ひとり1人違うカラダと生理。豊かで幸せな生理ライフとは?
こんにちは!どさんこ大学生RUNAです。
いきなりですが、「生理」(月経)の言葉をサラッと口に出して周りの人と話せますか?
今回、私はまだまだ話すことを避けがちな「生理」のことについてお話したいと思います。
ひとり一人が違うカラダであるように、生理との向き合い方や考え方も違うと思います。そんな生理のことを「話したいときに話しやすい雰囲気や環境」がつくれたら、もっと生理と仲良く人生を歩めると思いませんか?
これは、生理だけの話ではなく、パートナー、家族、友達などの身近な人たちのカラダの仕組みのお話です。また、自分とは違うカラダについて知りたいと感じる方もいるかもしれません。
だからこそ生理はみなさんに関係があると言えます。でも、生理がとても辛くて、その言葉自体目にも耳にもしたくないと感じる方は読み進めるかどうかを自分と相談してくださいね。
私と生理〜約10年間の勘違い〜
私は生理痛がかなり重く、月に1度訪れる生理がとてもイヤで怖かったです。
初潮を迎えてから約10年間、生理前に気持ち悪さを感じ、生理中は出血量がとても多く、お腹が押し潰される痛みで一日中冷や汗をかいていました。他にも腹痛や頭痛から寝られなかったり、朝までトイレの前でうずくまったり、倒れたりすることもありました。
これだけ生理痛があるのなら、どうにかすれば良いと思われるかもしれませんが、この時の私は3つの大きな勘違いをしていました。
1つ目の勘違いは、生理痛は恥ずかしいことだと思っていたことです。
中学生の時、周りの友達は、生理痛の痛みがない人ばかりだったので、「自分が例外でおかしいのかもしれない…」と不安になり、「自分だけしか生理痛がないんだから痛みを我慢しないと恥ずかしい」と感じ始めました。
生理痛がひどい時、休み時間の間は保健室で休んでいました。すると、周りの友達に休み時間にいない理由を聞かれ、生理痛のことを話してみると、「本当に生理痛なんてあるの?」と疑われてしまうこともありました。生理のある人同士でも生理痛のことは話しにくかったです。
振り返ると、ナプキンの貸し借りの時のみ生理のことを話していた気がします。突然、生理がきた人が小声で「あれ持ってる?」、「あの日が来ちゃって、女の子の日!」と生理を「あれ」や「女の子の日」と称し、名前を言ってはいけない感があったと思います。
生理の話題が話しづらく、個人差のある生理痛もいつの間にか自分だけの問題だから…と逆に自分を追い込むことに繋がっていました。
2つ目の勘違いは、思春期が過ぎたら生理痛は治ると思っていたことです。
中学3年生になると、生理期間中に痛みによってよく倒れてしまい、所属していた運動部でも生理痛により機敏に行動出来ないことで怒られることが多々ありました。そこで早く治したいと思い、母に相談して初めて婦人科に行きました。
医師の方に症状を話し、診察してもらうと「大丈夫、その痛みは思春期特有だから、思春期が過ぎたら治るよ」と言われただけでした。医師の方が言うなら間違いないし、思春期が過ぎるまで痛みは我慢しないと…と思うようになりました。
3つ目の勘違いは、生理痛の痛み止めの薬を飲むと副作用や将来に悪い影響を及ぼすと思っていたことです。
思春期の間は我慢するにしても、痛み止めの薬を飲もうかと考え姉に相談したところ、「生理痛の薬を飲むと出産する時に痛みがひどくなったり、将来に悪い影響があったりするらしいからやめた方が良いんじゃないかなぁ」とアドバイスをもらいました。
高校生になり、生理痛を理解してくれる友達や痛み止めを飲んでいる友達に薬を飲むことを勧めてもらったのに、将来に悪影響があるかもしれないと考え薬を飲まないことを選びました。
調べてみると、以前は生理痛の薬に関する誤った情報が多かったようですが、現在では薬を飲まずに我慢することが間違いという考えが一般的になっています。
当時、私は医師や姉からもらった言葉を信じて疑いませんでした。自分のカラダの問題なのにも関わらず、生理に対する正しい知識もなく、一生、生理と付き合っていく自覚を持っていませんでした。
生理と仲良くする手段をください
大学生になった私は、お笑いタレントさんや、産婦人科の医師の方などのYouTubeでオープンに生理について話していることを知りました。人によって話していることは違いますが、みなさんに共通したのは人それぞれが自分に合う生理用品や快適に過ごす選択肢があると教えてくれたことでした。
その中でも、生理痛の仕組みやレディースクリニックの受診方法、私のピルの概念を変えさせてもらったのはお笑いタレントのバービーさんのチャンネルです。
自分には、生理と仲良く付き合うたくさんの手段がありました。
・ひとり1人に合う生理用品を選べる
(ナプキン、タンポン、月経カップ、吸水型サニタリーショーツ、etc.)
