スーパーMGCこと、東京マラソン2020を走るランナーに期待したいこと。
この3連休。
いつもジョギングをしている砧公園の景色が一変しました。
なんかランナーだらけなのです。
暖かったこともあるでしょう。
混雑する街中を避けて公園に来たこともあるのでしょう
それをさしひいたとしても
いつもの2月末とは比較にならないほど
砧公園がランナーで賑わっているのです。
ランナーたちを抜いていきながら
気づいたことがありました。
底があいたバッシュで走るひと。
走るには不向きなくらいでかいヘッドフォンをつけて走るひと。
蛍光ピンクのストッキングをタイツがわりにして走るひと。
ゴルフパンツで走るひと。
ロッキーのようなグレーのスウェット上下で走るひと。
普段着のスカートで走る親子。
これまで「走ること」とは縁遠かった人たちが
それぞれおもいおもいのスタイルで走り出しているようなのです。
似たような光景を見たことがあります。
2011年の3月です。
あのときのような
出口の見えない息苦しさや
今回のように目には見えない、
自分だけでは抗えないような危機的状況になったとき、
おそらくヒトには本能的に
「走ること」がセットされているのでしょう。
そんなことを考えながら砧公園をぐるぐるぐるぐる走りました。
この滞った空気はまだまだ続くことでしょう。
長引けば長引くほど、そのムードに逆らうように
多くのひとたちが走り出し、
「走ること」が他人事ではなくなる人たちが増えてきます。
このような状況下で「東京マラソン2020」が開催されます。
大勢の「走ることが他人事ではなくなった人たち」が
このレースの模様を注視することでしょう。
東京マラソン2020を走ることになったランナーには
この息苦しさが満ち溢れた空気を
吹き飛ばすような走りを期待したいのです。
設楽悠太は2時間4分台を狙って空気も読まずに飛び出して、
そこに大迫傑と井上大仁がしっかりマークと思いきや
村山謙太がドカーンと走っちゃう。
どこまで行けるかわからないけど、
「俺も行く!」と神野大地らも追従し、
佐藤悠基は存在感を消しながら、
ひたひたと集団の後ろに控え、機をうかがう。
勝負も記録も大事なのはわかってます。
オリンピックに出る選手も、そうでない選手も
「走るひと」の頂点に位置する代表として
自らの走りを表現することによって
この空気を変えてもらいたいのです。
素晴らしい走りを見て、
「走ってみよう」という人が増えること。
そうやって増えた名も無きランナーたちが
「自分たちの代表」としてオリンピックに選手を送り出す。
これこそがレガシーになっていく。
そのように思うのです。
東京マラソン2020を走る
すべての選手が好走しますように。