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2024年岩代・下野・陸奥巡礼旅行~前半~東北ずん子スタンプラリー


はじめに

宮城県の白石市と仙台市でおこなわれるスタンプラリーに参加し、かつライフワークとして一宮のご朱印をいただくために、札幌から宮城県、福島県、栃木県に旅行をした。

日程:

2024/07/03(水) - 07/09(火)(七日間)

目的:

  • 東北ずん子スタンプラリーに参加する。

  • 一宮を参拝する。

おもな訪問地:

  • スタンプラリーのスポット:仙台(二か所)・白石市(十八か所)

  • 伊佐須美神社

  • 八槻都々古別神社

  • 馬場都々古別神社

  • 石都々古別神社

  • 宇都宮二荒山神社

  • 日光二荒山神社

  • 日光東照宮

  • 会津さざえ堂

  • 仙台大観音

七月三日(水) 北海道→仙台

仙台空港

午後二時に仙台空港へ着いた。
写真のとおり、空が曇っている。天気予報をみるとこの旅行の期間は東北の天候が心配だったので、折り畳み傘をわざわざ買って携行してきた。天気次第で旅行のテンションがだいぶ変わるので、天候のみが不安要素である。

★『茶道具 青峰堂』

この藍色の暖簾からスタンプラリーがはじまった。

仙台駅から宮城交通のバスに乗って、スタンプラリーのスポット『茶道具 青峰堂』に行った。
仙台には東北ずん子スタンプラリーのスポットが二つあるが、その一つの『チーズキッチン』はこの日が休日なので、『茶道具 青峰堂』のみに行って仙台に宿泊するつもりである。

入口のドアから、この歓迎ぶりである。
とんでもないところに来てしまった。

店内にはスタンプ台紙とスタンプ、等身大スタンドポップ、そして東北姉妹のグッズがたくさんあった。まずスタンプ台紙をとってから、最初のスタンプを押した。「スタンプ帳はどこにあるんですか」と口走ってしまったが、スタンプの台紙はスタンプの脇に置かれていて無料で配布されている。

東北きりたんよ。
着物を着ても、そのキャノン砲ですべてが台無しになった感がある。

ポップにいる猫だけは店内に実在した。わが家に去年までいた(もう死んだ)黒猫に生き写しなので泣けてくる。
客に触られるのを避けるように、写真のごとく奥に逃げた。

ずんだもんのアクスタを二枚ときりたんのアクスタ一枚とを買った。ほかにも買いたくなるものはあったが、先は長いので抑えておいた。まだ十九のスタンプがあるのだ。

三瀧山不動院

青峰堂からまたバスに乗って、仙台駅までもどった。アーケード付き商店街にあるホテルにチェックインしてから、近隣の散策に出た。

せっかくだから近隣の寺社を携帯で検索してみると、アーケード街のすこし先にお寺があった。

お香とロウソクを立てさせてもらった。
千社札がびっしり。なんと美しいんだ。
"真言宗智山派に属する加持祈祷の専門寺院"(公式サイトより)

商店街のなかにこんなに抹香臭いお寺があるとは。札幌の狸小路にもほしい。東北は西国よりも歴史が浅い田舎だと了解していたが、それでも北海道よりはるかに歴史に富んだ地だと刮目させられた。

いちご飴(二百円)を買った。色も味も苺味で美味であり、旅のあいだに糖分の補給源として役立ってくれた。
線香とロウソク、護摩木を買う小銭が足りなかったので、おつりが欲しくて買ったのだが。

仙台駅周辺

仙台駅の近くにある、アニメイトやソフマップが入っているビルに行った。アキバ系、ファッション、雑貨、ガジェット、スイーツの店が詰まっていて、若者が集まるところである。

ここのソフマップはアニメとVtuberのグッズに特化していて、PCゲームはなかった。一通りみて回ってから、夕食を食べるために仙台駅に行った。

駅ビルにある伊達政宗の像。
仙台市民ならば誇らしく眺めるのかもしれない。

仙台の名物だという牛タンでも食べようかと思ったが、けっきょくやめた。これまでの経験を省みると、地方の名物料理は高いだけで満足感に欠ける傾向がある。名物だから、という宣伝につられて食べるだけであり、食べ物自体に興味はないし、観光地価格なので無駄に高い。地元民すら食べているかも怪しいときている。
考え直して、自分が好きな蕎麦を食べることにした。駅に近い蕎麦屋を携帯で探した。

