運動会の定番曲「天国と地獄」、もともとは何の曲?
最近、娘が走ったり着替えたりする時によく口ずさむのが「天国と地獄」。運動会の定番曲で知らない人はいないんじゃないかっていうくらい有名です。
文明堂の、「♪カステラ一番、電話は二番〜」のメロディーと言ったらピンと来る人は多いのではないでしょうか?
この「天国と地獄」ってよく聞くけど一体なんの曲なの?とふと疑問に思ったので調べてみました。
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「天国と地獄」は元々はオペレッタ。ジャック・オッフェンバックによって1858年に初演された『地獄のオルフェ』の別題です。
有名な「♪カステラ一番〜」は序曲の第三部。
『地獄のオルフェ』ってどんな話なんでしょう?Wikipediaさんはちょっとわかりにくかったので、今回はこちらのサイトを参考にしました。
舞台は、神話時代のギリシア(現世)と「天国と地獄」。
出てくるのは、
・主人公:オルフェ
・妻:ウーリディス(めちゃくちゃ美人)
・妻の浮気相手:ブリュトン(地獄の大王)
・神々の王:ジュピテル
・世論(世話焼きおばちゃん)
勘の良い人は気付くと思いますが、オルフェはオルフェウスのこと。妻はエウリュディケ。地獄の大王はハデス。神々の王はゼウス。として、ギリシャ神話に登場します。
『地獄のオルフェ』は、有名なオルフェウスの話をパロディーにしたオペレッタでした。
設定からしてすごいんです。
【設定】オルフェと妻は、お互い浮気相手がいるくらい愛が尽きている。
【第一幕】
オルフェウスは妻の浮気現場に毒蛇を仕掛けて、妻は毒蛇に噛まれて死んでしまう。でも妻の浮気相手は地獄の大王だったので、妻を地獄へ連れ去ってしまう。
オルフェは悲しむどころか、妻がいなくなって大喜び!
だけど、それを「世論(おばちゃん)」は許さず、妻を取り返すべきだと主張する。
オルフェは渋々、ジュピテルの所に行って「妻を返してほしい」と頼む。
オルフェは地獄に行くことに...
【第二幕】
地獄の大王はウーリディスがジュピテルに取られないように監禁していた。(ウーリディスは地獄で退屈していた)
ジュピテルは大の女好きで、密かにウーリディスを自分のものにしようと企んでいた。
地獄についたジュピテルは、ハエに変身!鍵穴からウーリディスの部屋に侵入し、二人で脱出を図る。
地獄の大王がそれを止めようと争っているところに、オルフェが現れる。
ジュピテルは、現世にたどり着くまでウーリディスのことを振り返って見てはいけないと言う条件で、オルフェにウーリディスを返す約束をする。
妻のことを全然心配しないオルフェはなかなか振り返らない。業を煮やしたジュピテルは、オルフェの背後に雷を落とす。
びっくりしたオルフェは振り返ってしまったので、ウーリディスはジュピテルと一緒に天国に行くことに。
オルフェも妻がいなくなって嬉しい結果に。
めでたしめでたし。
夫婦間の愛が覚めている設定ってところから、現実味があるこの作品。
オペレッタとかあまり知らなかったのですが、有名な話をこんな風にして良いの?と言う感じのパロディにしているのは面白そうだなーと思いました。
一度、観てみたい気もします。
それでは、また!
元のギリシア神話、オルフェウスの竪琴の話はこちら↓
「オペレッタ」について調べた記事はこちら↓