エネルギーとは何?
こんにちは。
管理栄養士の氷見春菜です。
今後も食生活改善に向けての情報発信をしていきますので、ぜひ参考にしてみてください。
今日のテーマは、【エネルギーについて】お話ししていきます。
皆さんもご存知の通り、人間は食品を摂取することで、活動に必要なエネルギーを得ています。
ダイエットまたは健康維持のために、カロリー摂取量を気にしている人は多いのではないでしょうか。栄養成分表示のカロリーの数値は、どの食品や飲料を購入するかを決める際の判断材料として有用です。
しかしカロリーの数値だけでなく、栄養成分表示の「エネルギー」の意味を併せて読み解くことが、更なる健康的な食品・飲料の選択に役立ち、より健康的な食生活に近づく第一歩となります。
今回は、栄養成分表示のひとつである「エネルギー」の表示の見方と、その意味についてご説明していきますので、エネルギーとカロリーの役割について理解して、普段の食事に活かしていきましょう。
1. カロリーとは
「カロリー」とはエネルギーの単位です。
1ℓの水の温度を1℃上げるために必要なエネルギーが1kcalです。
1ml(1cc:小さじ1/5杯分)の水の温度を1℃上げるのは1calです。
2. エネルギーとは
エネルギーとは、人間が身体を動かすために必要な活動の源です。
人間は、生命を維持し日常生活を送るために、体温保持のための熱エネルギーや筋肉運動のための機械エネルギー、神経伝達のための電気エネルギーなどを必要としており、これらのエネルギーを食品から摂取しています。
3. 食品に含まれるエネルギー
前回のブログでお伝えした、3大栄養素のそれぞれ1gあたりには、たんぱく質では4kcal、脂質では9kcal、炭水化物では4kcalのエネルギーが含まれています。
また、3大栄養素以外でも、アルコール等の場合は1gが7kcalになります。
食品パッケージのエネルギー欄には、それぞれの栄養成分の含有量(g)にこれらのエネルギー量(kcal)を掛けて合計した数値が表示されます。
4. カロリーと体脂肪の関係とは
摂取したカロリーから消費したカロリーを引いて、マイナスになれば痩せ、プラスになれば「脂肪」に変えられてからだに貯蔵されます。
多すぎれば肥満や生活習慣病などのリスクが高まり、少なすぎても栄養障害などのリスクがあります。
「エネルギー収支」の意識を持つだけで、毎日の生活にちょっとした違いが生まれてきます。摂取と消費のバランスをとる事が健康的な生活習慣に繋がってきますので、自身の必要なエネルギー量を把握しましょう。
5. 必要エネルギー量を知ろう
適正な体重を維持するためには、食品から摂取するエネルギー量だけでなく、身体が消費するエネルギー量を知ることも大切です。
1日に必要なエネルギー量は年齢や性別、日ごろの活動度合いによっても異なります。
以下の表は、1日に必要なエネルギー量として、基礎代謝量に身体活動レベルを考慮して算出された推定エネルギー必要量が、年齢ごとに示されています。
また、身体活動レベルは日常生活や運動などの活動量を3段階(低い、ふつう、高い)に分けたものです。通常の生活を送っている場合には、3段階の身体活動レベルのうち「低い」あるいは「ふつう」に該当する人がほとんどです。
健康管理のためにも、まずはエネルギー摂取量と消費量のバランスが適切かどうかをご自身の年齢と身体活動レベルに当てはめて見てみましょう。
6. 健康的なエネルギーの考え方
それなら、エネルギー必要量以下なら何を食べても良いのかと思うかもしれませんが、極端な食事制限やカロリーの帳尻合わせで好きなものだけを食べる食生活では、必要な栄養が摂れない、偏ったり過剰になるなど、かえって健康を損ねることになりかねません。
気をつけたいのはタンパク質の不足、筋肉がつかず基礎代謝そのものも減ってしまいます。基礎代謝のうち約50%は筋肉で使われます。
年々基礎代謝が落ちていく理由のひとつに、筋肉量の減少があげられます。食事量の低下や無理な食事制限などによって、タンパク質不足が起こると機能低下を引き起こし筋肉量も減っていきます。
無理なカロリー制限でなく、バランスのよい食事と適度な運動で筋肉量=基礎代謝を上げることが、健康的な身体をつくるためには重要です。
7. まとめ
このように、健康を維持するためには、エネルギー摂取量とエネルギー消費量のバランスを保つことが重要です。
次回以降では、バランスよく栄養素を摂る方法や、健康的な食生活を送るためにはどのようにしたら良いかをお伝えしていきます。栄養についての基礎をしっかりと身につけて、健康的な身体づくりを目指しましょう。