中高年の方のやり直し英語ーどこから始めるべきか、どう進めるべきか 話す力
大人の英語初級者について書いてみます。 レッスンに通ってまで始めるべきかどうか、迷われている方へ。
今はネイティブと練習できるオンラインも各社揃っています、それでも話せなくて苦労されている方はいらっしゃるようなので、基本的なことを書いてみます。
大人と言いましても、今日書いている大人は、中高年。
ちょっと遅いかなーと思われている方もいらっしゃるかもしれません。
私の生徒さんには、若い方は中学生から、上は70代までいらっしゃいます。
自分はどちらに近いかというと、断然、上、の方寄りの年代ですので言えるのですが、今の中高年、昔と比べ、活動する体力、気力が、若いので、まだまだ新しいこと覚えられる方が多いです。
そういったチャレンジがまた、活力や好奇心を生んでサイクルしているみたいなところもありますね。
★まず、ざっくりした目標イメージ、直近できるようにすることを決めましょう。
必要な学習時間を考えてみると、もしかしたら1年くらいでは無理な可能性もあります。 先生に相談してみると良いと思います。
★「日常会話」もいろいろある
「日常会話」にもいろいろあって、それこそ幅広いです。 観光のお手伝いをしたい、もかなり広いので、「地元で
話しかけられたら、道案内と見所くらいは言えたい」でも良いと思います。
ご自分の職場に外国人がいらっしゃることがあれば、そこで会話したい、でもいいですね。その場合、どんな話題が想定されるのか。
動機をクリアーにしたほうが、どんなテキストを選ぶかや、
学ぶモチベーションにもなります。 そこを目指しつつも、慣れていない場合はまずは短い文章から、になります。
書店で会話の本を見て、こういう会話ができるようになりたい、と思ったらそれから始めても良いでしょう。
究極的にはいろいろな話題を話したいということでしょうが、簡単なことなら読めるけど、話せない、という場合には、内容のあるやり取りができるようになるには、やはり2年から3年くらいはかかる覚悟をしたほうが良いでしょう。
その方のこれまでの英語体験や基礎知識によるので、あくまでざっくりですが、3ヶ月でペラペラ、というのは挨拶や簡単な自己紹介がペラペラはあるかもしれませんが、なんでも話せるようになる、というのは、怪しい宣伝文句かと思います。
普通に考えればわかりますが、単語を覚えたり、文章を構成できるようになったりする、スポーツと一緒で、いくつかのスキルを組み立てていく必要があります。
★中学の英語の基礎
できていないようだったら、中学英語のまとめ本(まずは薄い、気が重くならない程度のものでいいので)をさらさらっとみて、忘れているところを勉強してしまうことをおすすめします。
そこで苦労するところがあるようなら、そこは先生についたほうが良いかもしれませんね。
★上達のためのポイント アプリや、ストリーミングを活用する
今の時代、昔はなかった音声、アプリたくさんあります。書籍にももちろん良いものがありますが、YouTubeやストリーミング、Podcastなどどんどん組み合わせて学んでいけると一層上達が早くなります。
耳、口、手(かき取ったり)、目(文字で確認もありますし、画像ならそれを言っている時のネイティブの表情はどうなっているか観察)五感を総動員していくと、「英語の感覚」を掴むのも早くなるでしょう。
特に昭和世代は(私も昭和です)、書籍で学ぶ傾向が強く、また、学生時代に真面目に勉強した方ほど、書籍への信頼が厚い傾向があります。
すると、学生時代のように、書籍で文章を学んで、読んで理解していくことがメインになってしまう。特に興味のあることについて。
勉強してきた方はかなり高度なものも読めてしまったりします。
すると、話す力とのギャップが広すぎて苦しむことになります。
ここ、私が「それも意味があるのですが、こっちの方にいらしてくださいー」と「心の」手を引くところです。
★声を出して練習する、それも短い文章をパッと反射的に言えるようにすること
これはもちろん、若い方で英語慣れしていない方もそうです。
でも中高年で真面目な方、学びたい内容がある方ほど特にそうで、
自分が教える場合、そこで私が遠慮してしまうと失敗になります。
つまり、ご本人のこれを読んでみたい、とかこのくらいのことを話したい、というものをリスペクトしすぎると、いきなりハードル高いところに行くことになって、結果的にご本人のストレスが溜まることになります。
中学英語の基礎を使いつつ、大人として伝えたい内容をシンプルな英語で
言えるようにする、これがまずは目指すところかと。
★口がちゃんと動くか 実際に声を出し、口を動かす
先に書いたように、英語を学ぶ本、オンラインレッスン、アプリたくさんのものがあります。
英語の講師は受験や資格試験の指導以外の部分では「英語ガイド」になっていくことが多いのではないかと思います。
なぜかというと、どんなレッスンに通っても、結局、英語学習、語学の習得は、孤独に、自分一人で声を出して練習したり、ひたすら書き出してみたり、単語を暗記したりする「じぶんでする、じぶんで向き合う」作業が不可欠だからです。
ただ、今は「じぶんの学習」をサポートしてくれる教材やアプリはたくさんあるので、「本当にわからないところ」「どう学んでいいかわからない方」
「違うアプローチをしてしまって、英語のジャングルで迷っている方を道を修正してお連れする」このあたりが教える人にとって重要な役割になってきていますよね。
なので、ここ、難しいところですが、学びたい方を励ましつつ、リスペクトしつつあまり「お客様」と思いすぎて、「そっちに行くと余計に時間がかかってしまう」と思ったら、丁寧に説明する、とか、理屈の前に体感して実感していただける、ように説明すること、を大切にしていきたいと考えています。
「音読」や「リピーティング」というのは一見単純なのですがその効果についてはたくさんの教室や先生が書いていらっしゃいます。
逆にいうと「カタ」(文章の構成や語順のパターン)を身につけず、いきなり、何もないところから話そうとしても「話せない」わけで、その「カタ」
を身につけるために、まずは「音読」や音声を一時停止して「リピーティング」してみるのが私のおすすめする練習です。
subscription サブスクリプション (いわゆるサブスク)
I'll be ready in a few seconds. すぐに準備できます(数秒で)
How did it go ? どうだった?
日本語にはない発音がこれらの中にもあるわけで。
実際に口を動かしてこそ、どこが言えてどこが言えないかわかります。
表現はアプリや英語本にいくらでもあります。
何度も何度も読んでみる。 上手に真似できているか、時々、録音して確認する。
まずは、文法の基礎の力と音声(CDやYouTube、ダウンロードして聴けるテキストの音声)を上手に使って、はじめてみてはいかがでしょうか。
※arcoiris_coachさんの画像を拝借しました。ありがとうございます。