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私がRhymoeインストラクターを目指すわけ

外国語授業支援員(通称GET)として、小学校英語に携わるようになってから2年が経とうとしています。

今回は、私が訪問している小学校の英語授業で見られる児童の様子や習得具合を、現場目線でお伝えするとともに、子どもの英語教育に携わる一員として、今後私がしていきたいことをお話ししたいと思います。

GETは見た!小学校英語の現状

私が授業支援に入っているクラスが高学年ということもあり、英語に苦手意識を持ちはじめている児童をチラホラ見かけます。
そしてその数は、学年が上がるにつれ増えていくように感じます。
残念ながら中には、英語に対して強い拒否感を持ってしまっている児童もいるのが現状です。

英語に苦手意識を持っている児童には、次のような特徴が見られます。

  • 英語の音を聞こえた通りに真似することができない

  • 英語を聞き取れないため話の概要が掴めない

  • 英語フレーズの定着が弱い

実はそれ、年齢が上がるにつれ、普段使っている日本語の影響をより強く受けてしまっているからなんです!

では、日本の子どもが英語を学ぶ時、具体的にどのような日本語の影響を受けているのか見ていきましょう。

外国語学習における9歳の壁

「9歳の壁」という言葉を聞いたことはありますか?

脳が成熟期に入る9歳は、第二言語学習の最適期と困難期の分岐点と言われています。
9歳を過ぎると、常に母語のフィルターを通して外国語を聞いてしまう、外国語の音を母語の音ですり替えてしまうなどの弊害が生じてしまうのです。

以前お話しした通り、英語は日本語とは違うリズムや音を持った言語です。
(詳しく知りたい方はこちらもどうぞ☞)

そしてそれぞれの言語が持つリズムや音は、その言語を聞いたり話したり理解する上で欠かせないものです。

普段日本語で生活している私たちの身体の中には、無意識に日本語のリズムが流れています。
その日本語のリズム感覚のまま、全く違うリズムを持つ英語を聞こう・話そうとするとどうなるのか・・・

つまり、

  • 英語の音を聞こえた通りに真似することができないのは、日本語の音で英語を聞こう、話そうとしているため、日本語にない英語の音が聞き取れなかったり、似ている日本語の音に置き換えてしまうから。

  • 発音を習ってもカタカナ英語から抜け出せないのは、日本語のようにひとつひとつの単語をしっかり言おうとしているため、意味のかたまりをとらえた自然な英語のリズムを伴っていないから。

  • 話の概要が掴めないのは、単語の音ひとつひとつをしっかり聞いて意味理解をする日本語のリズム感覚のまま英語を聞こうとしているため、フレーズのどの部分を聞けば内容の手がかりとなる言葉を聞き取れるのか分かっていないから。

  • 英語フレーズがなかなか定着しないのは、英語の弾むようなリズムが身体に備わっていないため、言葉のかたまりで意味を捉えるという感覚が不足しているから。

そしてこれらが「英語がわからない」の要因を作るきっかけとなり、英語に対する苦手意識に繋がってしまうのです。

だから、英語を学ぶためにはまず、日本語とは違う英語のリズムを感じる身体を作ることが大切です。
幼児期からたくさんの英語のリズムや音に触れて、英語を聞く力・話す力の土台を作っておくことが9歳の壁を乗り越える"鍵"になります。
また、成績など関係なく、純粋に楽しみながら自然に英語を学ぶことができるのも幼児期ならではの特権です。

(ちなみに5歳くらいまでの子どもは直観的に第二言語を習得することが可能だと言われており、5~9歳の子どもは第二言語学習の最適期とも言われています。)

ではこの英語力の土台となる「英語のリズムを感じる身体」はどう作ればよいのでしょう?