駅から若干遠いが、良さそうな店だったので徒歩で足を延ばした。

こういう店に毎日入りたい。
「ふぐ子」670円

石川県から取り寄せたという、河豚の卵巣の塩漬けのぬか漬けである。舌が焼けるしょっぱさ糠臭さのハーモニーが河豚毒のように甘美である。ふぐ子を挟んでいる白いものは大根だった。

「すずしろ蕎麦」918円

メニューはどれも魅力的だったが、大根の細切りが大量に盛られた蕎麦をえらんだ。淡白な大根と蕎麦を青じその香りでたのしむ夕食は最高だった。この旅行中でいちばん美味な食事だったのではなかろうか。札幌にもこんなふうに大根入りの蕎麦を出す店があるだろうか。

ごちそうさま!

七月四日(木)仙台→白石市

商店街の端にある立ち食い蕎麦屋で朝食をとった。

「紅しょうが天そば」490円

紅しょうがのかき揚げは初めてみるので、どれだけ強烈な味かといぶかしんだが、意外とマイルドだった。
この日は伊達家の霊廟『瑞鳳院』と、スタンプラリーの二か所目『チーズキッチン』に行ってから、いよいよ(ようやく)白石市の土を踏む。

瑞鳳院

るーぷるバスに乗って「瑞鳳殿前」で降りた。わかりやすくて、いい名前の停留所である。

瑞鳳院に至るまえに、『瑞鳳寺』という寺の門前を通った。

この時はまだ午前八時二十分である。人っ子一人いなかった。そっと手を合わせてから先に進んだ。

写真がボケているのが残念である。

参道が二股にわかれているが、左がいちおう入口であり、拝観券とご朱印などの売店がある。右は出口だが、右からでも拝観券を買わずに問題なく入れる構造だった。

定番の手水舎

日光の東照宮に迫るほど華麗である。本来の建物は第二次世界大戦で焼失していて、1979年に再建されたそうなので、どこも新しくてピカピカである。光沢はあきらかに東照宮よりも勝っている。
伊達者の面目たるものを知らしめてくれた。政宗公万歳、伊達家よブラボー。見に来てよかった。

伊達政宗公に殉死した家臣を供養する石塔……を再建したものが立っている。東北人の気質をおもうと、政宗公の権威に箔をつけるためにわざと殉死者の存在を強調しているのではないかと邪推したくなる。江戸時代まで、殉死は奥州にかぎらず一般的な風習だったはずだ。虚飾のおかげでけっこうなものがみられるのはありがたいが、素直に尊崇できないのがつらい。


三瀧山不動院

瑞鳳院のあとは『チーズキッチン』にゆくのだが、その前に昨日もらい忘れた三瀧山不動院のご朱印をもらいにいった。

午前9時47分撮影。
「十時からなので少し待っててください」といわれた。

★『チーズキッチン』

仙台駅から地下鉄とバスを乗り継いで、東北ずん子スタンプラリーのスポット『チーズキッチン』に行った。

午前10時56分撮影。
開店は午前11時である。

まるでその辺のおしゃれな民家のようなたたずまいなので、別の通りにあると勘違いした。

ウインドウにいる巫女ずんだもんが可愛すぎて持ち帰りたい!なんてあざといんだ!このポップが販売されてたら買うかもしれん!

開店までの数分間を店の前で待っていると、常連客らしい男性が自家用車で来店した。そして、巫女ずんだもんを指さして「ずん子さん!」と口走った。残念ながら、ずんだもんなのだ。

頭にヒヨコを載せていて、ずんだもんでなければ腹が立つ感じのずんだもんがドアに貼られた。開店だ!突入するぞ!

