見出し画像

まだYoutubeチャンネルで疲弊してるの?成功事例から学ぶ、企業チャンネル成功に導く鍵を解説!

企業向けにYouTubeチャンネルをコンテンツマーケティングの観点から立上げ&運用支援をしている まつうら えいが(@eiga_lee)です。

タイトルは某上野のWEB会社さんが投稿されているオウンドメディア事例記事を読んで、そっくりそのままYoutubeチャンネルにあてはめて書いてみようと思い、パクらせていただきました。

本家LIGさんの素敵な記事はこちら

企業がYoutubeチャンネルをぞくぞく開設するようになり群雄闊歩の2020年ですが、明暗がはっきり分かれてきています。

それは企業が悪いのでもなく、コンテンツが悪いわけでもなく、演者が悪いわけでもなく、明確な戦略を持って取組んでいるかどうかが明暗を分けていると感じています。

つまり、いま成功していなくても、戦略からやり直せば今後成功できるということ。いくらでも立て直しができるのがコンテンツマーケティングの良いところだと思います。

1万2千文字と長いのですが、魂込めて書きましたので、ぜひ最後まで読んで参考にしていただきたいです。

成功している企業チャンネルはなぜ成功しているのか分析解説していきますので、自社Youtubeチャンネルの改善に役立てて成功への鍵を見つけていただけたらさいわいです。

企業がYoutubeチャンネルをやるワケ

画像1

企業がYoutubeチャンネルに参入してきているのはなぜでしょうか?

自社サイトやランディングページ、オウンドメディアにSNSアカウントなどWEB上にはコンテンツを展開する手法はいっぱいあります。
また、リスティングやディスプレイ広告、SNS広告にタイアップ記事広告などリーチするための広告メニューもたくさんあります。

わざわざYoutubeをやらなくても良いんじゃないかと思えるほど、様々な手法がありますよね。

流行りだからやるんでしょうか?

Youtuberの様にアドセンス報酬で収益をあげるため?
集客のため?
認知・広報のため?
ブランディングとして?
採用目的として?

色々な目的がある中で、皆さんうすうす気付いていると思いますが、Youtubeで獲得できる影響力や存在感が他のメディアに比べて格段に高いということです。

つまり、

顧客や関係者に影響力を持つことで、ビジネスがしやすくなるから

そしてこの影響力というのは、高額商品やLTVの高い商品と非常に相性が良いです。なぜかというのは各事例紹介にて説明していきます。

話が逸れてしまいましたが、Youtubeチャンネルにより、劇的に変化した(であろう)企業を3社分析していきます。

驚異的な問合せ数を獲得している注文住宅設計事務所

一つ目は愛知県を中心に営業している「ホームランディック一級建築士事務所」です。

会社ホームページには「女性建築士とつくる、暮らしをデザインする家づくり」をコンセプトに注文住宅を土地取得から戸建て建築まで、トータルで住まい作りをサポートする会社さんです。

ホームページの写真を見るだけで、こだわりと顧客に寄り添ってサポートしてくれる姿勢が伝わってくる、素敵な会社さんですよね。

このチャンネルは、この記事を書いている12月7日現在で9930人が登録されているチャンネルです。

あれ?
登録者少なくない?と思われるかも知れませんが、リンク先の動画一覧を見ていただきたいのです。
6か月前に投稿された一番最初の動画が29万再生されているんです。

投稿されている動画も18本とかなり小規模なチャンネルなので、運用半年で1万人近くの登録者がいること自体凄いです。そして各動画が数万回~30万回と再生されていて、チャンネル運用者ならこの凄さが分かっていただけるかと。

このホームランディックさんがすごいポイント

開始半年と17本の動画で1万人近くの登録者を獲得し、
累計145万回再生されている

累計145万回再生されているチャンネルはYoutubeチャンネルとしては小さなチャンネルですが「家を建てたい人」が1万人近くも登録してくれていると考えると、相当なポテンシャルを秘めています。

画像2

上記のコメントのように家を建てたい人は様々なサイトや動画、住宅展示場を見て比較検討しハウスメーカーを決めます。そんな見込み客へリーチしているこのチャンネルは、おそらくこのチャンネル経由で受注成約した数は数十件になるでしょう。

