『観察力を磨く名画読解』を読んで
最近はめっきり行ってないが、美術館の絵画や写真展など観に行ってきた中で、その画を観察することので見えてくる、新しい発見、そして別の視点からの気付きなど、その小さなことからでも伝わる重要性などを教えてくれる本である。
名画の観察などは自分なりに目を凝らしてじっと見つめるのだけど、この本から学ぶ観察という観点でちゃんと見たことがなかったかもしれない。
要は今まで観察というよりは、気に入った画だけに引き込まれ、「眺める」ということだけだったように思う。
絵も写真でもそうだが、観察することへの重要性を深く、事細かにこの本は教えてくれる。名画を分析することによって、自分の普段の日常にも気づきや学びが深まり、活かしていこうということだ。
・この人物はどんな色の服を着ているのか。
・どんな体制で視線の先はどこなのか。
・時間帯は?
・場所は?
何がこの画から見えるか書き出してリスト化してみる。そうすることで新しい発見がある。
僕も電車や街を歩いている時、観察することを意識的にすることにしている。そうすることで、その人物の背景やどういう状況なのか見えてくる。
僕自身、SNSを頻繁に発信するわけではないが、チェックはする。その中で僕自身の主観が真実を歪めてしまうこともある。たしかにそうだなと思う。とめどなく溢れてくる情報を自分の主観だけで、発信すると、本当の真実が、僕の主観でねじ曲がりあらぬ方向に行ってしまい、別の事柄が、「真実」として受け入れられてしまう可能性もあるのだ。
また観察というのは自分のみたいものを見て、見たくないものを自然に無意識のうちにシャットダウンしている。つまり、自分の生きてきた人生の中で形成された人格、性格、趣味趣向が、自分の好みのものだけの情報だけを取り入れているのだ。
生まれ、価値観、文化、教育、体の状態、今の心境、周囲の知人、両親、などありとあらゆるものが僕の自身何層も重なったフィルターになり、僕は取り入れたい情報を精査し取り込んでいる。最近のAI技術の発展によって、ツイッター、FB、インスタグラム、広告など、僕が今まで過去に調べたアクセスした内容をもとに、いろいろと情報をピックアップして、僕のスマートフォンに流れてくる。
フィルターを一度取り除き、情報を見極めることの重要性をこの本は教えてくれる。発信する前に、本当にこの情報はあっているのか、なんの根拠があってこれを真実と述べているのか。このソースはどこからきたのか、自分のフィルターを通してみる真実と、相手のフィルターを通してみる真実とでは、ちがっているかもしれない。
なのでできるだけ、たくさんの情報を集めて、色んな角度視点からその情報を観察することが重要だ。そのことで、自分が間違っていると思えるかもしれない
小さい頃から「人を見かけだけで判断してはダメだ」とよく言われてましたが、それでもしていないとは言えない自分がいる。それだけ視覚から入ってくる情報だけで人間は判断してしまう。
僕もたくさんそのことで判断してきたし、されてきたと思う。このフィルターを取っ払うのができそうで相当難しい。歳を重ねていく度、経験を積んでいく度に難しくなってくる。
僕はアメリカに3年ほど住んでいたという経験も大きい。異文化に触れたことで、外の国から日本を客観的に見れたことで、自分たちの国がどれだけ素晴らしい国で、素敵な文化を持っているのか、それでもここはアメリカの方が好きな文化だなとか、より深く比べてみることができた。つまり一方的にアメリカは嫌いだ、日本は嫌いだとではなく、客観的に観ることで、良いところなどが見えてくるのだ。
コロナでの、誤った情報からくる、いじめや、誹謗中傷も見極めて発信するならしてほしいし、間違った情報で相手を苦しめるのだ。
ということで、引き続きアウトプットを続けていこう。
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