
18. 山口県長門に移住する(12):ヤル気の根っこ
心理学セオリーの一つ、
Self-Determination Theory(SDT)によると、
人間のヤル気、特に、持続可能なヤル気は、
Autonomy, Competence and Relatedness の
三大欲求が満たされれば、
その人の中から自然に湧いて来くる、という。
人間は、社会動物だから、
周囲の人との関係性に大きく影響される。
三大欲求の満足も不満足も、
自分自身の有り様、やり様、より、
周囲の人や環境が、投げかけるメッセージに大きく左右される、
というより、ほぼ、決まる。
Autonomy は、Yes, you do.
「貴方の思うようにやっていいよ」、
というメッセージ。
Competence は、Yes, you can.
「貴方なら大丈夫、できるよ」、
という、メッセージ。
Relatednessは、We are here if you need.
「貴方はひとりじゃない、私達がいるよ」、
という、メッセージ。
この3つの、ヒトの基本的な欲求を、
満たすどころか、欲求不満にする環境で、世はあふれている、
とSDTを提唱する心理学者達は指摘する。
大分部の家庭、学校、職場が、
自分で考えて、決めて、行動を起こすことができない仕組みをつくってる。
自分では考えずに、
言われるように、動いていれば、
親も褒めてくれるし、学校では良い点が取れて、
職場の上司からも重宝され、昇進もする。
でも、そんなエサに釣られて起こるヤル気は、
長続きしないしどころか、創造性を殺してしまう、
と、SDT専門家たちは言う。
誰もが、面白みのない既製品になる。
だから、元気が無くなる。
小さな子供達は、天真爛漫で、誰もが発明家だ。
なのに、大きくなるにつれて、
創造性を失い、元気を無くす。
いつも誰かの指示や命令に従い、
自分で考えて、決めることを忘れる。
自分の持ち前も、力も伸ばせない。
時代遅れの価値観を押しつけるオトナは、たくさんいても、
「大丈夫」と、励ましてくれる人がいない。
そして、知らないうちに、
自律して、自分らしく幸せに、
活きて生きる力を失ってしまう。
63年生きてきて、発見した大事な事のひとつ:
その人が、本当にやりたいこと、好きなこと、
それが、「才能」だということ。
才能って、そんなに大げさなことじゃない。
他者には、どんなに馬鹿げたことだって、
楽しんで、やり続けていけば、
必ず、開花する。
近藤麻理恵さんが、良い例だ。
小さな頃から、ハマッテしまった片付けを
毎日、練習して、工夫を重ねて、
仕事にしてしまった。
今や、KonMariは、世界的に有名な
片付けコンサルタントだ。
「好きこそものの上手なれ」とは、
よく言ったものだ。
貴方の好きなことは、何ですか?