公表はしていませんが、相当数成約されていると思われます。
注文住宅なので、一軒あたりの単価は2000万~5000万と高額です。

注文住宅の受注がどれだけ難しいかは分かりませんが、Youtubeチャンネルで認知してもらい、動画を通してどんなこだわりや、姿勢でやられているのか、どんな人たちが担当してくれるのかを知った上で問合せをしてくるので、「ぜひお願いしたい」というポジティブな関係性からスタートします。

例えば、建売分譲住宅などは営業マンから何度も「これ買いませんか?」「こっちに良い物件出たのでどうでしょうか?」と売り込みがあり、疲れてしまった事がある方も多いんじゃないでしょうか?

それと比べて、顧客自らここにお願いしたいというアクションは、顧客にとってもよい購買体験になるはずです。売付けられるではなく、自ら買いたいと思う体験ってワクワクするじゃないですか。

ではなぜこのチャンネルが、これだけのフォロワーと再生数を獲得出来たのかを解説します。

1)Youtubeのトレンドに乗せた
2)シンプルにこだわりある住宅が素敵
3)スタッフによる撮影と解説
4)スタッフの人柄が良く伝わる


1)Youtubeのトレンドに乗せた

画像5

Youtubeにはトレンドがあります。
良く例えで使われるのが、「メントスコーラ」であったり、「大食いしてみた」などの企画。
人気のあるトレンド企画をおさえることはYoutubeにおいて非常に重要です。
細かいアルゴリズムの話は別の記事で解説しますが、トレンド企画をやることで似たような動画の関連動画へインプレッション(露出)が増え動画を見てもらいやすくなるためです。

ホームランディックさんが取り入れたのが
「ルームツアー」というキーワードです

「ルームツアー」は海外セレブがやり始めた「自宅公開企画」なんですが、日本でも芸能人や人気のYoutuberがやることで非常に人気のあるジャンルになりました。

そこで、タイトルに「ルームツアー」というキーワードを入れ、新築したばかりのお家を紹介解説していく動画を投稿しています。

すでに人気のジャンルを投稿することで初期段階から大量に再生させることに成功しています。

また、サムネイルも非常に良く出来ています。
他のルームツアー動画では、文字通り部屋の中を紹介する動画がほとんどの中、戸建て外観をサムネイルの写真にすることで、サムネイルが並んだ時に、他とは違う動画だということが分かりやすく伝わる作りをしています。

画像3

他の動画は上の検索結果みたいに室内ばかりですよね。

2)シンプルにこだわりある住宅が素敵

2つ目はシンプルに紹介しているお家が素敵なんですよね。

画像4

とにかく素敵なお家ばかりで、自分もこんな家を建てたい欲を否が応でも掻き立てられるし、ホームランディックさんに頼めば実現できる、この手の届く感じが良いですよね。

この手が届く感じはとても大事な要素になります。

個人的にはガレージハウスに住みたいです。
とても欲しくなります。

各お家のテーマがはっきりしているので、どうしてこのテーマで家を建てたのか、このテーマに似合うデザイン、間取り、こだわりなどが垣間見える内容が本当に素敵です。

3)スタッフによる撮影と解説

画像6

動画の撮影や解説もスタッフの方がやられていて、手作り感が心地よいです。
この手作り感というのは、とても大切で、これがプロの映像会社が作った動画であればここまで伸びなかったと思います。

なぜなら、この手作り感が身近さを与えるからなんです。

例えば、テレビの特集で素敵なお家が紹介されていたとします。
視聴しながら素敵だなーっと感じても、そこの設計事務所に注文しようとはあまり思いません。また、雑誌などで特集されていても、参考にこそしても問合わせようとはあまり思わないものです。
どこか遠くのすごい人たちなんだろうなと身構えてしまう感覚分かりますかね?