まるで祭壇のような、東北姉妹のグッズの山。
販売しているものもある。
ずんだ神社。
なぜか頬を紅潮させた巫女メイドずんだもん。
ずんだもん離れしてかわいい。

縦モニターでずんだもんがなにか喋っていた。決して広くはない店内でこれだけデコレーションをしたら完全にコラボカフェの様相を呈している。『チーズキッチン』様の本気をみた。

まだ主会場の白石市に足を踏み入れてもいないのに、宮城県民の東北姉妹にかける情熱にすでに気圧されていた。小樽市の小樽潮風高校Projectのスタンプラリーがまだまだ薄味だったことを思い知らされた。東北はもっと愛が濃い

『チーズキッチン』の本来の主役とおもわれる面々。
御朱印二種を購入した。

コラボメニューの「フラペチーずんだ」をいただいた。これは枝豆の粒が入ったシャーベットである。熱暑にあえいだ身体に染み渡った。
今振り返ると、ここでしか見なかったコラボメニューと商品がたくさんある。もっと金を使っておけばよかったか。次に来るときの課題としよう(わたしの性格上、おなじ場所に二度くることはあまりないのだが)。

白石市

JR東北本線で、県内の白石市に移動した。
わたしは札幌市の白石区に長年住んでいるのだが、白石区を開拓したのは他でもなく白石藩の藩士たちである。戊辰戦争での敗北によって故地を追われた人々が新天地として開拓した土地の住民として、ゆかりがある故郷をみるのが今回の旅のひそかなもう一つの目的だった。

JR白石駅

駅のなかの観光案内所の前で、スポーティーな格好のずん子さんが暦を持ってガッツポーズを決めながら、片足で立っていた。この暑い中でご精勤に頭が下がります。

七夕コーナーがあったので、ランサムウェアの被害にあってサービスが停止しているニコニコ動画の復旧を祈願することにした。このままでは、わたしも新たな動画が投稿できない。

★『パシフィックホテル』

チェックポイントその3

駅の隣のパシフィックホテルのフロントに行った。今夜はここのコラボルームに泊まるのだが、チェックインにはまだ早いと断られてしまった。このときは午後二時になったばかりである。ごもっとも。
ほかのチェックポイントを周遊してくることにした。

★『小十郎プラザ』

白石城の城主たる片倉氏の始祖片倉小十郎景綱のグッズを売っている店であり、白石駅のそばにある。
ここで緑武将の東北ずん子のご朱印を買った。ご朱印ばかり買ってしまう病にかかっているかのようだ。

「スタンプはどこですか」と店の人に尋ねてしまったが、目の前にあった。今回のスタンプラリーでは、グッズに目を奪われてスタンプ台が視界に入らないのだ、きっと。

★『スズキミート』

肉屋さんである。お惣菜もある。
老夫婦が店番をしていらしたが、グッズもそのほか買えるものも見当たらなかったので、スタンプを押してからそそくさと出た。

浄土真宗本願寺派 高徳山専念寺

「聖徳太子尊像」と刻まれた石碑に出くわして感激した。こんなところでも聖徳太子様に出会えるとは。スタンプラリーのスポットではないが、すかさず入る。

拝殿で手を合わせてきた。うっかりと呼び鈴を鳴らして「ご朱印をください」といわなくてよかった。浄土真宗ではご朱印をやっていないのだ。

★『ナガハシ』

眼鏡屋さんである。ちゃんと眼鏡っ子になったずん子ちゃんがいる。スタンプをもらった。

売り物となんの関係もない人工音声の販促ポスターが白石市の商店にはよく貼られていた。人工音声キャラの浸透っぷりがすごい。

★『壽丸屋敷』

スポット『壽丸屋敷』に入った。ここがなんなのかもわからずに。お化け屋敷か忍者屋敷っぽい名前だが、明治から大正にかけて豪商が立てた屋敷らしい。

白石区を築いた人々が
独自の和紙の製造技術を持っていたことがわかりました。
父が無礼討ちで殺された姉妹の仇討の話。
和紙の製品がいろいろ転がっていた。
ふだん使わない色をいろいろ使ってみた感じの絵。
一回隅のグッズコーナー。

