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〜白神山地〜【世界遺産を色んな角度で見てみよう㉕】

こんにちは!永高の中学受験部屋です。第25回ですね。
いよいよ最後の世界遺産です…!

世界遺産記事のマガジン連載はこちらからご覧ください。

今日ご紹介する日本の世界遺産は「白神山地」です。
1993年に自然遺産として登録されています。

まずは場所から

スクリーンショット (21)

白神山地は、青森県南西部から秋田県北西部にまたがる130,000haに及ぶ広大な山地帯の総称です。このうち原生的なブナ林で占められている区域16,971haが世界遺産として登録されました。

なんで登録されたの?

白神山地2

青森県と秋田県にまたがる白神山地は、ブナを中心とする落葉樹からなる原生林で、現在の姿は約8000年前に出来上がったとされます。

この地域は、約250万年前まで一部が海にあり、その後急速に隆起して山地となりました。現在でも隆起は続いており、そのスピードは日本列島の中でも極めて速いとされています。崩れやすい地層で多雪地帯でもあるため、隆起に伴って地滑りが引き起こされます。
このように何万年も隆起と崩壊を繰り返して、しゅう曲と断層の見られる独特の地形が生み出されました。

ブナは、ヨーロッパや北アメリカなどでも生育していますが、大陸氷河が発達した時代に分布域を狭くしてしまいました。
一方、日本のブナの分布地域は氷河に覆われることがなく、多様な生態系が維持された点で価値が高いとされています。

白神山地の自然

カモシカ

ブナをはじめとする落葉広葉樹林は分厚い落ち葉の層を形成して、「緑のダム」と呼ばれるほど水分と栄養の豊かな土壌を作ります。

豊かな自然の中、固有種アオモリマンテマなど500種の植物のほか、特別天然記念物のニホンカモシカなど14種の哺乳類、絶滅が危惧されるクマゲライヌワシなどの鳥類も生息しています。

知っておきたい地理知識

今回は、東北地方の山地・山脈と主な河川を確認しておきましょう。

スクリーンショット (22)

地理院地図Vectorにて作成

奥羽山脈:東北地方の中央部を南北に延びる、日本最長の山脈。

最上川:山形県を流れる川で、日本三大急流の一つ。

猪苗代湖:琵琶湖(滋賀)、霞ケ浦(茨城)、サロマ湖(北海道)に次ぐ大きさで、東北地方一の面積の湖。

十和田湖:約20万年前に始まった火山活動により形成されたカルデラ湖。

終わりに

いかがでしたでしょうか。

白神山地は、屋久島とともに「もののけ姫」の舞台になったと言われています。共に「原生林」として価値が認められている貴重な自然遺産ですね。

これにて、現在登録されている日本の世界遺産をすべて紹介しました!

世界遺産について、そしてその周辺知識について、少しでも学びのきっかけになったら嬉しいです!


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