それと比べると、手作り感のあるYoutube動画は親近感を与え、身近な感覚を持つので、はじめてお会いしても、初めましてな感じがしないという不思議な感覚に陥ります。

これらの動画は非常にていねいに解説をされていて、こだわりポイントや、自分たちならではを解説しながら紹介していくので、文字通り部屋案内を一緒にしてもらっているような感覚になります。

4)スタッフの人柄が良く伝わる

画像7

動画の特性により最も強力なパワーです。
前の項目でも伝えましたが、スタッフ自ら解説するということは、自分たちがお願いした時に担当してくれるスタッフの皆さんだということです。

注文住宅は完成するまでに非常に長い期間が必要になります。
完成までの間、何度も何度も打合せを重ねます。

この一生に一度の買い物であり、毎日暮らす住宅を一緒に作り上げてくれる相手との相性は重要な決定ポイントになると思っています。

自分たちの要望を汲み取って設計してくれる、対応していて気持ちが良いなど、発注前に確認しずらいポイントを感じてもらうことが出来るのは動画ならではでないでしょうか?

比較サイトや広告ではまず感じ取ることができないポイントが事前に伝える事ができるの凄くないですか?

顧客はある程度、こちらのことを理解して問合せをしてくるので、成約率も高いし、お互いストレスなく対応が出来るのでスタートからとても良い関係が構築できていますよね。

5)まとめ

こういう設計事務所さんのチャンネルは他にもたくさんありますが、事例紹介として動画を発信するだけにとどまっているケースが往々にあります。

例えば、
「Y様宅 施工事例」「施工サンプル」「完成イメージ」etc
といった、事例紹介は強力なPRポイントですが、どこのだれが、どんな想いで設計したのか、施主はどんな生活をしているのか?分からず、自分たちの実績やスキルを一方的に発信しているだけで、共感ポイントが感じられないですよね。

それに比べて、このホームランディックさんは非常に戦略的なチャンネル運用をされています。
こだわりある注文住宅を建てたい人に向けて、多くの人に見てもらいやすいようにトレンドを掴み、自分たちならばどんな家が設計できるのかどんな人たちがやっているのかをていねいに紹介しています。

ただ、事例紹介をしているわけでなく、細かい戦略を持って作られたチャンネルであることが良く分かります。
そして成果に結びついているだろうことは容易に想像できますよね。

わずか5ヶ月でチャンネル登録17万人を実現し、新たな収益モデルを確立した助産院

三つ目は沖縄で助産院を運営されている「助産師HISAKOの子育て学校」

なぜこの助産院が凄いのかは、この助産師であるHISAKOさん自身にあります。
HISAKOさんは一部では名の知れた方で、性教育や講演をしながら夫と助産院を経営している助産師さんです。

っと、書いてもHISAKOさんの凄さが伝わらないですよね。

なにが凄いってHISAKOさん自身が12人の出産経験があるということ。
いわゆる大家族母さんなんですが、それだけの経験を持っている上に助産師として現場にも立たれているということ。

妊婦が抱える不安を
乳幼児を育てる母の不安を
誰よりも知っていて
誰よりも寄り添い
不安を解消できる助産師である

で、YoutubeではこのHISAKOさんが様々な悩みに対して相談に応えるというのがチャンネルのベースにあります。

この妊娠にまつわる悩みというのは、妊婦の数だけあると思っていて、その課題にひとつひとつていねいに導いているのがすごいですね。
どういった収益モデルなのか解説します。


1)不安解消は最高のコンテンツ
2)12人出産した助産師はただひとり
3)豪快で安心感を与えるキャラクター
4)影響力がもたらす販売力
5)まとめ

1)不安解消は最高のコンテンツ

画像8

不安というのは、生活おいてとても重要なポイントを占めます。
人はポジティブなことを伸ばすよりも、ネガティブなことを解消したいという欲求の方が強いんですね。

例えば、僕が独立してカフェをオープンするとしましょう。
念願だったカフェです。
どんな立地で、どんな内装で、どんな食器でどんな音楽で空間を演出するのか。

考えるのがとても楽しいです。
カフェ本を買ってきて参考にしたり、雑誌「商店建築」を買ってきてどんなテーマにしようかと考えていると、ふと不安が支配するタイミングがきます。

そもそもカフェって儲かるのか?
退職金と貯金と借金を使って開業しても、借金は返せるのか?

