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オフ会を通して感じた「生命力」。季節の変化や自然が教えてくれるもの

こんにちは。エラマプロジェクト代表、フィンランド生涯教育研究家の石原侑美です。突然ですがみなさんが好きな季節はいつですか?

フィンランドでは日照時間が少なくなる時期が長いため、夏はとても貴重な季節とされています。わたしが住んでいる飛騨高山も雪がたくさん降る地域ですので、冬と春・夏の頃を比べると活動しやすさがかなり違います。

エラマプロジェクトでは会員制コミュニティ「エラマの森」を運営していますが、4月末に飛騨高山でオフ会を開催しました。
新緑の季節にあらためて感じた、自然を享受できる気持ちよさとありがたさについて、今回は話していきたいと思います。


体も心も新緑の季節を満喫

エラマの森のオフ会は基本的にフリースタイルです。スケジュールは2白3日でしたが、来たいときに来て帰りたい時間に帰るのもOKといういつも自由度の高い内容にしています。メインの会場は「自然体験施設 太陽の家」で、こちらに宿泊できますし、ご自身の都合に合わせて別の場所で泊まるのも可能です。

何をするかも参加したメンバーで対話して決めたり、ご自身の心の赴くことをしたりと思い思いに過ごしていただける時間が多いです。

今回開催したオフ会は、前回に比べると参加人数が少なかったので、ちょっとした親戚の集まりのような雰囲気になりました。
人数が少なく車の台数に余裕があったこともあり、会場から15分くらいの場所にある温泉に行ったり、30分ほどのところにある公園にみんなで作ったお弁当を持ってピクニックに出かけたりしたんです。

公園のそばには川があって水音が聴こえる中でのピクニックができましたし、まだ桜が咲いていたのでお花見もできました。とても気持ちのいい場所なんですが、わたしたち以外は誰もいなかったのでエラマの森のメンバーだけでその空間をひとり占めという状態になっていました。

東京に住んでいた頃、わたしは虫が苦手だったのですが、飛騨高山に移住して数年が経ち、すっかり平気になっています。
東京から一家で参加していた子どもたちの虫が苦手そうな様子を見て、そんなことを思い出す瞬間もありました。

子どもたちは川遊びは初めてだったそうですが、透明度の高い川に足をつけてみたり、地元の男の子と仲良くなって一緒に遊んだりしていました。また、公園では裸足で芝生の絨毯を駆け巡ったりと子どもたちがのびのびと楽しんでいる姿が印象的でした。

ピクニックから帰ると14時か15時頃で、そこから全員がお昼寝をしたんです。時間もバラバラで30分程度の人もいれば1〜2時間の人もいて、最高は4時間近くの人も! 
「まだ寝てるの?大丈夫?」と心配になりつつも、心からリラックスしているんだなとうれしくもありました。

太陽の家に戻ってきてからは、テントサウナに入ったり焚き火をしたりただぼーっとしたりといった時間を過ごしました。庭に出ると草の匂いがとにかく気持ちよく、湿度も低かったので心地よく寝転がれることもあって、そこでも新緑の季節を体いっぱい感じられました。

食事の面でも、太陽の家の管理人さんが山菜を取ってきてくれて天ぷらにしてくれたものをみんなでいただく日がありました。めずらしい種類のものも味わえましたし、山菜が取れる時期は植物の生命力を感じる季節でもあります。

フィンランドには自然享受権というものがありますが、日本でもゼロではないと感じるのが山菜に関してです。採れるエリアやそこに入れる人は限定されるかもしれませんが、普段の生活でわたし自身もその恩恵を受けているのです。

自然や季節の変化に敏感になることで自分の心にも敏感になる

参加メンバーと過ごした時間を振り返ると、あえてすごく深い話をするでもなく、かと言って浅い話をするわけでもなく。みんながほどよく距離感を持ちながら楽しいことをやりながら、一人になりたいときは一人になれる時間もあったんです。
ある程度広くて、建物の中も外も木の香りや草の匂いに溢れている環境があると、常にON状態になる必要はなく、自然にリラックスした状態で過ごせるのではないかと思います。

生命力があるというのは、快活で声も大きくハイテンションであるということではないなと思ったんです。
けっこう穏やかでほどよく元気、ほどよくリラックス、そういうのが元気っていうことなんだろうなとこのとき感じました。

そのためには十分な広さと景色や香りといった「自然」がすごく大事だと思います。
特に新緑の季節は香りが高く、秋だとそういう香りはしません。また、冬だと飛騨高山やフィンランドは雪で覆われるのでさらに香りを感じることは難しい季節になってしまいます。
この新緑の季節は、風の気持ちよさと湿度の低さと緑の香る感じがすごく落ち着かせてくれるという体感がありました。

わたしは飛騨高山に移住してきてもうすぐ4年になりますが、自然の変化、季節や天候の変化にも敏感になりましたし、自分の心にも敏感になってきたという感覚があります。

エラマプロジェクトをやっていることで自分と向き合う習慣があるというのは前提として、季節の変化に敏感になるからこそ、自分が今このままいくと落ちそうだなと感じたときは気持ちに蓋をせず、山に入ってぼーっとしたりしています。
また、ウッドフォーラム飛騨に作ったエラマ図書館に行き、仕事じゃないと断りを入れてソファに座ってただぼーっとするということを積極的にするようになりました。また、それらが手軽にできるような環境に身を置いていることも大きいです。

二十四節気を知ったのも飛騨に来てからでした。飛騨は日本の真ん中なので、ここは二十四節気通りに季節が変わっていくんです。
その意味通りに季節が変わっていくのがすごくわかるので、数週間ごとに季節が変わることがより自分の心にも敏感になる要因なのかなと最近思います。

自然があればあるほど、周りに人がいなければいないほど自分に集中できると思うんです。冬だったら外に出て歩き回るというのが難しいので、すぐ外に出られる新緑の季節はそういった面でもいい時期ですよね。

都会で暮らしているから自然に触れるのが難しいと感じる場合でも、少しでも自然があるところに出かけてみるだけでも十分だと思います。

エラマプロジェクトで体験できること

オフ会以外にも飛騨高山でイベントを実施することがあります。講座やイベントが決まった際はホームページでお知らせしますので気になった方はチェックしてみてください。

また、エラマプロジェクトではフィンランド現地ツアーも開催しています。今年は9月と10
月に予定しており、ヘルシンキやタンペレでサステイナブルな社会を学ぶプログラムや北欧のシリコンバレー、オウルで働き方やウェルビーイングを学ぶプログラムを準備しています。

詳細をご覧になって少しでも興味がわいた方はぜひお問合せください!

By 石原侑美(エラマプロジェクト代表)
Interview & Text by nakagawa momo(フリーライター)

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