見出し画像

オーストラリアでマーケター

30代女子。データアナリストからマーケターへ転身。人生迷子になり、途中犬のグルーマーになることも考えシドニーでグルーミングの学校にも通った。

これまで3カ国で働き(🇯🇵・🇨🇳・🇦🇺)、オーストラリアでは3社目、就労ビザ取得にも苦労し、人生迷子になって犬グルーミングの学校にも通ったことがあるけど、今は理想の会社でウェブ担当のMと申します。

シドニー滞在歴

4年目

英語力は?

渡豪前:10歳までアメリカで過ごしたため、そこそこ。でも、富山弁や名古屋弁に浸かり過ぎたためか、やっぱり英語ネイティブとはなんかちょっと違う。特に咄嗟の欧米なリアクションなど。

現在:渡航時から2年程一緒に働いていたオージーの同僚によると、最初の2年で結構伸びたみたい。英語力が自然と伸びた秘訣はこんなところだろうか:

・日々英語で仕事(ネイティブが使う言い回しを盗む)

・家も英語環境(日本人以外のフラットメイトと住むことで、英語だけでなく色んな文化に触れる)

・英語でコミュニケーションを取る彼氏(オージーでなくても、とりあえず英語で話すことが大事)

・ほぼ毎日英語字幕付きでNetflix(出不精で見過ぎかも)

ビザはどうしてる?


1年目:ワーホリビザ

2年〜4年目:就労ビザ (Marketing Specialistとして、Subclass 482 Temporary Skill Shortage visa)

4年目以降:パートナービザ申請中

ちなみにMarketing Specialistとしての482ビザは、2年後に更新ができ、最長4年まで伸ばせる。ただ、そのあとそのまま永住権への道はないという悲しい事実。2・3年前までは永住権に申請できる職種だったらしい。Marketing Specialistとして190ビザで永住権にチャレンジも考えたものの、コロナの影響で申請できる職種がナースなどに限定されていて、タイミング的にも私はパートナービザを申請することに。


シドニーに来る前の仕事は?


BtoB製造業の会社に総合職で新卒入社。石の上にも3年ということで、とりあえず3年と思っていたら、いつの間にか6年間も勤務。

大学時代からマーケティングゼミに入りマーケティングに携わりたかったものの、日本の会社の「総合職」は、未だに定年まで働くことを前提に、何かの分野のスペシャリストではなく、会社のスペシャリストになるべく育てられる。そのため、部署が選べず、6年間色んな部署を渡り歩く。入社後すぐは、地方の工場で海外姉妹会社の窓口になる貿易関係の業務から始まる。

1年後、東京異動でデータ分析を1年担当。その後、サステイナビリティー(持続可能性)関係の新しい部署の立ち上げメンバーに加わるものの半年ほどで、またデータ分析担当として次は上海へ異動。

上司にはデータ分析の能力が買われたと言われたものの、実際はアンオフィシャルの飲み会で決まったものだと思っている。飲みにいくのが好きで、よく会社の楽しいおじさんたちと定期的に東京の飲み屋を巡っていて、中国駐在から一時帰国しているお偉いさんともご一緒することがあり、その席で酔っ払いの勢いで高校時代に学んだ中国語を披露。もっと戦略的に、欧米諸国のお偉いさんに英語をお披露目すれば良かったと後悔しつつ、まあせっかくの機会だし、まだ若いし、最悪辞めればいいし、と気軽に中国へ。

上海で1年半ほど中国全体の事業企画に携わる。中国全土のお偉いさんが集まる会議やお食事会も手配・参加していたので、またここで飲み会社内リクルート。

今度こそ英語力が買われて、次は広州のマーケティング部署へ異動。しかし、念願のマーケティングだったものの、現地の営業と一緒にお客さんの工場に周り、新商品を紹介したり、お客さんの要望を聞いたり、営業っぽい仕事が多く、しかも全然英語は活用できずほぼ中国語だったため、当時の私はあまり楽しめず。

ただ、今となって感謝したいのは、当時の上司が、私が早く中国語を吸収できるように、と周りの英語や日本語ができる中国人スタッフにも「後藤には中国語のみでコミュニケーションを取れ」と指示をしてくれ、否応なく中国語の環境にしてくれたこと。笑 上海時代は日本語がペラペラの中国人スタッフに甘えていたため、広州勤務で一気に中国語が伸びた気がする。当時、頭では良い機会だと分かっていても、「本当は英語が使いたいのに〜」という感情との葛藤も。

個人的に忘れられないエピソードとしては、マンダリン(北京語)が日常会話程度の私 vs 広東語しか話せないお客さん。一緒にいった営業担当が北京語と広東語両方話せるため、通訳してもらうものの、私の北京語が及ばず、日本語の漢字で伝わらないものかと筆談でどうにかコミュニケーション。