急に不安になります。

そうすると、ポジティブに考えていた「どんな立地にしようか」が、「どんな立地なら失敗しないか」「どれくらい初期費用を抑えたら失敗しないか」

いかに失敗しないかで頭がいっぱいになり、不安を解消するための方法を探しはじめます。

と、少し極端な例を上げましたが、不安を解消したいというのは、とても自然な行動原理であり、ネガティブなようで、前へ進むためのポジティブな思考回路なんですね。

皆さんもご存知の通り、出産&子育ては大変です。
誰もが未経験で、はじめての出産&子育ては不安になって当然です。

また、この妊娠にまつわる話を話題にすることがはばかれる雰囲気が社会には存在します。とてもセンシティブな話題なので、あえて触れてたくない。

そうなると、妊婦は相談できる先が少なくなり、不安を自分で抱えてしまう事になります。

その不安を解消したり和らげられるコンテンツを提供できるというのは、非常に価値が高い動画になります。

2)12人出産した助産師はただひとり

12人も出産経験のある方は世の中でも相当珍しいと思いますが、さらに助産師であるHISAKOさんは唯一無二の存在ではないでしょうか?これだけの専門職の方ならば、信頼性も抜群です。

経験豊富な「大先輩」×専門職「助産師」

このふたつのかけ合わせは、本当に最強じゃないかと思います。

3)豪快で安心感を与えるキャラクター

画像9

動画をいくつか見てもらいたいのですが、HISAKOさん自身が講演慣れもしていて、話がとてもお上手です。
演者のキャラクターというのは、重要なファクターです。
演者に共感できるか、信頼を寄せられるかで大きく結果が変わってくるからです。

そんな権威性の塊のような肩書に、不安に寄り添ってくれるキャラクターが人気が出ないわけがないんですね。

Youtubeは伝えられる情報が同じでも、誰が話しているかで伝わり方、信頼性というものが大きく変わります。
この構造はテレビも同じなんですが、Youtubeは特にその傾向が強いです。

この妊婦が抱える不安に男性の医者が応えたとしても、HISAKOさんほどの説得力はないでしょう。自身の妊婦経験からくる言葉・携わった助産師としての言葉ほど響くものはありません。


4)影響力がもたらす販売力

画像10

ここまで妊婦への影響力が強いキャラクターであれば、半年で17万フォローは間違いなかったと思います。

もちろん、1日に2本動画を毎日更新するというパワフルな更新頻度も寄与していますが、まだまだ登録者は伸びていくと予想されます。

なぜかというと、ターゲットとする妊婦は、毎年70万人新たに生まれるからです。

仮に今年20万人の妊婦にリーチしたとしても来年もまた新たに20万人の妊婦にリーチできる。
それも、一度公開した動画からどんどんリーチしていくので、ターゲットの獲得が倍々に増えていく計算になります。

Youtubeを始める前の助産院の収益モデルは、来院診療相談と講演会がメインだと思います。

これがYoutubeを始めることで、影響力を獲得しました。

獲得した影響力がどう収益モデルに寄与したか推測してみましょう。

1)講演会の単価が上がった
⇒正確な金額は分かりませんが、この手の講演会であれば5~15万円の講演料だと思いますが、これだけ影響力を獲得すれば、50~60万円くらいには上がっていてもおかしくありません。

2)通販が飛ぶように売れる
⇒インフルエンサーが紹介する商品は飛ぶように売れているのをご存知だと思いますが、まさにHISAKOさんオリジナルの通販は相当売れているはずです。
それも定期購買を組み合わせることにより、持続的な販売網を構築しています。

3)Youtubeのアドセンス広告報酬
半年で3300万再生されていて、広告の数から単純計算すると1500万円以上は広告報酬が発生していると思います。今後さらに加速していくでしょう

3つ目のアドセンス報酬はおいておいても、間違いなく講演会のオファーと通販が伸びていることは間違いないです。

5)まとめ

少しレアケースではありますが、誰もが持っている強みの掛け算をYoutubeによって開花したケースではないでしょうか?

