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「良い生き方」に定番なんてない

対象的な生き方を
描いた本を
同時に読んでいる。
 
一冊は、
中野優作さんの
「クラクションを鳴らせ!」

もう一冊は、
坂口恭平さんの
「その日暮らし」

どちらも、
それぞれの生き方を
綴った本だ。
 
中野さんの本は、
営業とマネージメントを
実体験に基づいて
考察、提案している。
 
中野さんのキャリアには、
ドラマ以上の
ストーリー性があって、
それを俯瞰する
中野さんの洞察が
的を得ている。
 
吸い込まれるように
ドンドン読める。
 
それにしても
凄まじい生き方だ。
 
読んでいると、
ハードロックが
流れているようで、
読み手の鼓動も
早く、強くなる。
 
対象的に
坂口さんの本は、
静かだ。
 
穏やかな湖面を
思わせる。
 
作家で、画家で、
音楽家でもある
坂口さんが、
暮らし中で得た気づきを
淡々と語る。
 
その日の
お天気次第、
気分次第の
その日暮らし。
 
坂口さんの
生きる先生は、
毎日通う畑に育つ
植物たち。
 
だからといって、
怠けているわけではない。
 
植物だって、
坂口さんだって、
周りの環境と自分の
ベストマッチを探して、
精一杯、暮らしている。
 
他者には、
のんきそうに見える
自然体の暮らしにも
技や工夫が欠かせない。
 
お二人の生き方は、
対象的な様で、
共通点もある。
 
中野さんも
坂口さんも
とっても一所懸命だ。
 
そして、
商業的に成功している。
幸せを手に入れている。
 
やり方が違うだけ。
 
努力のしどころが
違うのだ。
 
 
「良い生き方」に、
テンプレートも
定番もない。
 
その時の社会状況や、
その人が生まれ持つ、
性癖や、体癖によって
違ってくるのではないか。
 
整体の創始者
野口晴哉は、
人には10種の体癖が
あるとした。
 
その人の身体の使い方や
動きのクセ(体癖)が、
その人の
性格や思考、行動に
影響を与えるとする。
 
例えば、
私は五種で(多分)、
好奇心旺盛、ユーモラス、臨機応変
と言う特性がある(らしい)。
 
推測するに
中野さんと坂口さんは、
九種ではないだろうか?
 
九種は、
理想主義、夢想家、発想力豊かで
自分がやりたいことを
トコトンまで突き詰める。

野口晴哉も九種だった。
 
同じ九種でも、
三人の生き方が異なるように。
 
たった一つの
「良い生き方」
なんてない。
 
その人が生きたい生き方が
理想の生き方なのだと思う。
 
そんな生き方は、
きっと簡単には見つからないだろう。
 
自分の内側を掘り下げて、
試行錯誤を繰り返しながら、
育てていくものだと思う。
 
一生をかけて。
 
因みに体癖は、
人を分類するためではなく、
人の特性を活かすための参考だ。
 
例えば、
五種で好奇心旺盛な私に、
トコトンまで突き詰める
九種の生き方は多分できない。
 
あっちに行ったり、
そっちに行ったりしながら、
ぐるっと回って、
目的地にたどり着くタイプだ。
 
実際、そんな風に生きてきた。
 
「何事も極められない自分」を
情けなく思ったこともある。
 
でも、それが、
私なのだから仕方ない。
 
そして、
そんな私だから、
できることがある、
と思えるようになった。

(タイトル写真は、ブリストルに暮らしていたとき、日本から遊びに来てくれた友人達と。放浪癖も私の好奇心の成せる技かもしれない)

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