ここでは、ずんだ神社のご朱印を五枚買った。ほかにコースターやチャームがたくさんあるだろうと自分で突っ込みたくなるが、ご朱印ばかり買いたくなるのがわが業である。

ずんだ神社の分社があった。
かっこいいアーチャーずん子さんがいる。
絵師さんから贈られた色紙。

★『まるや園』

通りを曲がって北上し、庇付きの商店街を歩いた。通行人は少ないが、スタンプラリーのペナントが吊るされていてイベント感はある。

お茶と茶道具のお店。

スポット『まるや園』に到着した。冷たいお茶をいただきながら、札幌市の"白石区"から来たことを話した。ご朱印集めもやっていることを話すと、店主の息子さんもご朱印集めをやっているとおっしゃった。ご朱印の霊力に世代差はない。

お茶の葉とずんだは色が似ているけど、中身は緑茶と和菓子のように反対である。あれ、つまりピッタリ調和する…?

『青峰堂』でもみかけたお菓子を買った。自宅に帰ったあとに食べたが、パッケージに記されている通り、表皮はシャリっとしているが口のなかから消えてしまう。カラフルだがあっさりとした和菓子である。

★『大庭スポーツ』

横道に入ってスポーツ用品店を訪れた。ここではガチャを二回まわして缶バッジ二枚を獲得した。

市内の作業所でつくっているグッズが紹介されていた。この作業所にはけっきょく、時間の都合もあるし、スタンプはないし、そこでグッズを買うと出費がかさむしで立ち寄らなかったが、やはり行っておけばよかったかもしれない。なんのために札幌から来たのか。最終的に白石市での時間は余ったのだから、時間の都合は問題なかったはずだ。またこのスタンプラリーに参加することがあれば反省点としよう。

★『やなぎや』

商店街にもどって、洋菓子屋を訪れた。きりたんが勧めるので、名物のシュークリームを二個買った。カスタードがぎっしりと詰まっていて濃厚だった。

★『人形の蔵』

すこし歩いて、町のレトロ博物館『人形の蔵』に行った。札幌市でいえば坂ビスケットみたいなところである。
名前だけなら、日本人形をつくる工房みたいだ(実際にそう思ってた)。

看板娘の浴衣ずんだもんが出迎えてくれた。
ありとある種類の人形が収集されている。
不気味な妖怪が着物美人とたわむれる、
化粧品のポスター。

色白麗水をつかうと右の妖怪が左の美女になるという趣旨なのか(?)。

別館の二階に上がると、三姉妹がいた。青はイタコさん。赤はきりたん。緑は別人みたいだけどずん子さん。

人形にして持ち帰りたい赤きりたんが拝めたのが
『人形の蔵』で最大の収穫でした。

★『神明社』

『人形の蔵』をあとにして、白石城のほうへ移動した。『神明社』と『白石城歴史探訪ミュージアム』という二つのスポットがある。

レトロな看板

「たばこは市内で買いましょう」←地元の煙草屋への利益誘導か。

神明社の第一鳥居
「特別警戒実施中」

不審者と不審物をみつけたら警察署に連絡してほしいらしい。市外から怪しいよそものでも来たのだろうか。いやあ、わたしは別に怪しくないですよー。連絡しないで。

自分で蛇口をまわす手水場
奉納者の掲示板
祭神は天照大御神
無人の社務所にイタコさんが。

薄暗い建物のなかにいるので、かわいい巫女イタコさんの写真が撮りにくかった。なかに入りたかったが、ドアは開いていない。侵入をこころみると、イタコさんを狙う不審者として連絡される恐れもあるのであきらめた。

★『白石城歴史探訪ミュージアム』

神明社に隣接して、白石城とミュージアムがある。片倉景綱の居城であり、城がそのまま残っている。

ミュージアム内。晴れ着のイタコさん。
同ずん子さん。
同きりたん。
タペストリーの正統派きりたん。
可愛さと同居するシャープさとちくわヴェズバーが持ち味。

ミュージアムでは、スタンプを押して、A4クリアファイルを二枚、ずん子さんのアクスタを一枚買った。

ミュージアムの外に、白石城とそのほかの拝観券を売る自販機があったが、
共通拝観券が売切れていた。管理されていないのか。白石城の拝観券だけを買った。
館内に設置されている自販機では売切れがなかった。

