【詩作日記】 「134 / 月に追いついて」
三日目
やっと僕は
月に追いついた
黄金色に輝く月は
あと半時もすれば
沈むところであろう
鈍い輝きは
波に光を落とし
まっすぐ月へと延びる
黄金色の道を
海原に導いていた
眼下の海が囁くように
その道を揺らしていた
月と向かい合うのは
初めてな訳でもないのに
あまりに久しぶりのことで
何も考えられなくなる
その瞬間にも月は
水平線へとにじり寄り
さっきまで黄金色に輝いていた道は
もうすっかり暗くなっていた
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