春のフィールド
去年から育て始めた梅の木が花を咲かせた。
冬の苦手な私は春の訪れをいち早く感じたいのと、冬の間も春が近づいていることを少しでも感じたいと思って、昨年の11月頃、まだ芽もない丸裸な状態の小さな梅の木を購入した。
昔は1月、2月は寒い日々の連続、花や葉は落ちておりこの季節はあまり楽しくないなと思ってたけど、毎年この時期になると梅の木が街中で花を咲かせ始めることに気づき、春真っ只中もいいけど、始めの季節であるこの時期もなかなかいいもんだなと思うようになった。
購入したばかりは本当に花が咲くのかなという感じだったけど、毎日水やりをしていくとだんだん芽が膨らんでくるのがわかった。
そしてついに1月29日、つぼみが小さく花開いた。なんとうれしいことか。
お母さんの誕生日。
今年も引き続き自宅でリモートワークだし、毎日植物に水やりをしているので外の変化にも気づきやすくなった気がする。
まだ風は冷たいけど、太陽の日差しが前よりちょっと暖かい。
窓際を、少し離れたところから見る。カーテンレースが揺れて影がくっきりと落ちる。確実に春が来ている。
はじめて一輪咲いた日。
どんどこ花開きはじめてる。
以前から近所でよく鳴いてるヒヨドリのつがいが育てているラディッシュの苗を食べに来るようになっており、葉っぱが食いちぎられてたり、糞が落ちてたり、ローズマリーの鉢を倒していたりしていた。
もうラディッシュは散々な姿になっているので収穫は諦め、これは引き続き育てつつ見守ろうと思っていた。
梅は大丈夫かなと思ってたけど、やられてた。
一輪咲いた翌日に気づき、結構ショックだった。近所のひよどりに怒りのダンスを見せつけ、怒りのヒーヨ!(ヒヨドリの声真似)を送ったが、気にもしてない感じだった。これではいけないと思い、急遽網を張った。全面に張り巡らしているわけではないから、気づいて入って来るかな?と思ったけど、いまのところ警戒しているからか侵入の形跡は見当たらない。
ヒヨドリに警戒していた私はその鳴き声からヒヨドリのルーティーンが決まってることに気づいた。うちの付近で鳴くのは大体だけど朝6時ごろ〜10時ごろと夕方16時ころ〜17時半ころ。昼間はどこかへ出かけているようで鳴き声がぴたっと止まる。鳴き声が全くしない。そんで少し戻ってきて、ヒーヨヒーヨ、キャーキャーと騒がしく鳴き、17時半以降には本日の業務終了といった感じで気配がなくなる。(網が届くまではヒヨドリの出没時間にだけ梅の木を室内にしまってみていた)
予想するに寝床は近所なんじゃないかと思う。日中はどこへ出かけてるんだろう。
網を張ってる最中、ヒヨドリが近くに止まってみていた。
ヒヨドリ、残念って顔したようにみえたので少し笑ってしまった。私の勝ちだ。
最近朝カンフーを公園でちょこっとしている。
メジロやモズなどいろんな鳥たちが割と近くまできて遊んでる姿がみれるので楽しい。朝はいい。
最近読んだ本。
ヴァレリー 芸術と身体の哲学 伊藤亜紗
こちらはまたまた+Mさんが紹介されていたのをみて面白そうだなと思い。
以前ちくさんからお借りした伊藤亜紗さんの「目の見えない人は世界をどう見ているのか」を読んで文章がとてもよくて面白かったので、他のご本も読みたいと思っていたのだ。
内容は私には結構難しかった!もうほとんど理解できてないと思う。
ただヴァレリーのいう詩ってそもそもなんなのかという点は伊藤さんの解説に助けられて腑に落ちたし、同意できるものだった。
ヴァレリーの作品はほとんど読んだことなかったんだけど、それでも芸術について深く考察されておりとても面白く読めた。
作品論、時間論、身体論の3つの観点からヴァレリーの芸術哲学を読み解くという内容。
詩が装置となって、読み手の身体にどう作用するのか。行為させるのか。
散文的な要素を徹底的に排除し、身体に作用するための機能性にこだわる。
