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大きな循環、小さな物語
雨の日にみつけた🌀
【侵食・運搬・堆積】
道路(アスファルト)のかけらか、たばこの吸殻か…
水たまりをくるくると漂う小さな彼らも、もともとは"大きな何か"の一部だったのだろう。雨や風によって、すこしずつ、すこしずーつ、それが削られて(侵食)いま流れている。
どこから来たのかわからない彼らも、ひとしきりこの水たまりでダンスを踊ってから、またどこかへ流され行くのだろう(運搬)。
そしてやがてどこかで「塵も積もれば山」となり(堆積)、形は変われど、この世界の一部でありつづける。
被害こそないようにと心から願うものの、台風や地震などの自然現象(災害)も、大きく引いてみれば、この地球の流れの一部であるとも思える。侵食、運搬、堆積、侵食、運搬…それを延々と繰り返して地球は永い年月で形を変えているのだから。
と思えば、いま目の前で起こっている塵砂の雨ダンスも、そんな自然の営みの一部なんだなと感じてくる。地球の"経年変化"の一部なんだなとも感じてくる。
なんともかわいらしく、しかしおそろしい踊りだ。
人肌には優しいような雨や風でも、すこしずつ、ほんのすこしずつ、あらゆるものは削られて、形を変えている。小さくちいさくなって、流れていく。そしてこの世界のどこかに、せっせとせっせと積もっていく。そしてまたけずられていく。
大きな大きな循環のなかにある
小さな小さな物語。
「経年変化」とは
目に見えない微細な変革でもあり、
数百年をも超えるダイナミックな変革でもある。
僕の愛する古物もまた、
自然が育んだ経年変化の賜物だ。
そして僕は思う。
自分自身という人間もまた、
日々には見えないうちに
しかしダイナミックに、変化し続けているのだろう
と。
自然はおもしろい。
古物はおもしろい。
いのちはおもしろい。