白石城

城を見物するのは、先日の大阪城につづいて人生で二度目である。大阪城は張りぼてだったが、白石城は当時のままのようだ。こちらのほうが見ごたえがあった。

日が燦燦としているが、さほど暑かった記憶はない。
近年の夏の猛暑のせいで感覚がおかしくなっているだけだが。
石垣が崩れないか心配になる。

離れてみれば小ぶりな天守閣だが、直下から見上げてみれば石垣だけでけっこう高さがある。

積年の風雪に磨かれて、すっかり丸くなっている。
現在の住民の方々…

内部は各階が吹き通しのホールになっている。二階からは過去のスタンプラリーで使われた四十台のスタンドがすべて設置されていて、すべてのスタンドを一台一台撮影する任務にいとまがなかった。ラスボスの居城に乗り込んでボスラッシュで歓迎された気分である。

いろいろな絵師さんが愛をこめてスタンプラリーを盛り上げてきた歴史に敬服しました。多様な画風のおかげで手作りの愛がにじみ出ています。

お、降りにくい…

城の階段はやたらに角度が深くて、降りるときが大変だった。足を踏み外すと垂直落下してしまう。

梅花藻

城を出てホテルに帰る道すがらに、本スタンプラリーのサブミッションに設定されている梅花藻の群生地をとおりがかったので撮影した。稀少な水草らしい。梅花に似た白い花を初夏にほころびさせる。

もっと近接して撮りたかったが、これが限界だった。

『パシフィックホテル』コラボルーム

ホテルにチェックインして、コラボルームに入室した。
ホテルを決めるときに空きがあったので、すかさず予約した。小樽のスタンプラリーでもまだコラボルームに泊まったことがない。はじめての体験に胸が躍る。

ずんだ色のドライヤーとポットに注目。

東北三姉妹のタペストリーとポスター、ぬいぐるみ、スタンドetcで彩られている。出入りするたびに、ずん子さんとイタコさんの歓迎メッセージが流れた。

アクスタとカレンダー、書置きノート、ずんだ色のペン、小説本が。今夜はこれを読んで過ごそうという気遣いである。すばらしい。

立体のずん子とイタコ、重根テトがおすわり。
日本はまだまだ平和だと思った。

歓迎メッセージではずん子(17才)とイタコ(19才)が「お相手をいたします…//」と悩ましげなことを言ってるのに、ベッドにいるのはきりたん(11才)! このミスマッチをどう解釈すればいいのか、いまだにわからない。

授与されたグッズ

ずんだ神社のご朱印を買いすぎだと思う。ほかにもっとあったはずだが、ご朱印をみればほしくなる性がにくい。

大庭スポーツでガチャを回して獲得した缶バッジ。

ホテル内のレストランで夕食を食べた。えらんだのは、白石名物の温麺と牛タン、ちまきのセットの『うーめん定食』である。どうせならコラボメニューを頼めばよかったのだが、これはこれで正解だった。

山菜が入っているので彩も十分だ!
歯ごたえがあって肉汁が染み出る。

仙台駅で食べなかった牛タンが四枚も入っている。白石市の名物もついていてお得である。

一口かじった。

すばらしい夕餉を終えて、部屋に戻った。
置いてある『ずんだホライずん』のBlueRayを上映しながら、まったりと夜を過ごした。ずんだ色の夜をたっぷりと過ごしてやる。

あの青緑の照明はコラボルームのために用意したものだろうか。緑色のランプが調達できなかったのかもしれない。

七月五日(金)白石市

白石市の二日目が始まった。今日は中心部から離れたスポットをまずまわるつもりである。

バスに乗った。

★『弥次郎こけし村』

バスを降りたら、そこは山のなかだった。ここは白石市ではない。こけし村だ。

こけし神社に参拝した。昭和34年に建立した神社を平成15年にここに移転したらしい。地元のこけし業者の崇敬が篤い。

スタンプラリーを盛上げる気が満々ののぼりが頼もしい。

こけし村が開店するより早く着いたので、少々外でぶらぶらしてから入店した。

こけしがたくさん販売されていたが、一本買えばよかったな。なぜか金をケチって、何も買わなかった。貧しい身の上なのでしかたがないが、ご朱印だったら1500円でも買っていたかもしれない。

