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日記:2024年6月1日 晴れ

・「THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS UNIT LIVE TOUR ConnecTrip! TOKYO」、俗に言うデレ東京の当日。ついに現地を握ることは叶わず、人知れず最期の時を迎えてしまった。拾えなかった事に恨み辛みを垂れたとて惨めなだけなのでもはや何も言うまい。明らかにコンテンツの規模と会場のキャパが釣り合ってないし、チケ取れた人は前世でよほど徳を積んだのだろうと割り切るしかないだろう。

・知る人ぞ知る話であるが、デレマスにおける俺の担当アイドルは鷺沢文香だ。(HNとアイコンの由来は砂塚あきらなので誤解されがちだが)早いもので彼女と出会ってから今年でちょうど10年が経つ。「いかにも童貞が好きそう」だとか当時付き合っていた彼女からも指摘されたが、事実そうだったのだからしょうがない。

・鷺沢文香との出会いは鮮明に記憶している。大学に入りたての頃、サークルの先輩とアイマス談義で盛り上がり、そこから「シンデレラガールズ」の担当を誰にするかという話題になった。ニコニコの組曲でアイマスを知り、2010年のアニメを経て本格的にプロデューサーとなった若き日の俺は勿論「モバマス」もリリース初期からプレイしていた。

・しかし、このモバマスというもの、当時の基準においてさえ“ポチポチ”と揶揄されるほどゲーム性の欠如や、いわゆる“コンプガチャ”のようなソシャゲ黎明期特有のアコギな商売で、望み通りの編成を組むには並ならぬ時間と資金を要する凄惨さであった。当然、いち学生程度の懐ではまるで太刀打ちどころか、スタート地点に立つことすらままならない有り様であり、モチベーションも何もあったものではなかったため、わりと早いうちから脱落気味だった。ましてサービス開始時点で実装されていたアイドルですら優に100名を超えていただけに、そこから更に新規を追う気力もなかったのだが、有志と語り合うのは楽しかったので、まるで買いもしないのにカタログを眺めるような気軽さで実装ラインナップを確認しているうち……まさしくプロデューサーの顔つきとなってキラリと光る才能の原石を見つけた。

・この立ち絵だけを見て、やや、と思い前のめりで先輩に確認したのを覚えている。”鷺沢文香”……なんと美しい響きの名前だろう。そして具体的なことはこの時点では何も分からないが……この人には“何か”あるのではないか、と。オタクとしての嗅覚だけで既に興奮気味であったが、次の瞬間にはその直感が核心へと至った。

・う、うおおおおおおおおッッ。な、なんて大きく澄んだ瞳をしているのだこの人はッッ! そのような事を仰け反りながら部室で叫んだ覚えがある。当時の俺は黒髪ロングの正統派美人を好みとしていたため、最初期はしぶりんや黒川千秋さんに注目していたが、いま一歩のところで気持ちが及ばず、もどかしさを隠せずにいた。しかし文香をたったひと目見た瞬間、そうした気持ちが氷解するのを感じた。俺の場合は生意気にもキャラクターにしろ人間にしろ、本当に長く付き合える相手に対しては一目惚れの傾向にあるが、彼女はその最たる例である。この日を境に今日まで続く文香と俺のヒストリーが幕を開け、有難いことにボイス実装や総選挙1位など数々の栄えある瞬間に立ち会わせていただき、おかげさまでプロデューサー冥利に尽きる、大変良い夢を見させてもらったと思う。

・そんな文香には現在までにいわゆるソロ楽曲が2曲存在する。1曲目の「Bright Blue」はデレステに実装されており、シンデレラガールの栄冠を戴いた10th幕張公演で披露されたのが記憶に新しい。

・しかし2曲目……X(Twitter)や日記でも折に触れて言及する「銀河図書館」は未だデレステの譜面が存在せず、またライブでも歌われる機会がない幻の楽曲と化していた。そもそも曲どころか担当が現場に来るという事自体が極めて稀なレベルだ。具体的には、ボイス実装からの10年間で今回が2度目のご出演といった次元の話である。そのため担当声優の姿を「プリコネのライブで見た」とか、まして「イロドリミドリで見た」などと心無いことを言われては内心でヒリつきを隠せず青筋を浮かべていたが、本日ついにその歴史が覆る転機が訪れた。

・満を持しての「銀河図書館」初披露! しかも昼夜両方で! 他の公演では2部制である事を踏まえてソロ曲の入れ替えなどが発生していたというので、仮に片面だけ拾う形になったら悲惨極まるなどと話していたが、その点に関してのみ、JUNGOにも人の心は残っていたらしい。

・もう死ぬしかなくなっちゃったよ(佐川)。モニター越しに崩れ落ちる俺。ついに長年の悲願が叶った訳だが……惜しむらくはその場に立ち会えなかった事、この点に尽きる。ひとえにシンデレラガールズというコンテンツの過酷さを象徴するひと幕であるが、ポジディブに捉えるのなら今後を生きる指針として「銀河図書館を現地で聴く」という目標の再設定が適う事であろうか。もはや生涯叶わぬ事すらも覚悟すべき、見果てぬ夢であるかもしれないが。

・いちおう自分の中ではそれで収める事とするが、かといって今回、現地で拾えなかったのを揶揄された暁には、意志とは無関係に反射的に手が出ないとも限らないので、なるべく故意に煽るような事はしないでくれよな!頼むぜ……(#^ω^)ピキピキ


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