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小椋 渦
2022年12月29日 10:19
竈の灰も凍てつくような霜が畑に下りました蟲を突き刺す針のような霜が畑に下りました朝日が照らしてしまうから霜は直ぐに消えてゆく秘密を隠した星々も霜と一緒に消えてゆく光のような子ども達霜は崩れてしまいます自然と乖離した暮らし霜は崩れてしまいます皆が忘れた僕のこと霜のように消えました夕刻頃に畑を見ても霜はどこにもありません
2022年12月29日 10:13
秘めておけない言葉たちは鋭利な冷たさで僕らを解放した公園で遊ぶ子供たちは無為に幸せを放ってたそれを佇んで見つめている失くしたものの痛みに涙する慰めはしないが寄り添ってくれる孤独僕が孕んだ感傷は世界を包んで沈めてるひとりで歩く道すがら不意に水仙の香りがして顔をあげるそんな人生が続いてくそんなことをただ願う