未来のためにできること
人間の三大欲求
1. 自分で決める自由(Autonomy)
2. 自分ならできる、という自信(Competence)
3. 見守られている安心感(Relatedness)
が、十分に満たされていれば、
人は自分の中から湧き上がる
失せることのないヤル気に導かれて
健やかに人間開花する。
Self-Determination Theory(SDT)
という、心理学のセオリーだ。
私は、このSDTの視点で、
北九州市小倉の
リノベーションまちづくり
を精査して博士論文を書いた。
論文の研究課題は、
持続可能な都市再生と
ヤル気のメカニズの関係性を
明らかにすること。
2011年に小倉で始まった
リノベーションまちづくりは、
持続するまちづくりの
希な成功例だ。
カツアゲの名所だった
廃れた商店街の
空き家や空きビルが
リノベーションされて、
いつしか人気エリアになった。
ついには、
10年以上も買い手のつかなかった
古いビルが高額で売れた。
何が彼らのヤル気を
起動させたのか、
継続させたのか、
それが知りたかった。
SDTを通して、
小倉ケースを精査していくと、
三大欲求を満たす要素が
たくさん在ることが見えてきた。
例えば
人口減都市には、
遊休不動産がたくさんあって
安価で借りられる。
必要に応じてリノベーションできる。
何をするかは、
その人の自由(Autonomy)。
賃料も安いから
起業し易い(Competence)。
まちの人や
行政のサポートも
充実している(Relatedness)。
小倉では、
高い賃料で知られる商店街で、
低予算で起業できる仕組みを
まちのシニアたち(家守)が
創った。
家守たちは、
コミュニティーも再生して、
若いスタートアップの成長を助けた。
家守たちは、
君がやりたいことをやっていいんだよ
(Autonomy)
君ならできるよ
(Competence)
助けが必要ならいつでもおいで
(Relatedness)
というメッサージを
日々発信しながら
まちを回った。
家守たちに支えられて、
起業した若者達は、
既存の建物を有効利用しながら、
新しい価値を生み出し、
継続的に進化するまちを
育てた。
未来のために
私達大人ができること、
それは、
私達の言葉で、在りようで、
若者達に伝えること。
Yes, you choose.
Yes, you can.
You are not alone.
We are here when you need.
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