そんな具合で、強くなった気がする、中国駐在2年半。

でも中国語はもっと勉強できたかもなー。その点はちょっと後悔。なんたって、オーストラリアはめちゃめちゃ中国人が多く、シドニー市場向けのマーケティングでも中国語を必要とされることもザラ。そこで、外注せずに、自分で中国語も英語も日本語もできたらどんなに楽か、とたまに思う。プライベートでも、中華料理にいくと中国語が使えると色々便利だろうなーと。今の私の中国語は、簡単なことは話せても全然聞き取れないため、飲茶のカートのおばちゃんが頼んでないものをテーブルにのせようとすると、頼んでない!と戦えるレベル。笑

シドニーで働くきっかけは?

中国駐在で色々考えさせられ、住む場所は会社に合わせるのではなく自分で決めたいと決意し、以下条件で移住先を検討。

・英語が通じる(日本語ですらままならないのに、第四言語はきついと思い)

・都会と自然が融合されている(大都会とド田舎を経験し、その真ん中がいいなーと)

・公共交通機関が整っている(車は買いたくない)

・ワーホリビザがある国(大学院やMBA進学だと努力もお金も必要なため、確固たる決意が必要。勉学は自己投資になるとはわかっていたけれど、MBAは1000万円はゆうに超えると聞き、自分が見出せるROIに自信がなかったため諦める。笑 また、海外駐在で夜中まで働く生活には疲れていたため、バリバリ稼ぐキャリアウーマンというより、収入はある程度でよくて、それよりも、好きな仕事をして生活を楽しむことが念頭にあったため、好きな仕事を探すことに重きを置いた。)

候補都市を以下に絞る。

ベルリン(ドイツ):ITのベンチャー企業も多く、多国籍で、文化に溢れる街。ベンチャー企業の門をいくつか叩くも、お祈りメールばかり。まあ、寒くて暗い冬も長そうだし、いいや、と断念。

デュッセルドルフ(ドイツ):日系企業が多いため、日本語と英語で仕事が探せないか色々見てみた。そんな中、ドイツの現地IT企業、Trivago(トリバゴ)の日本市場担当の求人を見つけ、2次か3次面接まで行くも、叶わず。Trivagoはどうやら、全世界の市場をHQのデュッセルドルフから一元でみているらしく、ドイツで仕事を見つけたい日本人におすすめ。確か数年前に本社を大きくして、社内でボルダリングができるスペースもあったりと、かっこいいオフィス。羨ましい。トリバゴで働いている日本人をLinkedInで見つけて、メッセージを送ってみたら、丁寧に返事をくれてすごくいい人だった。

バンクーバー(カナダ):学生時代にカナダのビクトリアに春から夏まで5ヶ月滞在して快適だったこともあり、一瞬検討したものの、カナダで冬を過ごした友人が「冬はとにかく寒い」と言っていた事を思い出し、断念。

トロント(カナダ):同上。でももしオーストラリアで永住権が取れない場合は、移民に優しいカナダで永住権に申請をしてみて、トロントで仕事を探してみようかなとは、今も軽く考えている。

メルボルン(オーストラリア):「世界一住みやすい都市xx年連続No.1」「食」「コーヒー」「アート」などなどいろんなキーワードに魅了され、当初は第一候補で、実際に会社を休んで一週間暮らすように旅をしてみた。しかし、オーストラリアの冬にいったということもあるが、「メルボルンは一日に四季がある」と言われている通り、一日の中で雨が降ったり、風が吹いたり、とにかく天気が激しく、風邪を引いて帰国。やはり天気は私にとって大事であることを再確認。

シドニー(オーストラリア):決め手は、天気がいい・ビーチがたくさんある・渡航前に就職先が決まった、の3点。就職先は、周りの友人に「ドイツかオーストラリアで仕事探しをしている」と話していたら、「シドニーにある日系のマーケティングの会社知ってるよ!」と、ディレクターに紹介してくれた友人M。ずっとやりたかったマーケティング。しかも、日本ブランドをオーストラリアに広めるという、海外にいる日本人ならきっと誰しも「日本と海外の架け橋になりたい」と思ったことがある夢も実現できる仕事。スカイプ面接をしてもらい、トントン拍子で雇用契約書にサイン!なお、意外と心配症なので、契約書にサインしてから、6年務めた会社に辞表を。

結果、シドニーで大満足!できれば永住したい。なんたって、

冬でも天気がいい日が多く、半袖でいけちゃう日もあるくらい。(地元の北陸では考えられない。)

多国籍で、シドニーでは完全アジア顔の私でも「シドニー出身?」って普通に聞かれる環境も好き。多国籍料理が楽しめるのも醍醐味。

ブッシュウォークやコスタルウォークのコースが星の数ほどある。キャンピングも楽しい。最近中古でバンを購入してキャンピングバンへと改造中。また、長めのコースをサラっと楽しめるように、マウンテンバイクも購入。

ワークライフバランスがいい感じ。

シドニーではどんな仕事を?


