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SNSの墓標に花束を

何年も前に亡くなった人のSNSアカウントが、今も残っている。
もちろん、本人の書き込みは絶えて久しい。

それでも。
誕生日には毎年、「おめでとう」の書き込みであふれている。
書きこんだ人は、おそらく当人が亡くなったことを知らないのだろう。
年月とともに、墓前の花束のような「おめでとう」だけが増えていく。

所詮、
「SNSにリマインドされたから書きこまれただけのメッセージ」
と思っていたけれど。
毎年、一瞬でも思い出してもらえるのは、幸せなことなのだろう。