rhizomatiks_multiplex展_2021_04_01
開催館:東京都現代美術館
観覧料:これだけ観るなら1,500円
今回はマーク・マンダース展とセットで買ったから2,300円(こっちがおすすめ)
どんな内容の美術展?
最新技術を駆使した新しい表現を追求するrhizomatiks(ライゾマティクス)が展開してきたプロジェクトの展示。どのように作品が作られたかを追える内容だった。
光や音響が駆使されていて視覚的、聴覚的な刺激が強い展示だった。機械学習や電子工作を専門としている人から見たら、展示作品と併せて技術的な部分でも「オオ〜ッ」ってなれると思う。
斜に構えた捉え方をすると、全体としてプロジェクトの実績を展示している印象があったかな。でも「アイディアを表現する」という枠組みは同じだからこれも「美術作品」なのかもしれない。
固定観念を覆していく新しい刺激を得られて嬉しいね。
目玉の作品は?
おそらく、演出振付家のMIKIKOさんとコラボレーションした作品rhizomatiks×ELEVENPLAY 〈multiplex〉
かな?
展示期間限定でどんな作品かをYoutubeで観れるっぽい。こちら。
行ってみようと思った理由は?
ツイッターで流れてきて、最新技術!光!音!近未来!って推されていたのを見かけた。
よくわからなくても、その空間にいるだけで視覚と聴覚が刺激されて楽しめるかな〜というライトな気持ちで行きました。
美術展全体の構成や印象は?
<印象>
概念を分解して再構築という考えを基に、ソフト(機械学習)からハード(モーションキャプチャや回路)まで様々な技術を活用してい作品を作り上げていて、その軌跡を追える展示だった。
<構成>
導入に、ライゾマティクスの今までの歴史や、NFTによるCryptoArtの売買の様子(知らない用語が多くて「??」だったので調べた。ふ〜ん程度にはわかるかも。)を表現した作品。
次に目玉のMIKIKOさんとのコラボレーション作品。そして、今進めているプロジェクトや、今までのコラボレーションの作成過程の展示。
その後に〈particles 2021〉という巨大レールと転がるボールを使った作品。最後に今回の展示で活用されているシステムやデータの数々を展示している。
印象的なセクション BEST3 と簡単な理由
①rhizomatiks×ELEVENPLAY 〈multiplex〉― 照明と物体としてのキューブが音楽に合わせて動くんだけど、視覚と聴覚に対する情報量のシャワーみたいで圧倒された。
②Archive & Behind the Scene ― 今まで展開されてきたプロジェクトの裏側。作品はキラキラかっこいいけど、舞台裏は泥臭くトライアンドエラーを繰り返していることがわかる。
③Epilogue ― 今回の展覧会で使用されているメンテナンスプログラムや、機械学習プログラム等の画面を展示。展示の総まとめとしてネタバレみたいで良い。
1番の推し作品を詳しく
rhizomatiks×ELEVENPLAY 〈multiplex〉、2021年
<どういう作品?>
演出振付家MIKIKOさんが率いるELEVENPLAYっていうダンサーの動きをモーションデータ化して、映像と動くキューブ(ロボット)と音楽で構成された作品。
<すきなところ>
最初の部屋で映像(2D)で作品を観た後に、次の部屋でリアルでタイムリーに動くロボット、光、音響(3D)で作品を体験する、という展開が面白い。現実とバーチャル空間の境目がなくなるくらい没入できる。
絵画作品が大好き人間だから、この作品を観て、表現の手法はここまで進化したのか…という感慨深さ。
これぞメディア・アートって感じだね!
最後に
この展示を観るまで、ライゾマティクスは個人アーティストかと思っていたけど、チームラボ的な集団なんだね!
最先端の技術を活用したアートに触れて、表現方法はここまで到達したのか〜ってハッとする展示だったな。美術館と科学館のフュージョンみたいな空間で楽しかったです。