私は、幼児期にRhymoeメソッドで英語に触れる時間を作ることを全力でオススメします。

出典元:Rhymoe

Rhymoeの魅力

子どもが言葉を習得する過程でまず身につけるもの、それは話し言葉のリズムやイントネーションなどの特徴です。

私たちも、周りの人が話す日本語をたくさん聞いて、日本語固有の音やリズムを真似っこしながら、徐々に話し言葉としての日本語を習得しました。

この習得の流れは、英語を学ぶ時も同じです。

英語を聞いたり話したりするためにはまず、日本語とは違う英語の音やリズムを感じるモードに身体を切り替えることが大切です。

Rhymoeは、その切り替えには、英語の弾むようなリズムを感じられる音楽に身体の動きを連動させることが有効だと考えます。

ここで重要なのは、音源が「英語本来のリズムを伴ったもの」であること。

実は、日本語のリズム感覚のまま作られた、英語本来のリズムを伴わない音源が、英語教材の中にたくさん紛れ込んでいます。なぜなら、教材を作っている専門家でさえ、言語のリズムの違いをきちんと理解し認識できていない場合があるからです。

合わせて、英語を教える講師も、言語リズムの違いがあることをきちんと理解し体現できる必要があります。講師自身が日本語のリズムを持ったままだと、そのちぐはぐなリズムのまま子どもたちに伝わってしまい、英語の軽やかなリズムとはかけ離れた重たい表現が身についてしまうのです。そして、間違ったリズムで学べば学ぶほど、英語話者に伝わらない英語になってしまうという矛盾がおきるのです。

日本で暮らす私たちが日本語のリズムを備えているのはごく自然なこと。
ただ、英語のリズムは日本語のそれとは異なることを受け入れ、必要に応じて身体のスイッチを切り替えられることが大事なんです。

そうすると、英語を聞き取る「耳」が育ち、英語本来のリズムで話すことができるようになり、話し言葉としての英語の習得に繋がっていくのです。

出典元:Rhymoe

これは、英語諸能力の発達段階を木で表したものです。話し言葉の習得は根っこの部分にあたります。英語本来の音やリズムを伴った話し言葉の土台がある子どもは、適齢期にPhonics(英語の音を文字につなげるための読み書き指導法)を学ぶことで、英語力を伸ばしていけます。

(Phonicsについて詳しく知りたい方はこちらもどうぞ☞)

話し言葉の土台があると、英語らしい発話だけでなく、英語の理解力も自然と備わり、あと伸びする英語力の土台になります。

身体に備わっている日本語のリズムを消したり無くしたりすることではなく、英語がもつリズムも柔軟に受け入れる姿勢こそ、真のコミュニケーションでは必要不可欠になってきます。

Rhymoeが英語のリズムを感じる身体作りを大切にしているのは、そのためなんです。

Rhymoeを伝えたい

ここまでRhymoeの魅力をお伝えしてきましたが、私はRhymoeを知ってすぐにRhymoeインストラクター(伝える側)になりたいと思ったわけではありません。

もし、Yoshimi先生をはじめ、他のRhymoeインストラクターの方が近隣でレッスンをされていたら、私は迷わず我が子とその教室に足を運び、Rhymoeレッスンを受ける側に納まっていたと思います。
仮に「私もRhymoeを学びたい」という気持ちが生まれたとしても、我が子の英語教育に携わる母としての枠を超えることはなかったと思います。

しかし実際はその環境がなかった。

むしろ、「Rhymoeメソッドを体験できる場が静岡にない」という環境こそが、Rhymoeを伝える側になりたい、という夢への大きな原動力になりました。

インストラクターを目指してトレーニングを受けているなんて、1年前の私が聞いたらビックリするでしょう。

今の私は、1年後の自分がどんな子どもたちと一緒に、どんなレッスンを作り上げているのか、考えるだけでワクワクしています♪

最近ずっと心に留めている言葉。

by Paulo Coelho

勉強としての英語が始まってからも、
子どもたちが英語に苦手意識を持つことなく、親しみをもって学び続けてほしい・・・

その土台を作るために、今の自分ができること。

ひとりでも多くの子どもに「Rhymoeを伝えたい」のです。


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