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今日も持っていき忘れ
今、小さく絶望している。
今日は朝から病院に来たのだが、また物を忘れてしまった。
私はよく忘れ物をする。
忘れ物といっても、何処かに物をおいて忘れてきてしまうとかではなく、何処かに行こうと出発するとき、何かしら物を一つ忘れてしまうのだ。
忘れ物と言うよりは、「持っていき忘れ物」と言うのが正しいかもしれない。
土曜日なので混雑が予想され、かなり待つことになりますと先週言われたので、本を持っていこうと思っていたのに、本を忘れた。
本は岡本太郎の自分の中に毒を持てだ。
今読んでいる最中で、言葉の一つ一つが心にビンビン響いてきて、時間さえあればどんどん読み進めたいといと思っている。
気がついたのは家を車で出て、走りたして10分ぐらいしてからだ。
もう引き返すと遅刻してしまうしので、引き返そうか一瞬アクセルを緩めたが、諦めた。
このままでは、土曜日の午前中という貴重な休日の時間、待合室で、手持無沙汰にただ待つという無益な時間を過ごしてしまう。
私は咄嗟にプランBを思いついた。
車は病院の近くの商業施設の駐車場に止めて、商業施設内の本屋に立ち寄り、次に買おうと思っている岡本太郎の自分の運命に楯を突けを速攻で買い、病院に滑り込むという算段だ。
商業施設の駐車場には予約時間の15分前に到着した。本を5分で探し出せればギリギリ間に合うだろうと思った。
商業施設の入口には9時オープンの文字があった。よし、と思い入店。
急いでエスカレーターを駆け上がり、2階の本屋の前へ行く。
あれ、おかしい。他の店舗は開いているのに、本屋だけ棚にネットが掛かっている。
10時オープンと書かれたA4コピー用紙が、ラミネート加工されて掲げられていた。
プランB撃沈。
例えば本屋の開く10時まで待って、本を買い、ダッシュで病院を目指せば、ちょっと遅刻してしまうが大丈夫なのではと、一瞬よぎったが、Googleで「病院 遅刻 何分まで」と検索した挙げ句、諦めた。遅刻は駄目だと思ってしまった。
根が真面目すぎる。
結局手ぶらで、予約時間10時の5分前に病院に到着した。
今待合室で、文章を書いて暇をつぶすというプランCを実行中だ。
しかし、まだまだ時間はありそうだ。