にあった。そんな時に、コーチングと出会う。人の可能性を信じてともに伴走するアプローチが、人を無理やり方向づけたくない自分の性分には合っていた。
自分がコーチングを受ける中でもいろいろな発見があった。「自分には選択肢がない」と自分の可能性を制限づけていたことに。本当にやりたいことを話す
【9】遊びと仕事 「あたらしい貢献のかたち」
そんなとき、幸運にもこれまでとはまったく毛色の異なる仕事経験の機会を与えてもらうことができた。中長期的なサービス開発ロードマップ策定のプロジェクトリーダー。会社のこれまでの強みやこれからの変化を見据えて、どのようなサービスをつくっていくかを大局的に議論してまとめていく仕事だ。
会社のことを、過去から未来へと時間軸を伸ばして考える。Googlemapのズームイン&アウトのように会社全体を俯瞰す
【8】イラストと音楽 「余白で取り戻した等身大の自分」
これまで迷いながらも自分を前進させてきたエネルギーが完全に尽きてしまった。「そうか、ずっと社会や世の中から浮かないために、居場所を失わないために戦ってきたんだな」。しばらくの間は、自分の関心の赴くことに自分の時間をあてたい、そう思うようになった。
そんなときに惹かれたことの一つがイラスト。街の本屋の平積みでイラストの描き方の本を目にした瞬間、浮かんできたのは日常にある景色だった。
成長して
【7】マネジメント 「『ご機嫌にする人』に自分は含まれていなかった」
「個人がご機嫌に働けるような職場づくり」。それが自分がマネジメントを引き受けるときにやりたいと思ったことだ。メンバーひとり1人がつくりたい未来に向けて共に応援し合える職場をつくりたかった。
幸いにも、そんな職場をつくれたと感じる経験ができた。新しいサービスを立ち上げながら、お互いのやりたいことを応援し合う、それが組織の目指す成果ともかみ合う状態。当然経験もスキルも価値観も違うメンバーがいるの
【6】育休 「家族と手触り感ある時間を過ごしたい」
職場の同僚や協働していた人達の支えもあり、なんとか仕事も業績も安定軌道に乗ってきた。けれど、そこで気づいたのは、震災の年に生まれた長男との距離感の遠さ、家庭内では子供を保育園に送るただのおじさんでしかなくなっていたこと。
「1番近くにいる家族となんでこんなに遠くなってしまっているんだろう。自分は何をしているんだ」
気づけば動くのは早い。計画を立て、上司や職場に相談、顧客の理解も得ることがで
【5】異動と家庭 「あちこちで起きる葛藤」
入社動機でもある「人間関係の問題解決」の本丸を経験したいと思った私ははじめて異動を希望する。希望したのは、企業のカルチャーをつくる人事制度策定やチームづくりを支援する部門で、自分の入社動機にも叶うものだった。しかし、異動の辞令が出たのは顧客企業の業績向上に向けたスキル強化や組織改革を支援をする部門だった。
異動したのは2011年4月、東北の震災直後。先輩から引き継いだ仕事がわずかにあるものの
【4】 仕事の仕方 「あなたの思考は、浅くて表面的だ」
仕事で燻っていた4年目、上司になった人に面と向かってはっきりと指摘された。「あなたの思考は、浅くて表面的だ。」(正確には「あなたはチョコレートでコーティングされたバニラアイスをチョコレートだと思って食べている人」と言われた)
ショックだったが本当だった。その指摘がきっかけとなり、仕事の進め方をがらっと変えることになる。自分でもその限界に気づいていたが、愛をもってはっきりと言ってくれたのはその人
【3】社会人 「法律家の道を諦めて就職する道を選ぶ」
箸にも棒にも掛からなかった司法試験を経て、法律家の道を諦め就職する道を選んだ。裁判傍聴に出入りする中で、自分は弁護士として事実を解釈して人を救うことよりも、裁判に立つ人の人生や背景に思いが向かうことに気づいたからだった。
「何があの人をそうさせたのだろう、そうせざるを得なかったのだろう?」そういう人の心理・行動を動かしている社会の仕組みを知りたい、そこで生まれる葛藤や人間関係を解決できる人間に
【2】大学時代 「『これだ』という自分の感覚を信じてみる」
大学で上京。高校のときに読んだ本に影響され「冤罪をなくすために弁護士になる」と決めて法学部に進学した。入学後すぐに勉強を開始するも、自分の無能さを思い知り、腐っていく日々。そんな日が続く中、スポーツショップの店頭で流れていたVTRに目を奪われた。
「これだ」という感覚がからだを貫いて、心臓の鼓動が聞こえた気がした。そのVTRに映っていたパフォーマンススポーツはあまり有名ではなかったが「たとえ人
【1】幼少期 「自分の居場所がわからない」
子どもの頃を振り返ると、好奇心と遊びたい気持ちがほとばしり、羽目を外しては「迷惑をかけるな」と周囲の大人に叱られた記憶がよみがえる。一方で、アトピー性皮膚炎のために遊ぶときは白い手袋をはめ、肺炎で時に高熱を出して心配されたりする。そんな病弱な面も同時にあった。
調子に乗ると誰かに攻撃されるという記憶がある。生意気な口をきいて同級生数名に公園に呼びだされたり、一時的に無視されるような経験もした