子だくさん×助産師×トーク上手+不安解消

これが不安を抱える妊婦の方に支持される要因でしょう。

このように、自分の強みを掛け算し、不安を抱えるターゲットが多ければ多いほどスケールする事例です。


ここまで2事例紹介しましたが、これらはtoCビジネスの例なので、次はtoBをメインとした事例を紹介します。

広告費ゼロで加盟店契約をYoutube経由で獲得しているフランチャイズ本部

二つ目は全国320校を展開するFCチェーン学習塾「武田塾」を運営している「フランチャイズチャンネル」を紹介します。

子育て中の方はご存知だと思うのですが、近年学習塾業界で破竹の勢いで急速に拡大開校している学習塾です。

武田塾をご存じない方に向けて説明しますね。
「授業をしない予備校」をコンセプトにしています。
どういうことかと思うかもしれませんが、

例えるなら学習塾業界のライザップ

自主学習を徹底的に管理し、個別の理解度に合わせて伸ばしていくという個別学習塾です。

コンビニ内コマーシャルをしていたり、加盟校がある駅では看板が設置されていたりと、目にする機会がある方もいるんじゃないかな。

規模感を考えたらすでに大手学習塾チェーンだし、去年2019年は100校開校しているんですよ。これだけ急成長している塾ならば、FC加盟店募集は大規模な広告や展示会、説明会などをやっているはずと思いきや、FC加盟募集は広告を一切行わず、Youtubeチャンネル経由のみで申込みが殺到しています。

フランチャイズ加盟について詳しくない方は下記記事など参照していただくと概要を理解出来ると思います。

で、皆さんがある程度FCについて理解していることを前提で話を進めますが、オーナー希望者がフランチャイズに加盟したいと思ったら、まず雑誌や情報ポータル、展示会などでどんなフランチャイズがあるのかを勉強・比較検討すると思うんですね。

雑誌であれば、ひと昔はリクルートが運営する「アントレ」や「フランジャ」「月刊フランチャイジング」など色々ありました。
今は情報ポータルが発展し、WEB版「アントレ」「マイナビ独立」「みんコレ」「フランチャイズの窓口」「フランチャイズ比較ネット」などなどたくさん出てきます。

そこから自分がやりたい業態や信頼できるFC本部を見つけて説明会などに参加しフランチャイズ加盟にいたる。というのが一般的な流れだと思います。

なので、フランチャイズ本部はまず、オーナー希望者に認知してもらうことを目的にして、フランチャイズ情報を網羅した媒体や、展示会などに大金を使って広告出稿やイベント出展します。

武田塾はこの一般的な加盟募集のフローをYoutubeチャンネルのみで獲得しているというとんでもないチャンネルなんです。

伝わっているかな、この凄さ

FC本部からしたら、100加盟獲得するのに、広告出稿やイベント出展に1億円くらい使うとするじゃないですか。

1加盟あたりコスト単価100万円
もっとかかっているかも知れません

それをYoutubeチャンネルのみで獲得するって凄くないですか?

ここでやっと武田塾が運営する「フランチャイズチャンネル」がすごいポイントを解説していきます。

1)テーマをフランチャイズ情報に絞っている
2)登録者数を追わない
3)売込みは一切しない
4)他にもターゲット別に多チャンネル展開をしている

まさに皆さんのお手本にしてほしい理想的なチャンネル運用だと思っています。
下の動画は、フランチャイズチャンネルの方自らがYoutubeやってて良かったと語る回がありますので、ぜひ見てみてください。

1)テーマをフランチャイズ情報に絞っている

運営会社が学習塾なので、学習塾情報を提供したくなるところをフランチャイズに絞っているのが秀逸です。

ここから見えてくるのは、ターゲットを「学習塾をやりたい人」ではなく「フランチャイズ」をやりたい人においていることです。

学習塾をやりたい人は、オリジナルで学習塾をやる選択肢やFCに加盟してやるという二つの選択肢があります。ここにターゲットを合わせてしまうと、母数が極端に少なくなってしまいますよね。

そこで、フランチャイズをやりたい人、フランチャイズをやっている人にターゲットを合わせることでそこそこ大きな母数をターゲットにすることができます。

個人的な観測ですが、フランチャイズ加盟して学習塾を経営されている方の多くは、教育を変えたいという志を持って始めている方は多くないんじゃないかと思っています。

FCならば教室が安定しそうだとか、儲かりそうなフランチャイズを探していたら武田塾が良さそうだったというように、学習塾をはじめたくてFC加盟を検討するケースは全体では少ないと思います。