・ひとり1人の生理に合った治療方法がある
(鎮痛剤、漢方薬、ピル、ホルモン療法、etc.)
・ひとり1人に合う婦人科やレディースクリニックを見つける、etc.
YouTubeを観たことが大きなきっかけとなり、長年苦しんでいた生理痛と向き合う覚悟を持ちました。どうにか良い解決策があるかもしれない…。その一心で、事前に調べ、質問を考えてから、婦人科やレディースクリニックに何件も足を運んでみました。体質のせい、ストレスのせい、気のせいだとおっしゃる方、親身に考えてくださる方などさまざまな先生がいました。
自分に合うクリニックで最初に漢方薬を試してみると、私にはあまり改善がみられませんでした。そして、結果的にピルを服用してみると劇的に生理前、生理中の痛みが緩和されました。
ピルは毎月費用もかかり、ずっと続けていけるか分かりません。だからこそ常に生理の正しい知識を持って自分のカラダを考え続けていこうと思います。
これはあくまで私自身の選択ですが、人それぞれのカラダや考え方が違うように、ひとり1人が快適に毎日を送る選択肢があるはずですよね。生理のトラブルは我慢するものではなく、婦人科やレディースクリニックに気軽に相談できれば、自分に合う治療方法や解決方法を見つけられるものだと信じています。
私の場合は生理痛が大きな悩みでしたが、生理には他にもさまざまなトラブルがあります。例えば、デリケートゾーンのかゆみです。直接肌に触れるナプキンに含まれる化学物質が原因などで引き起こされるかゆみに悩まれている方は、オーガニック紙ナプキンや布ナプキンを選ぶことも。
また、生理用品にかかるお金は約70万円という調査があるほど金銭的負担もあります。頻繁に買い足しに行かなければならないナプキンやタンポンに代わって、何度も洗浄して使える月経カップや吸水型サニタリーショーツが経済的にも、またゴミを減らせるという環境面の配慮でも選ぶ人が増えています。
人生の半分を共にするパートナーだからこそ!
日本ではまだメジャーではない月経カップ(膣の中に直接入れて経血をためるシリコン製の生理用品)ですが、フィンランドでは薬局や自然派のお店だけでなく、スーパーマーケットでも販売されています。フィンランドでは生理がある人の約10人に1人、約12%が月経カップを選んでいるほど、世界の中でも特に普及されている国だそうです。
フィンランドで生理をオープンに話せる理由の1つに、サウナでの対話の文化が関係していると考えられています。以前はフィンランドでも生理の話は敬遠されがちでしたが、生理にサウナの楽しみを奪われている、タンポンをつけてもタンポンについているヒモに違和感を感じることなどきっかけで、サウナ内でも生理の議論が活発に進み、オープンに話せるようになったとされています。
月に一度やってくる生理の期間を5日として計算すれば、年に60日は生理日になります。そして約40年間続くと言われている生理は、一生のうち2400日、「約6年半」も生理と一緒に歩むことになります。
ですが、生理の話は恥ずかしい、汚い、プライベートだからわざわざ言わないで欲しいと思う人もいます。話に出したくない人は出さなくても良いと思いますが、その声の裏で失われているかもしれない正しい知識を知る機会や、生理のトラブルに対しての選択肢を考える機会まで消さないでほしいと思うんです。
私も恥ずかしいという感情を持っていた1人ですが、生理痛で悩んでいた時になぜしっかり調べなかったのだろう、もっとオープンに聞いてまわれば良かったと、自分のこれまでの行動に悔しさを感じます。また私の母も生理痛がなく気持ちが分からなかったことに申し訳なさを感じると言っていました。
生理についてのタブー感を根本から破るには教育が重要だと思いますが、日本の性教育はどうでしょうか?学校、家庭で教えられた性教育と自分が知りたかった性教育はあまりにも違うと感じます。
例えば、初潮が始まる小学生の保健の教科書を振り返ると、生理前や生理中にカラダに起こる変化、個人差のある生理のトラブルについて何も記載されていませんでした。そして中学生になっても小学生の時と変わらない内容を学び、増えたのはテストのために初潮といった名称を暗記する程度でした。
人生や生活の大きな部分を占める生理について正しい知識を身に付け、気軽に相談し、話せたらもっと快適な人生になると身を持って感じます。
人が豊かで幸せに生きる一つのステップは、タブー視されがちな生理や性について正面から向き合い、信頼できる人と話すことだと私は思います。きっとみなさんが心にしまい込んでいるストーリーがそこにはあり、話すことで見つかる改善策があると思います。
あなたにとってこの記事が、生理に対する正しい知識と、人それぞれに合った解決策を話せる機会の第一歩になったら嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
Text by どさんこ大学生RUNA
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