1社目も2社目もマーケティングエージェンシー。そして今の3社目では、自社のウェブサイト担当。

1社目では、日本企業や行政が、オーストラリア市場で市場拡大・市場参入する際のサポートを。

業務内容は、ソーシャルメディアの運用、メディアバイイング、PR、イベントマネジメント、POP制作、ウェブサイト制作のプロジェクトマネジメントなどなど多岐にわたる。

クライアントは、日本へのインバウンド事業など観光業が会社としては多め。私自身は観光系のプロジェクトに時折携わりながらも、オーストラリアに展開している日本の飲食店や日本の製品などライフスタイル関係を主に担当。日本を誇るブランドのマーケティングにも携われるため、いい経歴が積め、個人的にも興味のある商品も取り扱える時は特に楽しく働けた。あと、前職が大企業で各業務が分担されていたのに対し、小さい会社ではオールラウンドでぜーんぶ自分で回すため、色々と生活にも役立つマネジメント力や交渉力が身についた気がする。

ただ、エージェンシーで働くということは扱うクライアントが多く、個人的には小さい会社ほど応援したくなるけど、会社的には予算の大きい会社も大事で、限りある時間とエナジーをどう有効に使うか色々とジレンマも。また、時には全く興味のないプロジェクトを担当することもあり、意外とこれが私的にはキツかった。あと、せっかく多国籍のシドニーで働くなら、多国籍な仲間とも働いてみたいという想いもジワジワ。

2社目では、外資系企業の日本市場でのマーケティングを支援。籍はエージェンシーだけど、100%一社のクライアントに従事するポジション。オフィスは、外資系IT企業らしく、緑がたくさんで、飲み物も全部無料。大好きなT2のお茶もあって、嬉しい限り。メンバーも多国籍で、スウェーデン人・ニュージーランド人・中国人・インドネシア人・ギリシャ系オージーなどなど。そして仕事の仕方は、私がこれまで経験した日系の仕事とはかけ離れた、完全フリースタイル(笑)。働き始めた週に、お昼休みからオフィスに戻ってきたら、既に上司は帰宅していて、「君も帰っていいよ」という伝言があり、脱帽。とりあえずやる事やっていればOKで時間的制約がないため、病院やら買い出しやら洗濯物やら、今まで休日に回していた家事や用事も仕事の合間に済ますことができて、オージーライフスタイルをエンジョイ。

しかし、業務内容が約束されていたよりかなりジュニアポジションで、全然やりがいを感じられずにいた。エージェンシー側とクライアント側で、私のポジションの見解がかなりズレているだけでなく、日々の業務でも、彼らのコミュニケーションがかなり不透明で、モヤモヤ。

ちょうどそんな時期にパートナーと話し合い、パートナービザを申請することに。就労ビザだとサポートしてくれている会社の下でしか働けなかったけど、パートナービザだと、色んな条件からのしがらみから解放される。そのパートナービザ申請を機に、とりあえず辞めて、フリーランスでのマーケティング活動をしてみるか、他でフルタイムの仕事を探すか、ゆっくり考えることに。その選択を後押ししてくれる彼に感謝。ちなみに、辞めた時期が12月だっため、とりあえず年始まではゆっくりしよう、と3週間ほどクイーンズランド州でバンライフを楽しむ。(コロナの影響がギリギリない時期)

その後、フリーランスでの活動を少ししつつも、憧れの会社から、私の経験やスキルにぴったりの役職の求人が出てきるのを見つけて、即アプライし、無事に入社。3社目は、最近話題のオーストララリアの優良テック系企業(デロイトのTechnology Fast 500 Asia Pacific 2020にランキング入りした企業)。

仕事探しは?


求人情報は、LinkedInで閲覧。また、自分の経歴を掲載することで、リクルーターから何度か声がかかることも。

アプライする際には、履歴書とカバーレターは必須。

履歴書は基本的な部分は使いまわせるけど、やはりこちらもアプライする企業やポジションによって少し表現を変える必要あり。

カバーレターについては、各企業や職務内容に合わせてしっかり変えて、いかに自分の経験とスキルが活かせるかのロジックと、なんでそのチームに入りたいかの熱意を両方伝えることが大事。

時間はかかるし、考えるのも大変なので、私は初めは似たようなカバーレターを使い回していたが、それでは全然うまくいかず、カバーレターにしっかりと時間と想いをかけると、日本語は関係ないマーケティング職にもとりあえず一次面接まで進めるように。当たり前な話ではありますが、私はできていなかったので、改めて。(笑)