なので、まずはフランチャイズに興味のある人へリーチし、認知してもらうことを優先したチャンネル運用をしています。

特に秀逸だなと感じるポイントは、ブレずにフランチャイズの話題しかしないことです。たまにゲストを迎えますが、出役の武田塾の林社長とフランチャイズプロデューサー竹村さんがひたすらフランチャイズについてフラットに解説しています。

フラットに解説しているというのは非常に重要で、業界全体の話や事件やニュースに対して業界がどうなるかといった、視点で語られる切り口は専門チャンネルとしても非常に優れた信頼性を勝ち取るチャンネルであると感じます。

専門チャンネルに特化することで、SEOにも寄与し、「フランチャイズ名」+〇〇〇などで検索すると必ず上位に表示される動画を多く量産しています。

ためしに検索してみてください。


2)登録者数を追わない

このフランチャイズチャンネルは運用はじめて4年半(2020年11月現在)で2.4万人の登録者がいますが、今年2020年になるまで1万人にも満たないチャンネルでした。

そりゃそうですよね、フランチャイズに興味がある人というのは、非常に少数派だし、オーナーを検討するような人は年齢層が高い人が多い。
動画内でもコメントしていますが、初年度は登録者1000人にも届かなかったそうです。しかし、そこで辞めることはしなかった。

なぜなら、

登録者1000人未満でも、加盟申込みがYoutube経由で反響があった

からだそうです。

登録者1000人もいないチャンネルでも必要な人へ届いているし、動画を通じて信頼してもらい、申込みに繋がっている。

この反響と手ごたえがあったから4年以上も続けているし、当初は週3本程度の更新頻度を、いまでは毎日更新にして動画を量産しインプレッションを増やしている。
動画を資産にしているわけですね。


以前は比較サイトや展示会にも出稿出展していた時期があるそうですが、いまでは加盟店募集に関わる広告は一切していないとのこと。

初年度は1000人も居なかった登録者数が、2020年になって1万人を越え、11月現在で2.4万人と急増しています。

フランチャイズ情報の信頼に足りえるチャンネルと評価されたためではないでしょうか。

Youtubeチャンネルが確かなポジションを築き上げた証拠です。


3)売込みは一切しない

運営元がフランチャイズ本部にも関わらず、加盟募集を動画内で一切していないのも特徴です。
あくまで、フラットにフランチャイズ業界を紹介したり、時事ネタを解説していくスタイルを貫いていることが、信頼性をより高めているんじゃないでしょうか。

また、競合社であっても、特定のフランチャイズを誹謗中傷することもないのが良いですね。

まずは動画にたどり着いてもらう

チャンネルのファンになってもらう

チャンネル運営元が武田塾であることを知る

加盟検討先に武田塾を入れる

加盟申込みする


というジャーニーマップがこれ以上ないほど美しく機能しています。

Youtubeチャンネルでは、売込みをするよりも、信頼を積み上げることが重要だということが良く分かります。


4)他にもターゲット別に多チャンネル展開をしている

実はこの武田塾は他にもYoutubeチャンネルを運営しています。
本当に隙が無くて素晴らしいので知ってほしいです。

武田塾チャンネルは学生向けにどうやって自学自習したら良いか、どこの大学はどんな傾向があるかなど受験生なら知りたい情報を1日2回動画更新をするというハイペースに動画を投稿しています。

受験に関する情報を検索したり調べたりすると、必ず武田塾チャンネルに辿りつく包囲網を敷いています。これは受験生本人だけでなく、親御さんの塾への信頼性を高める効果も狙って運用されている印象があります。

例えば、親身に話を聞いてくれる、適切なアドバイスをしてくれる人って信頼を寄せるじゃないですか?
それをYoutubeチャンネルが変わりにやっている。

知りたい情報がなんでも動画になっているところなら信頼感は高まりますよね。

また、もう一つ公式には非公式チャンネルとされているwakatte.tvです。
2020年11月現時点で15万人登録者がいるチャンネルで、武田塾の先生が運営しています。

