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病気のせいで1日無駄にしてしまった時の話

眠りすぎてしまう病気というと、突然眠ってしまうナルコレプシーが有名だが、特発性過眠症という原因不明のただただ長く寝てしまうという病気も存在する。私もその特発性過眠症であるかもしれない、と睡眠外来のある大きな病院で言われた。この病気の疑いがあるだけとはいえ、薬も処方してもらっているし、何より私は本当に際限なく眠れる。ちょっと横になったらすぐ眠れるし、何か疲れることがあった日の夜は、翌日の夕方まで眠りこけてしまうこともある。

昨日は駅前でティッシュ配りのバイトをしていたので、身体が疲れてしまったのだろう。今日も夕方まで眠ってしまった。こういう日は私の憎き敵である自己嫌悪に陥りそうになるのだが、ここをぐっと我慢するのが大切だ。

うつ病などの精神病を患ったことのある人ならわかると思うが、病気のせいで起きたことを、きちんと病気のせいであると認めることはなかなか難しい。考え方の癖なのか、病気のことを棚上げして、つい自分の怠慢のせいや意志の弱さのせいにして考えてしまいがちなのだ。今日の私も17時ごろに起きて、日が暮れていることに気づくと「私の意志がもっと強ければ1日を無駄にせずに済んだのに!」と考えてしまった。「今日はコーヒーでも飲みながら新しい仕事に向けての勉強をしたかったのに、自分がしっかりしていないせいで惰眠を貪ってしまった!」しかしこれはまあ誤りなのだ。私の場合はまだ検査してないので特発性過眠症「疑い」なのだが、それでも睡眠に何らかの問題があることは明白だ。今日夕方に起きたのも、病気のせいであって私のせいではないのだ。

世のうつ病や他の精神病を患っている人も、病気のせいの不調を自分の意志の強さ弱さに結びつけて考えないように気を付けてほしい。私たちは病気を患っているのだから、多少できないことがあっても仕方ないのだ。できないことで自分を責める必要はない。

なんでも自分のせいだと考えてしまったりするような考え方の癖によって苦しんでいる人は、ぜひ認知行動療法を試してほしい。自分の考え方の癖に気付く方法、正しい考え方に導く方法がわかるようになる。私も認知行動療法を通じてかなり考え方の癖が改善され、ずっと健康的で自分を責めないものの見方をすることができるようになった。(私の友人には「考え方の癖があるなんて私はダメな人間だ…」と落ち込んでしまう人がいるので、認知行動療法が合わない場合もあるようだ。)

私もまだ自分の考え方の癖に振り回される場面があるが、そんな時には私の味方である恋人や友人の意見を聞いてみることにしている。すると、大概の場合自分を責めすぎていることに気付くことができる。(友達や恋人は優しいけれど、私を甘やかすために嘘をついたりする人たちではない、と信頼するのも大切だ。)もうちょっと自分に甘くなっても全部ダメになるわけじゃないんだな、と思えるようになったのも、私にとっては成長だ。問題の特発性過眠症については、検査代がバカにならないので、仕事を始めてからあらためて検査をするつもりだ。

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