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詩集

16
芸術と愚痴が混在する散文詩
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2022年12月の記事一覧

竈の灰も凍てつくような
霜が畑に下りました
蟲を突き刺す針のような
霜が畑に下りました

朝日が照らしてしまうから
霜は直ぐに消えてゆく
秘密を隠した星々も
霜と一緒に消えてゆく

光のような子ども達
霜は崩れてしまいます
自然と乖離した暮らし
霜は崩れてしまいます

皆が忘れた僕のこと
霜のように消えました
夕刻頃に畑を見ても
霜はどこにもありません

水仙

秘めておけない言葉たちは
鋭利な冷たさで僕らを解放した
公園で遊ぶ子供たちは
無為に幸せを放ってた
それを佇んで見つめている
失くしたものの痛みに涙する
慰めはしないが寄り添ってくれる孤独
僕が孕んだ感傷は世界を包んで沈めてる
ひとりで歩く道すがら
不意に水仙の香りがして顔をあげる
そんな人生が続いてく
そんなことをただ願う