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“付箋“は偶然の産物だった?!「セレンディピティ」って何?

先日QuizKnockさんYouTubeを見ていたら、伊沢さんが「付箋」というお題に対して、「付箋は偶然の発見、セレンディピティから生まれたんです」と言っていました。

「そうなのー?!知らなかった!」ということで、本当かどうか調べてみましょう。

「セレンディピティ」。ノーベル賞受賞者がよく口にすることから、科学者の間では有名な言葉なのです。

が、その起源はペルシャのおとぎ話にありました。

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「セレンディピティ」は英語で書くとserendipity。訳語としては、素敵な偶然に出会う、予想外のものを発見する、何かを探している時に探しているものとは別の価値があるものを偶然見つけること。

「セレンディピティ」は1754年にイギリスのホレス・ウォルポールが生み出した造語。

ペルシアのおとぎ話『セレンディップの3人の王子(The three princes of Serendip)』にちなんだもの。

セレンディップとはセイロン島(今のスリランカ)のことで、要はスリランカの3人の王子のお話。

王子たちは、旅の途中に意外な出来事と遭遇しますが、彼らの聡明さによって新たな何かを発見していくお話なんだそうです。(一回読んでみたい)


ポストイットの「セレンディピティ」

1969年スリー・エムの研究員スペンサーシルバーは強力な接着剤の研究をしていました。中々うまくいかず失敗作は山のよう。

失敗作の中には、「よく付くが、簡単に剥がれてしまう」接着剤もありました。

5年後。

同じく研究員のアラート・フライは「この糊、讃美歌集のしおりとして使える!」と閃きます。

フライは「糊のついたしおり」を付箋やメモ用紙として製品化することに取り組みます。

約10年の月日を経て、1980年、ポストイットが全米で発売されることになったのです。

スリー・エムには「15%カルチャー」なる時間があって、勤務時間の15%は自分の好きな研究に使って良いという制度なんだそう。その時間で生まれたのが、オフィス用品に欠かせないポスト・イットなんですね。


生命科学分野の「セレンディピティ」

ノーベル賞受賞者が必ずと言って良いほど口にする「セレンディピティ」。

生命科学分野には「セレンディピティ」がつきものですが、やはり外せないのが「ペニシリンの発見」でしょう。

1928年、アレクサンダー・フレミングはブドウ球菌の培養実験の時に培養皿に青カビを混入(コンタミネーション)させてしまいます。

生えてきた青カビの周りにだけ、ブドウ球菌が溶けてしまっているのに気がついたフレミング博士。さらに青カビが出すある物質が抗菌作用があることを突き止め、「ペニシリン」と名前をつけます。

フレミングは1921年にも、培養皿にくしゃみをしてコンタミネーションを起こしリゾチウムを発見しています。


「セレンディピティ」はたまたま偶然発見が降ってくるのではなくて、「構えある心」が重要であると言われます。

最後に、ルイ・パスツールの言葉を引用しておきましょう。

Dans les champs de l’obervasion le hasard ne favorise que less esprits prepares.
(観察領域において、偶然は構えある心にしか恵まれない。)

たまたま、偶然は無くてチャンスは準備した者にしか訪れないのです。

ということで、真面目にコツコツ研究していきましょう。


それでは、また!

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