シドニーは、アジアパシフィック地域の本社を置く企業が多く、意外と日本市場の求人がちらほら出てくる。少なくもないけど多くもないため、チャンスを逃さないようにLinkedInでアラートをかけることもおすすめ。

ちなみに私は2社目も3社目も、LinkedInで「日本語」「マーケティング」の求人アラートが出てきて、見つけたもの。

2社目に関しては、たまたま知り合いが働いている会社だっため、彼にお願いして上司に紹介をしてもらい、トントン拍子に決まった。コネクションも大事だな、と改めて思う。

フリーランスの仕事も、まだこれからですが、やはりコネクションで声をかけてもらえている。

3社目に関しては、コネクションはなかったものの、オーストラリアにきてから結構たくさん面接を経験し、面接慣れしてきたのと、それでもしっかり結構時間をかけて基本的な質問への回答のカンペを作って、一人で声に出して練習をした甲斐があった気がする(笑)あと、ウェブサイトの管理・運営のポジションということもあり、このウェブサイトのウケもよくて、ブログを始めてよかったなあ、と。

これらの経験を基に、他に海外で働く・働きたい日本人のために、私が実際に3社目で使用した英語レジュメとカバーレターの実例や、CVとカバーレターの書き方のポイント、面接に向けての準備ポイント、給料交渉についてなどなど、まとめました。結構貴重な内容なので、有料にしていますが、2021年5月中は半額の$15(AUD)となるべくお手頃価格に設定しましたので、ぜひこちらを見てみてください。

英語CVとカバーレターの実例

・オーストラリア現地の優良企業への転職時

・マーケティング職 → ウェブ担当への転職時

就活時のおさらいポイント付き

・英語CVとカバーレターの書き方のポイント

・面接準備のポイント

・仕事探しについて

・給料交渉について

番外編(人生迷子編)


「もういやだー」「人間より犬がいいー」と思う時期もあり、友人からシドニーはグルーマーの時給がかなりよく(うまくいけば時給$30とか)、就労ビザがでるパターンもあると聞き、グルーマーへの転身も本気で考え、仕事をしながら、週一でグルーミングの学校に通ってみる。周りの生徒さんはみんな週3・4とかで通っていて、私より後に始めた人がどんどん卒業していくため、学校の先生には「まだいたの?笑」と、からかわれながらも地道に楽しむ。笑

人にも恵まれ、わんちゃんも可愛く、楽しんだものの、腰痛が辛く体力仕事は長続きしないかも、と思い、PC一つでできることの多いマーケティング職をキープ。

オーストラリアでは日本人グルーマーが重宝されるらしく、日本でしばらくトリマーを経験してから、オーストラリアでワーホリビザでスタートし、就労ビザを目指すパターンもありだったなー、もう少し(いやもっと?)若ければ、と時折思う。

今後の展望


今の会社で新しいスキルを身につけながら、安定を楽しむこと。

あと、子供もペットもいなくて、自分時間がたくさんあるので、パラレルキャリアを模索中。

一つは、上記でも触れた海外キャリアコンサル的なことをやってみようかと。

もう一つは、スモールビジネス向けのフリーランスマーケターにも挑戦してみたい。マーケティング活動の中でも、個人的には一番影響力があって、コスパが良いと思っている、PRのサービスに注力をしてみたいと思っている。

オーストラリアのスモールビジネス向けマーケティング施策

グルーミングは、友達の犬のトリミングやバリカンを楽しむ程度にたまーにやっていきたい。ドッグシッターもやってみたいところ。ご要望あればぜひご連絡ください。笑 


ブログは、広告収入が入るか全く予想がつかないため、とりあえず楽しみ程度にコツコツやっていきたい。インタビュー記事では、友人のキャリア記事を書かせてもらうことで、何年も知っていた友達の意外な一面も知ることができたり、みんなの「今後の展望」部分で私自身刺激をもらえたり、ブログを始めた当初には予期していなかったこともたくさん得られていて、今後も続けていくのが楽しみ。あと、ブログのために作ったインスタアカウントを通じて、新しい友人の輪も広がり、収入はないけど(笑)、結構楽しんでいる。


プライベート的には、高校生のときは「20代で結婚・出産が幸せに繋がる」概念を持っていたけれど、「結婚してないけど、20年一緒に暮らして子供もいる」みたいな幸せそうにしているカップルも海外では珍しくなく、海外の多様なカップルのスタイルをみて、結婚という概念に拘りはなくなった。Dating編にて、色々過去の遍歴も合わせて書いているので合わせてぜひ。


そんな感じ。

いいなと思ったら応援しよう!