「0.5の男」感想
アマプラでの5つ星★は興味深く、レビューを見ず、先ずは鑑賞開始。
観始めたらとにかく止まらなくなり、一気観してしまった!!
良かった、ものすごく。
しかしながら、この”0.5”の理由がまぁまぁ衝撃でもあった。
2世帯住宅に親側に単身の子供(大人)を0.5、足して2.5世帯だとは!!なんという呼び名。なかなか攻めるネーミングだ。
完全に無知だったが、昨今進行する晩婚化、非婚化、離婚率の上昇により、従来の2世帯住宅の親世帯に当たる60代世帯主の家族では、「両親2人と単身の子」で暮らす世帯が増加し、2010年の国勢調査で「夫婦のみ」の世帯を上回ったのだそう。14年経った今はもっと増えているのだろうか。
なるほど、そんなこんなで2.5世帯は増加しているんだなと理解した。
そしてこの家族は、引きこもりの40代の息子(雅治)が変わるかもしれない、克復していづれまた元気になって欲しい、との両親の”一縷の望み”をかけて、という思いから3人暮らしから娘家族と合わせて7人暮らしが始まるのだ。
”ちょっと2世帯にします”なんて、よくよく考えたら結構重要な事を、母親が息子(雅治)にメモ帳の付箋で連絡している感覚は、かつて引きこもり始めた、きっととても大変だった頃からの連絡網として、部屋から出て来てくれた今も変わらずしている通信手段である。
そして話が進むに連れて、雅治の気持ちもだんだんと打ち解けて行き、外部の人と接する事や元々の優しさを取り戻していく。優しさやは、連絡網の付箋メモの多さやたくさん部屋の壁に貼ってある行為から垣間見えた。
2.5世帯にして、家族それぞれの思いはあるのだが、いつの間にかソウルメイトの様になっていた雅治と5歳の甥(れん)との関係性は格別だった。れんがイヤイヤして両親を困らせて幼稚園に行きたがらない所を、雅治がスーッと連れて行ったり、バグレンジャーの振り付けと歌を一緒に歌ったりするシーンは爽快だった。それらを見守る母親(れんから見たら祖母)を演じる風吹ジュンさんの思いもぐっと来た。
姉もまた転校したばかりで馴染めない学校や、母親も子育てからの仕事復帰からの向上心や、マスオさん状態の父親、隣の住人、みんなよくある状況に共感するが、なんだかんだで雅治がきっかけで解決していく。ただそれが全てが自然体で、よくある家族を観ているだけなのに、実はとてつもない魔法がかけられているかの様にも感じられた。
シリアスな内容と思いきや、笑いもたくさんあり、れんがいなくなったと幼稚園から報告があり、その後見つかるのだが、保育士先生が会いに来るシーン。先生演じる西野七瀬さん、猛ダッシュで駆けて来て、坂の上で足がもつれてしまい転がり落ちるシーンは、体当たり演技していて大笑いしてしまった。西野さん最高でした!!
いや、その前にも雅治も転げ落ちるのだが、二人は共鳴しているのかと思わせる、そんな所も後に回収しているのが伺えた。
まじめな雅治がどうして引きこもりになったのか、次第に紐解けてはいくが、急展開などはなく、ストーリーは決して焦らずにゆっくりと進む所がとても心地良かった。たった5話でこんなに腹落ちしてこの後どうなるだろうとはいい意味で決して思わない、そんな素敵なおすすめ度5つ星のドラマでした。
それにしてもあの著名俳優さん達の中でのれん君。一番自然であれは演技なのか?だとしたら先が気になる!!(お話の先は気にならないが、れん君演じた役者さんの先が気になります!!)
あと、バグレンジャーと中学生の姪っ子の恵麻ちゃんとしていたゲームがとても気になる!!(それもかい!)
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