2018年までの6月は日本で過ごしていた。
その後は帰国が出来ていないが、毎年知人の別荘に招待を頂いている。
今年も夏には帰国しなかったため、寄せさせて頂いた。
その別荘は森の奥に佇んでいる。
田舎の砂利道は、通過する人も車もいない。
何処からか羊の鳴き声が響いてくる。餌付けの時刻であろうか。
私は、花よりも団子の無骨な人間ではあるが、花も団子もファインダーに納めて置きたかった。
振舞って頂いたルバーブパイも美味であったため、ルバーブを何本か売ってくれないかと打診したら、「売る」などという冗談は休み休みにして、と、ビニール袋一杯に入れて持たせてくれた。
袋のロゴを見てみたら「国営酒店」、とある。
数年前に職を離れたこの夫婦は、地平線に沈みゆく太陽を肴にして、赤ワインのグラスを毎日傾けている。
私は、退職したあとは、海の見える丘に住むことを希望していたが、静寂に包まれた森の中も悪くはない、と思える夏至の頃であった。
以前この森で、英語ナレーション入りの4K動画を撮ったことを思い出しましたので、ご興味のある方はチラッと覗いて下さったら嬉しいです。
ご訪問有難う御座いました。