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【読書感想「海の歴史」】海がどのように人類に関わってきたかを広く知れる一冊!
高原ロイと申します。
標高1000メートルの八ヶ岳のふもとの村から、本の話や旅の話、僕が日々感じたことをお話ししていきます。
よろしくお願いします。
本「海の歴史」
今日はですね、海の歴史という本のお話をしていきたいと思います。
![](https://assets.st-note.com/img/1710135731373-SvEzZwCmuV.jpg?width=1200)
この本はですね、ジャック・アタリさんという方が書かれた本でして、フランスの学者さんですね。
アルジェリアで生まれてフランスで育った方なんですよね。
この海の歴史という本は、結構400ページもある少し分厚い本ですが、この本は海の歴史をまとめている本でして、海が始まる前の宇宙が誕生したぐらいのことから、古代、中世、近代、現代、そして未来の話までの幅広い内容となっています。
さらに漁業だったり経済だったり地政学、環境問題、海が作り出したイデオロギーなども語られており、12章構成になっている本です。
400ページもあり読むのは大変
とても面白かったのですが、かなり読むのに疲れました。
僕はスターバックスで読んだり、家で読んだりしてたんですけれども、スターバックスで夜の9時から読み始めて11時まで読んでも、全然4章分ぐらいしか読めなかったりして、結構ひとつひとつの章が長く感じる本でした。
でも本当に面白い本です。歴史が好きな人や、新しい視点が欲しい人はぜひ読んでもらいたい一冊です。
世界史は基本的に古代から時系列順に進んでいくのですが、この本は海を主軸として世界史を語った本でもあり、前半パートは歴史の話になっています。
海を制さなかった国は発展がなかった
そして、この本の1つのテーマとして「海を制さなかった国は発展がなかった」ということが結論づけられている部分があります。
この本の著者であるジャック・アタリ氏は、先ほども申し上げた通りフランス人なんですよ。ユダヤ系フランス人の方で、コロナ禍になってコロナに関する本を出したり、未来予測の本や食の歴史という本を出したりと、本当に知識が豊富な方なんですけど、この本の中でフランスがなぜ世界で一番になれなかったのかについても述べられています。
アメリカやスペイン、ポルトガル、イギリス、ギリシャなどの国々が登場し、それらの国々が栄えられたのは海を制したからだというのがこの本の1つのテーマなんです。一方でフランスは逆に海を制することができなかった。確か6回のチャンスがあって、フランスが海を制するタイミングがあったそうですが、その6回のチャンスをことごとく逃してきたそうです。
それは、フランスの為政者やトップが「海なんかいいから陸を守れ」といったようなことを言い、陸を重視して海をないがしろにしていたためだと書かれています。
そういった理由でフランスが栄えなかったというように、フランスがちょくちょく主人公的な描かれ方をされているんですけど、中国や日本の事情なども出てくるので、とても面白い内容になっています。
僕の海への思い
僕自身、和歌山県出身で、幼い頃から片波海水浴場というところで海遊びをした記憶があり、海に思い出や思い入れがあるんですよね。
だから海のことを学びたいなと思って、海に関する本を買ったりもしました。「海の教科書」というブルーバックスから出ている本を読んだこともあるのですが、どちらかというと物理的な側面、つまり波の動きだったり、海がどう科学的に説明されているかという内容の本でした。でも、僕が求めているものとは違うなと思っていました。
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ところが、この「海の歴史」は、まさに歴史という側面から海について語られているので、実務的というわけではありませんが、直接的な学びになる部分が多く、とてもいい本だと感じています。
逆に、海が科学的にもたらしているものを知りたければ、ブルーバックスの「海の教科書 波の不思議から海洋循環まで」という本を読むとよいでしょう。
コンテナによる船舶のグローバリゼーション
「海の歴史」については、読む時間はかかるかもしれませんが、それだけの学びがある本だと思っています。
特に面白かったのが、第6章の「コンテナによる船舶のグローバリゼーション」の章です。「コンテナ物語」という本もありますが、物流にコンテナの登場がどれだけいい影響を及ぼしたか、コンテナが登場して輸送コストがどれだけ下がったかを詳しく述べた本です。
確か2019年ごろに出版された本ですが、その内容を「海の歴史」の第6章でぎゅっと1章分にまとめて書いてくれているので、トピック単位で読むのも非常によいと思います。
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僕は例えば、第1章の宇宙の誕生から地球に海ができるまでの話は、別のところで既に学んでいた内容だったので、サラサラと読み飛ばしていました。読みたいところから、漁業のパートなら魚のパート、経済のパートなら経済のパート、地政学のパートなら地政学のパート、といった感じでピックアップして読むのがおすすめです。
この本は2018年に出版されたので、新型コロナウイルスの影響は踏まえてはいませんが、コロナ以前の知識でも充分に役立つ情報ばかりだと思うので、海に興味がある方はぜひ読んでみてほしいです。
本の紹介を増やしたい!
ということで、僕はこのように今まで読んだ本についてどんどん語っていきたいと考えています。
このnoteスタンドFMを含め、なかなか配信の習慣ができずに、週に1回だったり月に1回だったりと、配信頻度が不規則になってしまっているのですが、僕は読書メーターというSNSで見ると、これまでに300冊以上の本を読んでいて、350冊ぐらいの本を読了しているそうです。
その記録に基づいて、昔読んだ本や今読んでいる本について、どんどんアウトプットしていきたいと思います。自分自身の学びのためにもなりますし、皆さまの少しでも助けになればと考えています。
どんどん更新していきたいと意気込んでいますので、ぜひよろしくお願いします!
読書メーター
僕の読書記録はこちらにまとめています!
この文章はポッドキャストから作りました
このnoteの内容はポッドキャスト「stand FM」の内容を文字起こしにしたものです。
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