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蕎麦食推進クラブ「さざれ石」会報 #008
このところの物価高で何を見ても高くなってしまって、ついつい安い物に目が行ってしまいまちがちですよね。
でも、そうも言ってられないんですよ。
日本の食糧事情を考えると、安い海外産の物に手を出さないで国産の物を頑張って手を伸ばすような心がけが求められます。
経済的な事情からすると、そうは言ってもね~となりがちなのですが、長い目で見て日本の将来を考えると、ここは食を元から考え直すタイミングかもしれません。
物によっては、長引く円安で海外産が高くなっている物もありますし、ここはひとつ国産原料に拘っていただければと思います。
さて、今週も情報満載です。
じっくりとお楽しみ頂ければと思います。
2025.1.25
「小説家編」
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🔸あやのんさん
「蕎麦と言えば、池波正太郎の世界」
池波正太郎と言えば「鬼平犯科帳」などで知られる作家であるが、情けない事にまったく作品自体を読んだことがない私である。
がしかし、そば通で都内を中心として老舗そば店や地方でも名の通ったそば屋さんには好んで足繁く通ったとされる事は池波本人が書いたエッセイを読んで知っている。全く持って本末転倒、けしからん男である。
あやのんさんは、「剣客商売」で小説の物語の展開よりそこで人々が織りなす人間模様や風情に心が惹かれていて印象に残っているそうだ。
そして、ご主人(黒帯さん)が毎日好んで観ている時代劇についても、物語よりもそこでの暮らしぶり、着物の着こなし、酒のアテ、食器や料理、屋台など普段の町の様子の方に徐々に興味が移って行ったそうである。
これこそ池波正太郎が毎日の様に着物姿で足繁く通っていた老舗そば屋さんで夢想していた江戸のそば屋さんを映し出しているのではなかろうか!
私が知っている情報としては、池波正太郎はエッセイ「蕎麦」の中で、池之端藪蕎麦での焼き海苔の専用箱に火入れする様を描き、美味いと評している。
そして、「江戸っ子は見栄を張ってつゆをちょいとつけて食べる、死ぬ間際に一度でいいからどっぷりつゆにつけて食べたいもんだ。」と揶揄される事に反発して「冗談ではない。藪の濃いつゆにどっぷりなんて食べられるものではない。あの濃いつゆに蕎麦の先をつけてすすればこそ蕎麦の香りが生きてうまくたべられる。」と豪語している。
話を戻します。
昨年末、大雪の弘前で黒帯さんとそば屋さんに入って、一杯やってそろそろ〆でそばだろうと思いきや、なんと天中華~ぁ。
北国の冬は想像だに出来ない程、寒い。
そして、そばやそば前だけで商売が成り立つ程甘くないことをここで教えてもらった。
でも、次は温かいおそばを食べてね。(^^♪
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浅草「並木藪蕎麦」
と思しき店
で一杯やっている画像
手前に海苔が見える
[地域文化編]
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🔸茶屋ファームさん
「利賀村の行事とそば粉甘酒」
この時期に利賀村に古くから伝わる行事を中心にレポート頂きました。
左義長
地方・地域によって呼称が異なり、とんど(歳徳)、とんど焼き、どんど、どんど焼き、どんどん焼き、どんと焼き、さいと焼き、おんべ焼きなどと呼ばれている。
小正月に行われる火祭りであり、門松や注連縄飾り、書初めなどを持ち寄って燃やす行事で残った灰を持ち帰ったり、そこで焼いたお餅を食べると無病息災、書初めが高く舞い上がると字が上手くなるなどと言われています。
起源は平安時代の宮中という説が有力らしいが、地域によってはこの行事が絶えてしまっていると耳にしますが、富山県利賀村ではこの行事が受け継がれ今年の様子をレポート頂きました。
左義長専用の餅焼き器が各家に常備されているというのがなんとも味わい深くて良い伝統だと思いますね。
利賀の初午
国重要無形民俗文化財、県無形文化財に指定されています。
利賀村の上村集落だけで行われている、家内安全・五穀豊穣を願う行事で大変珍しいのは子供だけで役を務めるところですね。
子供たちが家々を訪ね、祝儀、お菓子などを貰えるのでお子さんたちは大喜びするという構図の習わし。
元々過疎な場所に加えての少子化もあいまって、年々開催が危ぶまれ、残念ながら今年は開催出来なかったそうです。因みに添付の写真は6年前の光景で参加が11名とのことです。
残って欲しい、いや残さねばならない伝統文化ですね。
最後に、そば粉甘酒を紹介頂きました。
寒い冬に甘酒は、身体も温まるし美味しいですよね。
そこにそば粉を加えることで甘味と深みが増し、私見ですがとろみも加わるのではないでしょうか?
