口癖から見える考え方

私は、大学生の時に、卒論で「所詮」という言葉を使って、ゼミの教授から赤ペンでチェックされた。
「所詮」という言葉は、見限って何も期待していないような、冷たい言葉。
上から目線でもある。
当時の私が、いかに未熟で思い上がった若者であったかを思い出される、苦い経験だ。

それに気づかせてくれた教授に、今でも感謝している。
教授とは、そのことについて、直接話はしなかっけど、
私は赤ペンのチェックを見た瞬間、
自分の愚かさに恥じ入ったのだ。
私は、それ以来、その言葉を使わない。

その後、言葉の大切さに気づかされたのは、子育てだ。
母親の子供に与える影響は、絶大だし、責任重大だ。
使う言葉に細心の注意を払い、子供の心が素直に受け取れるタイミングを待つ。

そうして生きているうちに、
他人が話す言葉にも敏感になった。
よく使う口癖には、その人の思考が表れる。
私の心にひっかかるのは、
「どうせ」
「私なんか」
「無理」
「お金がない」

口に出して言ってしまうと、
自分の脳が聞いていて、ますますネガティブになってしまう。

「そうな言葉は言わないほうがいいよ」と言っても、
「だって無理なんだもん」
と言ってくる。
じゃあ、少し先の未来を考えた時に、無理な自分でいいのか?
少しずつでも進んで行きたいと思うなら、無理なんて言葉は言いたくなくなるはず。
無理と言っている限り、無理な未来しか来ないんだから。

「お金がない」に関しては、お金に最も嫌われる言葉。
言えば言うほど、その状況は続く。

少し先を見据えられるようになった時に、思考は変わる。
それができるのは、自分だけだ。

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