このチャンネルは受験生が気になる受験・キャンパスライフ・学歴などをエンタメにして届けようとしているチャンネルです。
以下、チャンネル概要転載します

この番組は全国の受験生、高校生のみんなに
『絶対にこんな大人になるなよ!』という思いを込めて、
あえて日本の学歴社会を皮肉る学歴第一主義のブラックキャラクター「高田ふーみん」と、
お友達の「びーやま」による、教育痛快バラエティ番組です。
学生、学歴をテーマに、大学のキャンパスに行って学生に良いところ、悪いところを聞いてみたり、いろんな街の偏差値を調査したり、大学、学生にまつわる説を検証したり。
ふーみんの東大受験企画も公開中!様々な情報を発信してます!!

とあるように、かなりバラエティー色の強いチャンネルをやっています。
やはり遊びがないと学生には見てもらえないというジレンマから、かなり過激なことをやっているので「公式には非公式」というチャンネル運用ポリシーでやっているようですw

5)まとめ

武田塾はテーマを絞ることで、確実にターゲットにリーチしています。
このターゲットの絞り方が非常に秀逸で、テーマ設計に長けているので、皆さんぜひ参考にしていただきたいです。

参考どころか、教科書!バイブルにしていただきたいです。

戦略のポイントは
1)ターゲットを明確にする
2)テーマを絞る
3)違うターゲットを設定するなら別チャンネルを作る
4)信用を積み上げるためにフラットなメディアポジションを構築する

おそろらくフランチャイズチャンネルは、新規の見込み加盟オーナーだけでなく、既存のオーナーも視聴しています。とすると、常に本部と加盟店が接触している状態にあるので、本部へのロイヤリティも高まり信頼も高まる良いスパイラルが生まれているんじゃないでしょうか。

まとめ:企業Youtubeチャンネルの成功に必要なもの

ここまで1万2千字を超える記事を読み進めていただき、本当にありがとうございます。

最後のまとめです。

上記で紹介した企業には共通する部分が多かったと思います。

toCビジネスでもtoBビジネスでもYoutubeチャンネルをやる上で重要なのは、ターゲットを明確にすること。

そして、ターゲットの役に立つ情報であること。

シンプルにこの2点です。

それを理解してもらうには1万2千字が必要でしたw

視聴者は自分に必要な情報を発信してくれる人やチャンネルに好意を抱かないわけがないんです。

身近に良くしてくれる人がいたら好意を抱くじゃないですか?
それと一緒です。

良くしてくれる人にはお返しをしたくなるじゃないですか?
それが購買につながったり契約につながる。

例え動画を通していても、画面の先に相手がいることを視聴者は知っています。
その人たちが提供するサービスが必要なら優先して利用したり購入したいと思うのは必然です。

だから売り込む必要はないんです。

Youtubeは多数の人にアプローチします。その中で好意を持ってくれる方は必ず現れます。そして行動してくれるので成果に繋がる。

もちろん導線設計や、収支計画は重要になりますが、ターゲットの役に立つ存在として認識してもらえるように努力するのが成功する鍵になります。


最後にお願いと宣伝です

この記事が参考になったと思っていただけたならば、Twitterなどで記事のシェアとコメントを頂けますと、記事を書くモチベーションに繋がります。

また、記事内容で参考になった部分の感想も募集します。
記載されてないけど知りたい内容などがあれば、まつうらのTwitterアカウントまでリプライいただければ追記いたします。

このnoteアカウントでは、事例紹介や伸びているチャンネルの考察、企業チャンネル運用におけるポイントなどを書いていきたいと思っていますので、フォローしていただき、通知をオンにして生暖かく応援していただけるとさいわいです。

企業チャンネル開設をお考えの企業は、60分無料相談を行っています。

TwitterのDMにご連絡いただくか、以下の連絡先いずれかにご連絡いただけましたら対応いたします。

TwitterID:eiga_lee
mail:eiga@stylebrain.com
ChatworkID:eiga_lee


それでは皆さん!
YouTubeライフ楽しんでいきましょう!


いいなと思ったら応援しよう!