ヴァレリーの「詩的なもの」についての考察はとても興味深かった。
誰かが撮影した写真をみて、いいな(芸術的な観点で)、と思う感覚は、ずっと、なんだろうと思っていた。なぜいいなと思うのか、どういう点でいいな、と思っていて、よくないな、と思っているのか。
それはこの本を読んで腑に落ちた。
この本の中でいう「詩的なもの」を感じているんだと思う。
改めて言葉そのものの強さや、詩というもののすごさを感じた。
エクリに掲載された+Mさんによる伊藤亜紗さんへのインタビュー。
次は手の倫理も読んでみたい。
海獣学者、クジラを解剖する。 田島木綿子
著者である、海獣学者の田島木綿子さんのエッセイ。
本屋さんのいきもの本コーナーにいくとこの本がよく面だしされていて、以前から面白そうだなと気になっていて、友人のまっつんから面白いよとおすすめされたことで読んでみることにした。
日本では年間300件以上の海の哺乳類のストランディング(座礁)が発生しているそう。著者はその現場に出向き、ストランディングの経緯や死因を探るために、死体の解剖、また博物館の標本として保管することがお仕事なのだそうだ。その田島さんの仕事と田島さんが出会ってきた海獣たち(主に死体)について。
私は少し誤解していて、クジラの解剖から見えてくる研究者目線での私の知らないお話や、詳細なクジラの生態などのお話が聞けるものなのかなと期待していた。
それよりは田島さんの主観に基づく徒然であり、クジラの解剖から見えてくるものや海獣たちの生態についても書かれてはあるものの、かなりざっくりとした説明でまとめられていた。また私の知っている内容が割と多かったので、やや残念に感じてしまった。本職が作家の方ではないから致し方ないのだけど、言葉の選び方にもやや雑さを感じた。
しかし現場作業の過酷さは相当であることがわかった。そんななか疲れを忘れるくらい作業に没頭できる田島さんの、海獣たちへの想いの強さはすごいと思う。きっとここに書かれてある以上の経験や現場での学びが多分にあるのだろう。
長年幻のイルカと言われてきた種、ユメゴンドウの話がでてきた。
国内で唯一美ら海水族館でしか観ることはできないのらしい。動画も検索しながら読み進めたんだけど、その顔はクジラなのに身体はイルカみたいで、これは実物をみてみたいなと思った。また国内で唯一ジュゴンを飼育しているのは鳥羽水族館らしい。ジュゴンもわりと気になるので、見にいってみたいなと思った。
マッコウクジラの話が出てきて、改めてマッコウクジラの泳ぐ姿も動画で検索してみたけど、顔が怖すぎてちょっとマッコウクジラには会いたくない。
しかし、読んで改めて思ったけど、やっぱり私はあんまり哺乳類には興味がないんだなと思った。(クジラはちょっと気になるけど)
本に出てきたアザラシやラッコ、シャチなどその生態について魚類ほど興味を惹かれないなと感じたけど、やっぱりアザラシ、アシカ、オットセイの見分け方とか、その泳ぎ方の違い、ラッコの毛皮の強さや他の海の哺乳類との足(ヒレかな?)の違いなんかの話を聞いた後で動画で観察してみたりすると、なかなか面白いなと思ったりはした。なんだかんだで楽しく読みました。
さて、macaroomは引き続きライブ活動をお休みしており、動きがあまり感じられない近頃だなとお思いでしょうが、近々(たぶん今月か来月中)にはうれしいお知らせできるかなと思います。いろいろ準備中。
あと、ボブとの弾き語りライブも計画中。今月中の予定だったけど、もうちょっと先になる見込み。
実は知らないとこで録音もしてたりします。
去年からゆっくり運転モードを心がけておるのですけど、どうぞ気長に楽しみにお待ちください。
エマル
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