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Requiem aeternam

11月は死者のためのミサで歌う機会が2回ありました。昨年、一昨年と会衆として参加していた死者ミサで、奉仕者としてレクイエムを歌うのはとてもうれしいことでした。帰天された方の名前が読み上げられ、いつもにもまして、聖堂に祈りの声が響きました。ろうそくの光の中で、3月に亡くなられた先生のことを思いながらIn manus tuas Domine(終課で歌う曲)を歌い、あたたかい気持ちになりました。

ゲレオン神父様と橋本周子先生

もうひとつのミサではレクイエムを全部歌いました。前述のミサは現代のミサで歌はラテン語というスタイルのため、詠唱や続唱等省かれているのです(その代わりにアレルヤ唱はあります)。長い曲ばかりで練習時間も短く本当に大変でしたが、愉快な仲間達と助け合いながら歌うことができました。

ミサはカトリックの墓地の聖堂で行われました。終わった後、司祭を先頭に墓地に行き、祈りを捧げ、Salve Reginaを歌いました。聖堂に戻る時、一番若い10代の聖歌隊メンバーがIn paradisumをふいに歌い出し、会衆も声を合わせていました。

私はその様子を列の一番最後から見ていました。歌を通してみんなの気持ちが一つになり、とても良いものを見たと思いました。いろいろな気持ちを持って参列された方々に感謝の気持ちでいっぱいになりました。こういう伝統や文化を大切にして、次世代につなげていきたいと思いました。

個人的にはDies irae を歌えてよかったです。長くて力強い曲ですが、最後に出てくるLacrimosaの「ラの上のファ」は本当に美しく、天上の世界を垣間見たように思いました。