酒屋さんから買って来た酒粕が手元にありますので、私も早速試してみたいと思います。
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6年前の風景
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6年前の風景
![](https://assets.st-note.com/img/1737334889-IpKO0RTQJ7YCX2mvcx4SwAg3.png?width=1200)
[自宅で楽しむ編]
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🔸山ちゃん
「北海道の郷土料理・にしんそば」
山ちゃんのキャラには珍しく、どこからか北原ミレイの「石狩挽歌」が聞こえてきそうなタイトルと書き出しである。
小樽には鰊御殿がある。これはかつて隆盛を誇った遺産なのだ。
鰊漁が盛んだった頃は、漁獲高が年間50万トンもあったそうだ。
現在は戻りつつあるとしても、北海道全体で年間2万トン強。
乱獲、水温の変化、棲息域の変化が大幅減少の理由とされている。
オールラウンダーで家庭料理の達人と化している山ちゃんが、身欠き鰊を使って、にしんそばに挑みました。
鰊は丁寧に水から戻して甘露煮に仕上げ、そばにのせ、そこに刻み葱とゆず、一味を掛けて完成です。
ここでは、ゆずが生きてますね。
尚、そば麺はなんと、折角製麺機を購入したのに市販の江丹別産のそば粉を使った麺を使用。ここだけの話、製麺機では中々納得いく麺に行きつかないようです。
いずれ、必ず製麺機を使って手打ち麺で勝負してくれると思います。
そう言えば、鰊は小さい頃小骨が多いから気を付けて食べるように母親から煩く言われて食べた事があるけれど、近年とんとご無沙汰しちゃってるなー。
この記事読んで、酒のアテに再度、呼び戻したくなってしまった。
いやいやそうではない。鰊そばを食べたいですね。
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[自宅で楽しむ編]
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🔸gingamomさん
妄想「そば粉カフェ」
食のアーティストが今度は妄想カフェ2号店をオープンされました。
その名もそば粉カフェ。
嬉しいじゃないですか、では、早速立ち寄ってみましょう!
まずはサービスドリンクを頂くとしますか。
どれどれ、北海道産韃靼蕎麦茶をいただきますかね。
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ほかにも菊芋茶、ルイボス茶は
サービスでご用意しております
おや、テーブルにはそば粉を使ったメニューを含めた5品がワンプレートにセットされてますよ。
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そば粉を使った料理は三品
ミネストローネにもそば粉が使われていて、とろみがあって冷えた身体が温まりますね。
メインの「銀鮭の利賀から揚げ」と「そば粉と雑穀ごはんの焼きおにぎり煎餅」にサラダ2品、付け合わせの大根、蕪も彩りを考えて添えられていますね。
これは美味い!どれも素材がしっかり生かされていて、どんどん食が進んでしまう。
おおっと、ここで食中酒のご案内。
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田酒ですか?これは昼間だけど、呑むしかないじゃないですか!
中庸のバランスが良いお酒なので料理を生かして、バッチリですね。
あっという間に完食です。
お酒の後の〆におそばの代わりに焼きたて「そば粉と雑穀ごはんの焼きおにぎり煎餅」も用意されています。
お腹に少し余裕があるので、もう少しいただきますかね。
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+すり胡麻 小匙1
そば粉大匙2+お湯大匙2
食後のデザートにエッペルカーカとコーヒーはillyのミディアムローストも用意されてます。
う~っ、これまたマリアージュが見事です。
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illy CLASSICO
イリーブレンド 豆 ミディアムロースト(クラシコ)
ワインマイスターShokoさんお薦めのオレンジワインもあるんですかー。
これは、仕上げにいただくしかないじゃないですか?
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ふ~っ、目もお腹も満たされ、良い酔い心地です。(^^♪
お会計をお願いします!
[食レポ]
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🔹雅 さん
「萩姫の湯 栄楽館」
福島郡山の項磐梯熱海温泉に古くから伝わる萩姫伝説。
その萩姫の名を冠する栄楽館という旅館に行かれたときの記事になります。
おもてなしの精神が行き届いていて、とても感じの良い宿という事が記事から伝わってきます。
石原裕次郎も闘病から復帰した時に西部警察のロケの時の定宿にしていたそうですし、京から萩姫が不治の病を治しにきたという伝説の温泉の地ですので、伝統的に癒やす、もてなすという精神が息づいている土地柄、そしてこちらの宿なんでしょうね。
お料理も品が良く、おもてなしの心が通っていますね。
雅さんは、よっぽど居心地が良かったとみえ、2度にわたって訪れています。
伝説の地で、温泉に浸かり地元産のおそばともてなし料理を食べてみたいものです。
萩姫伝説
今から約800年ほど前、南北朝時代建武の頃、京に不治の病に苦しむ萩姫という美しい姫がいました。
ある日、不動明王より「都より東北方、五百本目の川岸にある霊泉に浸かれば、病は全快する」とのお告げがありました。
お告げを受けた萩姫は東北へ向けて旅立ち、道中の困難を乗越え、五百番目の川のある磐梯熱海温泉へたどりつき、湧き出るお湯で病も完治しました。
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郡山市湖南町産蕎麦粉使用
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いやー、どれも中味の濃い投稿でした。ふ〜っ、やっと一息。
ここでひとつお願いがあります。
当クラブでは、国産原料(玄蕎麦)に拘っています。
理由は、クラブ立ち上げの記事に書いてある通りです。
※「国内製造」という表記の麺をお使いの場合、原料が海外産の場合が大半ですので、必ず国内の何処の原料(玄蕎麦)を使用しているかの確認を頂き、記事内にも明記をお願い致します。
そば粉の入手が難しい方、下記からプチっと購入できます。
また、なんちゃって手打ち蕎麦も中々捨てたもんじゃありませんよ。
ご検討ください。
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蕎麦食推進クラブ「さざれ石」では、皆さんの投稿記事をお待ちしています。
会員制ではありませんので、クラブ立ち上げ記事をお読みいただき、会報に掲載された記事を見て、ピンと来たら是非ご参加願います。
唯一、国産の蕎麦原料にだけ拘っておりますので、ご理解の程、宜しくお願い致します。
投稿記事には下記の記事と #蕎麦食推進クラブさざれ石
を必ず貼付ください。光の速さで回収に伺います。
もし、迷ったら、クラブ立ち上げ記事にコメントください。
尚、蕎麦食推進クラブの会報は基本土曜日午前中に投稿、それ以外の私の記事は、毎週水曜日朝7時の投稿とさせていただきますので、引き続きお付き合い頂ければ幸いです。
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