見出し画像

【クソゲー】FC|釣りキチ三平 ブルーマーリン編【プレイレビュー】


タイトルに釣りとあるように、このゲームは釣りを楽しむゲームらしい。

釣り自体はほとんど知識として無いが、早朝や深夜枠の地方のTVなどで少しだけ見た事はある。

魚が釣り針に引っかかれば「HIT!」とグラデーションの赤色で読みやすく大きな字体が画面中央に表示されてはThe Offspring等の古い洋楽が流れ、釣りのプロ達が「どうだい凄いだろ~?」と、どや顔を決めるイメージしか無いが、どうなんだろうか。

などと思いながらゲームをスタートさせると、


アナタノ チームノナマエヲ イレテクダサイ

との事らしい。

いや、まあいいんだが何故カタカナなんだ?この字体だけをみると、うざい日本人かぶれの外国人が浮かぶのは私だけだろうか。

カタコトの日本語で、


「アナターノ チームノナマエヲ イレテクダサ~イ」

と、脳内変換されてしまう。

ついでに上記画像にあるようなエセ日本人を想像しては、カルフォルニアロール巻きを食べながら武士道について討論しそうなやつ、何というか勤勉で真面目なんだけども忍者を気取って「シノビアシ忍び足ッ!」と叫びながら足音を豪快に立て今にも走り出しそうなまったく忍ばない気の良い陽気な外国人忍者を想像してしまう。

しかたがないので、チーム名は私も外国人かぶれに対抗して、


「ALEX」に決定。

勿論私は日本人だが。


さらに進めていくと、このような画面に。

どうやらA~Zまでのポイントに分かれていてそこで釣りを勤しみなさい、という事だろう。

適当に徘徊していると、


Dの地点に魚の影らしきものを発見、気になったので入ってみる事に。

Dのポイントに入ると、何やらいきなり話しかけられた。


「サンペイクン ライント エサヲ キメロ」

ほほう、ラインと餌か、そんなものもあるんだな。


「サンペイクン ライント エサヲ キメロ」

う、うん、わかった、でもどのボタンで決めるか分からないんだ、もう少し待ってくれたら、私も助か……


「サンペイクン ライント エサヲ キメロ」

おいおい、少しぐらい待ってくれてもいいんじゃな……


「サンペイクン ライント エサヲ キメロ」

だからー、少し待ってって言って……


「サンペイクン ライント エサヲ キメロ」

こええ、日本人かぶれこええ……


 ➡ライン
  エ サ

おお!
セレクトボタンで選べるのかー、これでやっとラインと餌を決めれ……


「サンペイクン ライント エサヲ キメロ」

あーもう、今決めてるから待っててくれ、えーっと、ラインは50と80か、まあ50でいいか、よく分からんし、で、餌は……


「サンペイクン ライント エサヲ キメロ」

え、餌はコナヘッドとジェットとタコベイトか、なんか日本かぶれがお怒りだし、これ以上待たすと何するか分からんし適当にコナヘッドでいいか、よし、これで文句ないだろ、待たせて悪かったなこの日本かぶれが!


「サンペイクン ライント エサヲ キメロ」

いやいや、あんた、今決めたばっかだぜ?
ラインは50で餌はコナヘッド、わかる? 日本語わかりますかー?


「サンペイクン ライント エサヲ キメロ」

だから決めたって、もう決まってるから、もう決める必要とか無……


「サンペイクン ライント エサヲ キメロ」


「サンペイクン ライント エサヲ キメロ」


「サンペイクン ライント エサヲ キメロ」


「サンペイクン ライント エサヲ キメロ」

「サンペイクン ライント エサヲ キメロ」

「サンペイクン ライント エサヲ キメロ」


もうサンペイクンってそもそも誰だよ!


もはやここまで連呼されると脳に何らかのダメージを受けてはサンペイクンが誰なのかすらわからなくなってくる。

ラインと餌はもう決めた筈なのだから、ではそのサンペイクンがそもそもの間違いなのでは?と、このゲームのタイトルや主人公が誰であるのかさえも忘れては自分を見失ってしまう。

今や脳内では、


▲なかやまきんに君

「サンペイクン ライント エサヲ キメロ」


▲さかなクン

「サンペイクン ライント エサヲ キメロ」


▲からあげクン

「サンペイクン ライント エサヲ キメロ」

といった具合に筋肉なのか魚なのか鳥の唐揚げなのかもう何がなんだかわからない。ひょっとして"サンペイクン"は焦がしバター醤油味なのかもしれない、とまで思い込んでしまう始末だ。

そうこうしていると、


「サンペイクン, エサヲカエロ」

……お?

なーんだ、他の言葉も喋れるのか、いやー、ずっと同じこと言われ続けるかと思ったよ、一時はどうなる事かと、


「サンペイクン, エサヲカエロ」

……嫌な予感しかしない。


「サンペイクン, エサヲカエロ」
「サンペイクン, エサヲカエロ」
「サンペイクン, エサヲカエロ」
















それから結局ラインと餌を変え続け、釣りは終了。私は釣りをしていたはずだが、わずか約10分ほどの間であったが釣りの醍醐味であろう魚など1匹も見ることなく終わった。

なんだこのえもいわれぬ感覚は……。


計測の時間、うなだれるサンペイクン。


無論順位も最下位、当たり前だ。


食卓には米やパンといった主食さえ一切無い、恐らくはサンペイクンの魚がここに並ぶ予定だったのだろう、彼らは魚のみを晩御飯として確定させていたのだろう。

このことからも以下のような会話が想像できる。


◤食卓の重苦しい雰囲気◢

サンペイクン
「いやいや、僕は釣りをしたかったんだけどね、くそ日本かぶれの野郎がラインと餌を変え続けろという訳の分からない事を要求してきたもんで……」

赤の男
「ソウデスカ、フウ、ハァ、アーハアァ……」

髭帽子
「ウーーーン(のびをしながら)ヤッパリデスネ、ニホンジンナラバ、サカナ食ってナンボダヨネー」

サンペイクン
「……」

赤の男
「……アー、魚食イタイヨー」

といった会話が目に浮かぶようだ。

だが、こんなことでは挫けないのが釣りキチといわれる三平君、タイトルにある通り「釣りキチ=釣りのキチガイ」なのだから、釣り以外の生活など考えられない、……はずだ。

そして意気揚々と釣り場へと向かい、


「サンペイクン, エサヲカエロ」
「サンペイクン, エサヲカエロ」
「サンペイクン, エサヲカエロ」

せめて釣りをさせてやれよ!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?