【コラボハイク】 #9 壇ノ浦の戦い×Mrs. GREEN APPLE
こんにちは!俳句と戦国をこよなく愛するリモートワーカーのIshida Reiko(俳号:佐久良花)です。今日もよろしくお願いいたします。
今日は3月の終わりに旦那の実家に帰省した際に立ち寄った「壇ノ浦」です。
壇ノ浦と言えば。そう、「壇ノ浦の戦い」ですね!
「壇ノ浦の戦い」とは、1185年3月24日に長門国赤間関壇ノ浦(現在の山口県下関市)で行なわれた平氏と源氏の長きにわたる戦いとなった「治承・永寿の乱」の最後の戦いになります。
車で帰省すると壇ノ浦SAを通るためいつも立ち寄っているのですが、今回は桜が盛りの頃だったので、壇ノ浦の周辺でも桜の木を見ることができました。
壇ノ浦戦いでは平氏方が追い込まれ、平知盛を始め平家の武将たちは次々と海に飛び込みました。そして最後には当時の天皇でわずか6歳だった安徳天皇も母の二位尼と共に入水しています。
悲劇的な最後となった壇ノ浦の戦いですが、最近の調査では潮の流れは戦いの間ずっと東向きで平氏が有利だったことが分かっています。
それでもなぜ平氏が敗れてしまったのか。NHKの「決戦!源平の戦い」によると、当日は東向きの潮の流れから還流が発生し、船の漕ぎ手を狙った源氏の攻撃で平氏の船は還流により流さてしまったそう。
そこへ九州で戦っていた源範頼が田浦に移動し、そこから遠矢を放ち平氏が壊滅してしまったのだそうです。
そして、「「浪の下にも都の候ぞ(波の下にも都はございます。)」と二位尼が安徳天皇を慰め、安徳天皇と二位尼が三種の神器を持って入水。それを見た総大将の平知盛は、自分に錨を巻きつけて海に身を投げたと言われています。三種の神器のうちのひとつ「剣」は見つかることがなかったそうです。源氏には渡さない、そして死に際を見せないという平家の強い思いがそこにはあったのですね。
平家の栄華から没落までを描いた「平家物語」については、NHKの「100分 de 名著」がとても明快です。今ならオンディマンドでも視聴することがでいますので、ぜひご興味ある方はご覧下さい。
そんな平家のことを美しい壇ノ浦の桜を眺めながら読んだ一句です。
俳句で「花」といえば桜を意味します。それだけ日本人にとっては桜が特別な存在なのだと思います。
ちなみに桜に関するもので私の好きな季語は、「花筏(はないかだ)」です。川や池など水面に散った桜の花びらが塊となって流れる様子を表す季語です。散ってしまった桜の花びらも「花筏」だと思うとさらに愛おしく感じられますね。
📕花(きごさい歳時記)
そしてこの句に添える一曲は、Mrs. GREEN APPLEの「僕のこと」です。
平知盛をはじめ平家の人々も、命の火が消えてしまう間際にこれまでの人生を振り返る時間があったでしょうか。あって欲しいなと思いました。
享年33歳で壇ノ浦の海に散った平知盛。平家の奢りこそが平家滅亡に追いやったと平家物語でも描かれていますが、そんな中奢ることなく人望もあったという知盛。最後は穏やかな気持ちだったならと願います。
平家と源氏。まさにそれぞれそれまで見てきた景色があっただろうと思います。壇ノ浦に散った平家の人々も最後は自分の人生を愛おしいと感じていたに違いありません。
🎵僕のこと(Amazon Music)
それでは、また。
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