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読書感想文 蜜蜂と遠雷

圧倒的な語彙力。文字が音楽を奏でているかのような美しさが題材と相まって心地よく読み進められました。

ピアノコンクールのお話なんですが、そこに出てくる3人の天才の心情と音楽との向き合い方、表現を繊細に書き分け綴られていて、文章から音楽が聞こえてきそうなきれいな心地よい読後感です。その他の登場人物も魅力的な人物が多くコンクールの行方を盛り上げます。
映画にもなりましたが、これを映画で表現はとても難しいんではないかなと思いました。まだ映画は見てないのでこれから見てみたいと思います。

後書きを見てびっくりしたんですが、7年の年月をかけて少しずつ書き上げられたと。そんなことは全く感じない、すごくまとまった整ったきれいな物語でした。その後、本になる段階での加筆、修正はあまりなかったと。少しずつとても考えに考え抜かれて丁寧に出来上がった物語なんだなと感じました。


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