トレーニングの成果を競技能力向上に反映させる方法
とうも、EIJIです。
今回は
「特定の種目や、スポーツにおいて
トレーニングの成果を、確実に反映させる方法」
というテーマで話をします。
・ゴルフの飛距離を伸ばす為に、メディシンボールを使っている。
・バッティングの精度向上の為に、トレーニングしている。
・垂直飛びの記録を上げる為に、スクワットをやっている。
でも・・・
実際、パフォーマンスが上がった実感も無いし、記録も伸びていない。
こういう人は、わりと多いです。
むしろ、良かれと思ってトレーニングした結果、逆に「パフォーマンスダウン」してしまうケースすらある。
じゃあなぜ、そんな状態になってしまうのか?
今回は、その原因を明確にし
「結果に直結するトレーニングの2つのポイント」
についてお伝えします。
運動経験が長ければ長いほど、目から鱗の話になると思うので、よかったら参考にしてみてください。
ポイント1
「感覚的な類似性」があるか?
ここで言う、「感覚的な類似性」とは
その動作をした時の「感覚」が、競技をする時のそれと類似していることです。
ポイントは、「感覚が」という部分です。
我々は、トレーニングをする際なんとなく、「四肢の動きの類似性」で種目を選択してしまいがちです。
例えば、「垂直飛びの記録」を伸ばしたい場合。
膝を曲げて、しゃがみ込み、足の裏で床を蹴って、膝を伸ばす。
この一連の動きから、トレーニング種目として、「スクワット」を選択しがちです。
なぜなら、「四肢の動き」で見た場合、スクワットと垂直飛びは類似しているからです。
でも、実際にやってみると、記録向上には繋がらないことが多い。
その為、バレーやバスケのジャンプトレーニングでバーベルスクワットを採用するのは、今や時代遅れになりつつあります。
・・・
なぜ、こういうことが起きてしまうのか?
それは、どれだけ見た目の動きが類似していても
トレーニングの時の「感覚」が競技時のそれと類似してなければ、競技能力の向上には結びつかないからです。
我々が運動する際の制御は感覚の入出力を元に行われており、それが類似していないと、一見同じ動きに見えても、身体は「違うもの」だと認識しやすいんですね。
(専門用語で、「モーターコントロール」と言います。)
垂直飛びの記録を伸ばす方法
じゃあ実際、垂直飛びの記録を伸ばすには、どんなトレーニングをすればいいのか?
その為には、以下の種目がおすすめです
これはウエイトリフティングでおこなわれる、「パワークリーン」という種目です。
床に置いたバーを持ち(下半身の屈曲)、そこから全身の力を使って、バーを肩口まで引き上げる。
やってもらえばわかりますが、この時の
・床を両足で踏みしめる感覚,
・下半身から上半身へ、パワーを伝達する感覚
・腸腰筋を上に引き上げる感覚
これらは、垂直飛びをする時の感覚と、かなり似ています。
感覚的な類似があるから、トレーニングの成果が、結果に反映される。
わかりやすい例です。
余談ですが、私は、街を歩いていて長い階段を見かけると、全力で駆け上がってしまうという、変わった趣味を持っています。
東京で言うと、大江戸線の階段とかは、大好物です(笑)
「階段を駆け上がる」という動きだけを考えた場合
一見、ランジや、スプリットスクワットがパフォーマンスアップに繋がりそうですが、実は違います。
これらの種目は、「四肢の動き」は類似しているけど、「感覚」は類似していない。
それよりは、私の場合はヒップヒンジ。
ヒップヒンジをする時の「感覚」が、階段を駆け上がる際の「感覚」に似ています。
その為、この種目を定期的に取り入れるようになってから、階段を駆け上がる際の動きも、スムーズになりました。
・・・
以上が1つ目のポイント「感覚的な類似性」です。
ポイント2
「運動結果の類似性」があるか?
ここで言う、「運動結果の類似性」とは
「2つの動きにおける、エンドポジションの状態が似ているかどうか」
という意味です。
例えば、メディシンボールを使ったトレーニングを例に挙げてみましょう。
これは
「メディシンボールを両手に持って体幹をひねり、その反動を使って壁にボールを投げつける」
という、よくあるトレーニング法です。
このトレーニング法は、体幹をひねる動作が必要な種目。
例えば
・ゴルフのスイング
・野球のバッティング
・バスケのパス
などの精度向上の為に、取り入れられることが多いです。
多いのですが、実は先ほどお伝えした「運動結果の類似性」という観点で言うと、効果が出るものと、出ないものとで大きく分かれます。
ゴルフの飛距離を、圧倒的に伸ばす方法
例えば、野球のバッティング能力向上の為に、メディシンボールを使う場合。
先ほどの写真のように、壁(もしくはクッションを持ったパートナー)に向かって、平行にボールを投げつけるやり方でOKです。
なぜなら、野球のバッティングは、テイクバックからボールを打つ瞬間まで一貫して、平行移動でエネルギーが発生するからです。
そして、メディシンボールの投げ終わりと、バッティングでボールをミートした直後。
つまり、「運動結果」の形はよく似ています。
よく似ているから、トレーニングが、バッティングのパフォーマンスアップに直結しやすい。
・・・
それに比べて、ゴルフの飛距離を伸ばす為に、メディシンボールを使う場合。
その場合、バッティングの時と同じやり方でトレーニングしてはダメです。
なぜなら、ゴルフのスイングの場合、バッティングと違って「垂直移動」でエネルギーが発生し、ボールを打つ直後までそれが続くからです。
つまり、「運動結果」が、野球のバッティングとゴルフのスイングとでは、異なるんですね。
・・・
じゃあ、ゴルフの飛距離を伸ばすには、どんなトレーニングをすればいいのか?
その場合
つまり、スイング時の動作と同じ軌道でボールを投げるわけです。
そうすることで「運動結果の類似性」が高まり、トレーニングが実際の飛距離アップに反映されます。
・・・
以上が2つ目のポイント、「運動結果の類似性」です。
まとめ
さて、今回は
「特定の競技種目や、スポーツにおいて
トレーニングの成果を、確実に反映させる方法」
ということで
1.「感覚」の類似性
2.「運動結果」の類似性
の2つを紹介しました。
今回は、垂直飛び、階段上り、ゴルフ、バッティングなどを例に挙げましたが、他の種目でも充分応用できる内容です。
また、単純に、日常動作のクオリティを上げたいという場合でも、役立てて頂けると思います。
よかったら参考にしてみてください。
では、また!
EIJI
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