見出し画像

【勝手に解釈】all over the worldとaround the worldの違い


"all over the world" と "around the world"、どちらも日本語では「世界中」という意味ですが、なぜ同じ意味で2つ("in the world"も入れれば3つ)の表現が存在するのでしょうか。
そこにはどのようなニュアンスの違いがあるのでしょうか。

それぞれの単語の持つ意味から考えてみましょう。
Cambridge Dictionaryで、"over"と"around"それぞれの意味を調べてみると、

over: across from one side to the other, especially by going up and then down
around: in a position or direction surrounding, or in a direction going along the edge of or from one part to another とあります。
※どちらの語もたくさんの意味を持つので、近しい意味のみ抽出

ざっくり、overは「点と点」のイメージ。aroundは「全体を囲う」イメージであることが分かります。

▼絵にするとこんな感じ、、、?

左が"over", 右が"around"

上記の内容を踏まえると、"over"は四方八方世界を横断していく感じ、"around"は世界をまるっと囲んでいる感じに思えてきます。

つまり、
●over
- 点と点のイメージ
→"all"という語が入ることにより、「世界全体の細かい地点まで含めた隅々」といった形で、世界とは言ってもより詳細な「至る所で」感が伝わってきます。

一方、
●around
- ぐるっとまるっと囲うイメージ
→世界をひとまとまりで捉え、「ざっくり世界中」、ふんわりとした世界の話をしている感じがしてきます。


例示してみると、

"I want to eat delicious food all over the world."
と言うと、「世界中の各国の名物(美味しいごはん)を隅々までむしゃぶりつくしたい!」っていうニュアンスですが、

"I want to eat delicious food around the world."
となると、「具体的にどことは決まってないしそんなにストイックに食べまくりたいわけじゃないけど、ざっくり世界の美味しいごはん食べられたらいいな!」ぐらいで伝わってくるのではないでしょうか。

ちなみに英語史的には、今回の意味においては、overの方が使われ始めるのは早く、その200年後ほどにaroundが使われ始めたそうです。
※Online Etymology Dictionaryより参照

以上、今回は「世界中」を表す2つの表現についてでした。
ニュアンスが分かると、使い分けもできるので是非意識しながら使ってみてください!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?