★『Cafe&Shop 粋Sui』

またバスに乗って、温泉街で降りた。
スポットのカフェに入ると、ウェイトレスのずん子さん×2が迎えてくれた。マスターのおじいちゃんに珈琲フロートをもらって一服した。

珈琲フロート 600円

相変わらず暑いので、カフェで冷たいものをすするひと時ほどありがたいものはない。
次のバスの時間までここでのんびりしていればよかったのだが、近くの旅館の温泉に入るために出た。

鎌先温泉街

目当ての温泉は営業していなかった……事前に確認できたはずなのだが。

カフェに戻るのもはずかしいので、バスがくるまで温泉街を散策することにした。

行きどまりに小さな祠があった。かつてはここに観音様でも安置されていたのかもしれないが、いまは空っぽである。

湯神社

近隣の寺社を検索すると『湯神社』というのがみつかった。旅館の敷地をとおりぬけないと行けないのだが、口コミを頼りにして経路を発見することができた。

石段の上に社がある。
大黒様。
苔むした歳月の重みを感じさせない愛嬌が尊い。

ありがたいご縁に感謝して合掌させてもらった。ひっそりとして忘れられそうなお社の参拝者の一人になれたのが光栄である。

★『たね企画室』

市街地にもどって、『たね企画室』というよくわからないスポットに入った。訪問者が一人、運営者の自作のテーブルゲームらしきものをやっていた。わたしも誘われたが、まだ訪問するべきスポットがあるので断ってしまった。

浄土宗 功徳山当信寺

道中でみつけたお寺を拝観した。浄土宗とあらば挨拶をせずにいられない。札幌の新善光寺に毎月の写経で世話になっている。

山門は白石城の門の一つを移築したものだそうだ。

ミニ地蔵さんが和ませてくれた。

★『きちみ製麺』

ここでは手ぬぐいを買った。暑いので汗を拭いたかったからなのだ。この旅のあいだに大活躍してくれた。

★『朝文堂』

町の文房具屋さんである。ここは『チーズキッチン』とならんで(スタンプラリーのスポットとして)濃い店だった。

白石市では、スタンプラリーのスポットにかぎらず、
AHSのポスターがあちこちの店のウィンドウに貼られていた。
梅花藻の着物できめたイタコさん。
無数のグッズがある。
漢の店だ。
尊いファンアートの数々。

セーラー服のきりたんのアクスタと、『のむミルクずんだもち』を買った。

枝豆の粒が入っていて、意外と飲みやすいデザートだった。

★『ドルフィン』

スタート地点である『ずん子ちゃんの歌声商店街』まで戻ってきた。昨日閉まっていた『ドルフィン』に行く。

『ドルフィン』は喫茶店である。ちょうど昼の十二時二十分なのでいいタイミングで訪問できた。ここで食事をしよう。

右の写真立てには通学するきりたんの絵が。
下半身がメス化しているずんだもん。
イタコさんの頭を踏みつけるように仁王立ちしているきりたん。
すばらしいアクスタディスプレイ。
販売していないのが残念なりけり。

コラボメニューの枝豆入りミートスパゲティ(850円)サラダ付き。こりこりとした枝豆で植物性タンパク質が補給できる。うまい!

デザートのずんだクリームあんみつ(700円)。温かいずんだ餡と冷たいバニラアイスのコラボレーションがたった700円で味わえるとは、いま振り返ると安すぎである。

黒蜜をかけると、甘みと甘みと甘みのシンフォニーがすごいことになる。ずんだの美味さを道民に教えてくれてありがとう。意外といろんな食べ物と合う食材のようだ。

白石駅&ラッピングバス

駅までもどってきたついでに、昨日撮り忘れたものを撮った。「白石へようこそ!!」というメッセージだけなら、わが故郷の札幌市の白石区へ持っていってもあまり違和感がなさそうだ。白石市と白石区でなにかコラボした企画がほしい。

こけし村への行き帰りで乗った市民バスの撮影に成功した。乗り降りの際に撮るいとまがなかったので、停車場で待ち伏せて撮った。
白石市内では登場が少ない気がするずんだもんがセンターに抜擢されているのがうれしい。

★『おもしろいし市場』

駅でレンタサイクルを借りて、最後のスポットである『おもしろいし市場』へむかった。
当初の計画では『こけし村』にもレンタサイクルで行くつもりだったが、レンタサイクルで『こけし村』に行くのは禁止されていると、昨日の夜に知った。

旅先の市外を自転車でさっそうと走るのは気持ちがいい。町の広がりが徒歩よりも実感できる。
昨日も駅からレンタサイクルで行動すればよかった気がする。

到着した。『おもしろいし市場』は近隣の物産を販売しているスーパーである。

東北三姉妹がチャーミングすぎて、
白石市の本来のマスコットである
「ポチ武者こじゅーろう」が埋没している。
スーパーのおばちゃん風のずん子さん。
武将コスのイタコさん、ピンク着物の姫君(?)きりたん、
寒がりみたいな格好のずん子さん。

本スタンプラリーのスタンプがここですべて集まった。これで一周目がクリアであり、わがスタンプラリーのクリアである。四周もするゆとりはない。

札幌の白石区を開拓した人々の故地を歩いて、人々が東北三姉妹にかける情熱のこれほど熱きを知った。札幌の隣の小樽市のスタンプラリーはまだまだだと思い知らされた。

ずん子ソフトクリーム。
このスタンプラリーのおかげで枝豆スイーツの味をよく知ることができました。
やったね!

真言宗 智山派 延命寺

白石駅までもどる道中でお寺をみつけたのでお参りした。

水撒きをしている住職のおじいちゃんに「ご朱印をください」といったが、水撒きをやめてくれない。もう一度大声でよびかけると「ああ、そういうことか」といってご朱印帳を受取ってくれた。お茶目な住職だった。
境内のなかに稲荷神社があった。札幌のすすきのの稲荷神社も神仏混淆の場所だが、稲荷神社の特性なのだろうか。

白石市観光案内所

台紙を提出して景品をもらった。一周ごとにもらえる缶バッジはきりたんをえらんだ。いま思えば、イタコさんのグッズを何も買っていなかったのでイタコさんをえらべばバランスが取れた。

854番目の周回者(854人目ではない)になったことを誇りにしてこれから生きていきます。
自分が854番目だということは、一日当たり二十五人ほどが来ているのだろう。

ベネシアンホテル&『Lover』

白石市でのミッションを予定よりも早めに終えてしまったが、ホテルの予約のせいでまだ次の町にいけない。蔵王白石駅のそばのベネシアンホテルに泊まった。

素泊まりなので、夕食を食べるために外に出た。
蕎麦屋に入って冷たいそばが食べたかったが、近隣に蕎麦屋がない。ラーメン屋があるが、この暑いのにラーメンなど食べたくなかった。

好みの飯屋を探して足を延ばしたすえに、妙なハート尽くしのレストランに行き着いた。

♥がたくさんある。そして、ジブリとディズニーの版権グッズがたくさん堂々とディスプレイされていて、訴えられやしないか心配だった。

『ハンバーグトマトチーズイタリアン』
たしか1200円ほどだった。
サラダの器、ライス、チーズ、人参が♥型をしている。
お冷のグラスも♥型である。
どこでみつけてくるんだ。

いかにも若い女性や子供がよろこびそうな店である。男が入ってもさしつかえはないが。
メニューはハンバーグとパスタ、ステーキを中心にして、洋食が多い。千円以内で食事ができるメニューがたくさんあるので、物価が高騰している現代では高い店でない。

味は何の問題もなく、美味である。量が少々物足りない気がしたが、こんなものだろう。

マスターは女性だった。口コミによると、子供が嫌いな気分屋らしくて、子連れの客には嫌がらせをするらしい。
古い口コミをみると別の人がマスターをやっているので、店主が交代したのだろう。
なかなか癖がある店である。次に白石市に行くまでに残っていない気がする。自分がまた白石市に行くのがいつなのかが不明であるが。










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